茫庵

万書きつらね

漢詩練習 - 2008年5月25日 金曜日の最終電車

2008年05月25日 22時43分41秒 | 漢詩
2008年5月25日

 最終電車で帰宅の途についたある日、
 他線の遅れの待ち合わせとやらで
 電車は遅れる、
 人は増える、
 時間は過ぎ去る。
 週末なので醜態をさらす酔っぱらいも
 あちこちで奇声を上げたり
 下品に騒いでいたりで
 鬱鬱としながらやっと来た電車に乗ったのでした。


金曜日の最終電車  風雷山人

遅延一刻値萬金  遅延一刻 萬金に値す

満員酔客更何求  満員の酔客 更に何をか求めん

焦心憤怨声凄絶  焦心憤怨 声凄絶

漸到降場去不留  漸く降り場に到り 去りて留まらず

漢詩練習 - 2008年5月22日 またも残業

2008年05月22日 12時24分09秒 | 漢詩
二〇〇八年五月二十二日

またも残業  風雷山人

 深夜残業の息抜きに
 誰もいない中庭が
 灯に照らされているのを
 を眺めながら一首。
 今後も残業詩は増えそうな気配です。

南軒独坐届三更  南軒に独坐し 三更に届く

瑟瑟西風夜気清  瑟瑟たる西風 夜気清し

弦月沖天人不睡  弦月天に沖し 人睡らず

徹宵咽露却無声  徹宵露に咽び 却って声無し




漢詩練習 - 2008年5月17日

2008年05月19日 03時16分16秒 | 漢詩
2008年5月17日

漢詩練習 風雷山人

詩人、はなわたえこ先生から贈られた詩集の中の一篇、
「ながれぼし」の詩に唱和す

一星甘睡半夢中  一星の甘睡 半ば夢の中(うち)

雖墜沈洋不可忡  墜ちて洋に沈むと雖も忡うべからず 

忽作海星燈影閃  忽ち海星になりて 燈影閃く

月光照入水天同  月光照入 水天に同じ


これが初の唱和ですが、こんな風でいいのか、
自分ではよくわかりません。とはいえ、
元は童謡詩ですので随分雰囲気が変わって
しまったと思います。もう少し童謡っぽく
作る工夫をしなきゃ、と思っています。

意図としては、
空でねむりこけて
誤って海に墜ちたお星さま。
海面には月が映り、光も差し込むので
そのまま海星(ヒトデ)になってしまって
オレンジ色の光を放てば
空から見れば今までと同じに見えるから
気に病むことはないさ、
といった内容です。

漢詩練習 - 春夜のビルド作業

2008年05月14日 12時16分21秒 | 漢詩

プログラムをビルドするgccの機能がなかなかうまく
使えずあれこれ試行錯誤。
気がついたら日付が変わろうとしていました。

2008年5月14日の作

某社提供のgccツールチェーンに悩む    風雷山人


落花片片舞軽風 落花片片、軽風に舞う

独抱哀愁白髪翁 独り哀愁を抱ふ、白髪の翁

人生歳月何処去 人生歳月、何れの処にか去る

沈思有夢一宵中 沈思夢有り、一宵の中


漢詩練習 - 2008.04/02

2008年05月12日 01時25分24秒 | 漢詩
時は前後しますが 2008年4月
知り合いの児童合唱団の発表会に招待された事に寄せて。

春風粛粛送桜花  春風粛粛桜花を送る

暖気悠悠楽唱華  暖気悠悠唱華を楽しむ

子女来歌賓客和  子女来たりて歌えば賓客和み

清清感到信無涯  清清の感到る涯て無きを信ず


この発表会、我が家の毎年の行事になっています。
子供達の成長ぶりを見るのが楽しみです。
それにしてもよその子は成長が早いというか、
チビ達がどんどん卒業していきます。
で、今度はOG、OBになってこの発表会のために
ステージに戻ってくる、、、。
なかなかドラマチックで毎年感動ものです。

漢詩練習 - 2008年5月10日

2008年05月10日 13時05分06秒 | 漢詩
今日の練習。

今日は漢詩用の名前を決めました。
昔実在した風来山人という人にあやかって、
自分の研究対象である易学にもちなんで
「風雷山人」にしました。


お題:雨窓閑居   2008年5月10日  風雷山人


春水冷冷簷滴声 春水冷冷 簷滴の声

推敲一句案詩情 推敲一句 案詩の情

朝来風雨聴窓外 朝来の風雨 窓外に聴き

懶出閑居只待晴 閑居出ずるに懶く 只だ晴れるを待つ


漢詩練習 - 2008年1月25日

2008年05月10日 08時31分56秒 | 漢詩
漢詩練習 2008年1月25日

春色風和放暗香 春色風和して暗香を放つ

同雲無影透朝光 同雲影無く朝光透る

清晴人日一枝筆 清晴の人日一枝の筆

占候乾坤見吉祥 占候乾坤吉祥を見る


これは第3作。
過去にさかのぼって練習で書き残していたものを
記録しています。とはいっても数はそんなにない
のですぐにひと通り終わるはず。

専門の研究対象の梅花心易の影響か、
ついつい占術に関係する語句が
入ってしまいます。

作詩練習 - 詩人の集まりに顔を出す

2008年05月09日 01時30分54秒 | 漢詩
二六六八年 三月三十日

とある詩人の集まりに特別に参加させて
もらう事になり、これを記念して作詩。


復来春天日々新 復来春天 日々新なり

桜花散乱入夢頻 桜花散乱 夢に入ることしきり

臨詩作会茶烟白 詩作の会に臨めば 茶烟白し

詞客相吟和睦親 詞客相吟じて 和睦親しむ


実は地雷復の二爻変(復、臨に之く卦)を得て
詩の中にも「復」「臨」の二文字を含ませた
りしたので結構苦しい作となってしまいました。
しかし、それなりに卦意を反映した句になった
と思っています。

東坡易伝

2008年05月01日 00時42分38秒 | 漢詩
今日の練習

萬緑如潮燕語喧  萬緑潮の如く燕語喧し

閑吟煮茗養詩魂  閑吟茗を煮て詩魂を養ふ

老鶯恰恰薫風下  老鶯恰恰 薫風の下

書窓静坐脱世煩  書窓に静坐して世煩を脱す


東坡易伝
ISBN: 7-80626-796-4
吉林文史出版社
 2002年12月

蘇東坡作とされる易学書。
簡体字なので読み難い。・・・