前回の続き
あらかたヒビ割れや欠損部分の修理が終わったら
全体を粗め(100#)のペーパーでならしていきます。
ラインの出し方が難しいのは板金をやられた方ならおわかりと思いますが
ちょっとしたズレも、案外ハッキリわかってしまうものなので
ここは丹念に削り込んで整えます。
欠損部分も、手で触って凹凸が感じられなくなるまで
しっかり削り込みます。
本来、ABS樹脂の補修ですと、プラリペアなどを使うと思いますが
まあ、なるべくお金掛けないようにとFRPで補修してますが
とにかく密着性が悪いので、ここでひと工夫しています。
白っぽい部分はFRPですが、この境目の部分を
再度、コテを使ってFRPに寄せるような感じで溶かし込んでいます。
こうすることで、ちょっとしたFRPの凹凸に樹脂が絡んでくれて
少しでも密着性を上げようという意味です。
これをやったからと言って、もちろん樹脂同士の密着が上がるわけではないですが
少しでも結合を高めようということです。
最後は、この表面を思いっきり荒らして、クロスを貼って補強します。
この後、240#のペーパーで磨き込んで、サフェーサーを吹きます。
これで塗装に移るわけではなく、サフェーサーを塗ることで
小さなピンホールや、ヒビが発見されますので、そこはしっかり補修します。
写真のように、凹凸や削り跡が見つかりました。
この作業を2~3回繰り返すことにより、非常にきれいな下地が出来上がります。
下地が完了すれば、全体の8割は終わったも同然。
下地で手抜きをすると、上塗りをいくら頑張っても、きれいな仕上がりは望めません。
ここは、腰を据えて仕上げていきます。
次回に続く