ウニは遠くから見ると黒い丸だが、近くで見るとトゲだらけだ。
監督が描くイメージの内側から
スタッフのトゲがガンガン出てきて突き破っていく。
それを容認するには相当の度量がいるが、
そのトゲをヨシとできる度量があれば
核の丸よりトゲの分だけ一回り大きな丸になっている。
遠くから見ると、トゲを切ったウニとトゲだらけウニでは
明らかに大きさは違う。
トゲは触ると痛いが、スタッフとして取り込めば鎧にもなる。
監督は、映画制作というヒエラルギーの頂点に立ち、
スタッフの柔軟な発想を、その権威で閉じこめてはならない。 . . . 本文を読む