株式会社プランシードのブログ

株式会社プランシードの社長と社員によるブログです。
会社のこと、仕事のこと、プライベートのこと、あれこれ書いています。

その181.人との出会いがこの仕事の面白さ。

2014-11-13 07:58:59 | 制作会社社長の憂い漫遊記
この世界に入ってから「製品PR」という仕事を
ズ~っとやっているが、PRを担当した新製品が
いつも世の中を変えるほどスゴい製品というわけではない。
たいていはマイナーチェンジで、
せいぜい1つか2つほど新機能が付いただけで
「革新的・新発売!」となる。
その新機能も別の社内製品の機能を持ってきただけということもままある。
開発担当者も2年か3年に一度はモデルチェンジしなければならないので、
世に問うほど画期的な製品を産み出すのは並々ならぬ事だ。
消費者が常に新機能や新製品を求めるから仕方ないことなのだが
開発が性急すぎて見た目だけ新製品を装っていることもあり
ややもすると現行品よりも使いにくかったり、
ひどい場合にはリコールなんてことも起こる。
そういえば最近リコールが多いような気がする。
トヨタなどは世界一の利益を出しながら
次々とリコール対応に追われて、純益は上がっているのか
心配になるほどだ。だって純益から給料が分配されるわけだから
一生懸命打った先から、修理となると金も人も時間も無駄になる。
本当に毎年毎年、新製品を出さなければならないのだろうか?

設計の時間不足であったり、
開発してからのテスト不足がであっても
営業からせっつかれるので
しかたなく「エイ、ヤー」で出してしまったのかもしれない。
かつて私が担当した某社の水筒の製品企画会議で、
「丸い水筒を四角い水筒にしたことで鞄に隙間なく入る!」と
盛り上がったが、結局「四角いと持ちにくい」となり廃盤になった。
この時私は「形を変えるくらいで爆発的ヒットするのかよ?」と
半信半疑ながらニコニコとのPR用のコンテを書いたものだ。
その事件がトラウマになったのか、
今では会議に出させていただくようなことがあると
ズバズバ言うようになってしまい
当社内では「ヒヤヒヤする」とバッシングを受けている。

私が受ける仕事には新製品発売だけでなく、
技術のPRや、会社や人物のPRもある。
会社のPRでは、会社案内や入社案内、
さらには企業理念を社内に浸透させるための
オルグ用なんてのもある。
人物PR作品で多いのは、選挙活動用や新興宗教の入信ビデオ。
そもそも映像は感情を伝え、
印刷物やホームページは情報を伝えるものだから、
プロパガンダのツールとしては映像の十八番といえる。
特定の思想・世論・意識・行動へ誘導する意図を持った
宣伝行為がプロパガンダなので、映像は最も適している。
むしろ製品PRとしては、映像は実物には勝てないので
印刷物やホームページに委ねた方がよい。

私の場合、撮影するときに製品はモノなので、
人物や会社の撮影ほどワクワクすることはない。
モノは「美しく撮る」が第一義となるが、
人や会社はそうはいかない。
醜さや狡さと表裏一体であり、
ナレーションや文字表現は相当気を使わないと
大きな誤解を受けることになる。
下手なナレーションを入れるくらいなら、むしろナシの方が良い。

しかし30年強も仕事をしていると
スゴい製品や会社・人物のPRをする、
という名誉な瞬間も訪れる。
スゴい製品との出会いについては、
大阪でチマチマ仕事をする私にも
ほんのたまに訪れることがある。
しかし、ワクワクする人物に出会うことは結構多い。
ていうか、人の数だけワクワクする。
また製品や会社のPRであっても、
必ず開発担当者や社長に話を聞くので
こういうひと時はワクワクする。
モノも会社も「人の意志」が作るものだから
この仕事はやめられないのである。
仕事の数だけワクワクがある。
USJの「ハリーポッター」より
長続きするワクワク感を保証する。
「WOOOOOO~」

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