時々無力感を感じる。
以前、警察官を目指していたことがある。
大事な人を守りたい。
安易な正義と悪の二元論があったからだろう。
妻が病気で苦しんでいたときに、
自分が医師や看護師だったらいいのにと思ったこともある。
やがて妻は病気で亡くなった。
その時、自分はただ泣くだけだった。
自分の両手を見つめて、病院の床に何度も打ちつけた。
この手は、なんて無力なんだろう。
当時の無力感を、時々思い出す。
生と向き合う。それは同時に死と向き合う。
妻が亡くなった後、「生き方がわからない」と良き理解者に相談したことがある。
「生き方なんて決めることじゃないのでは?」
確かにそうなんだけど…ね。
言葉にできない。言葉じゃ足りない。
このココロを表現するのには。
強いて別の表現をするのなら、
ステージⅣ。
時間はあっという間に過ぎていくけど、
ココロは今もそんな感じ。
自分の手を見つめて思う。
この手はまだ何かできるのかな。