こういった記事が普通にネットニュースに出るのも、情報開示への圧力が下(庶民レベル)から徐々に高まってきている現れでしょうか..
サラダ油や醤油、コーンフレークも人体に危ない!危険な遺伝子組み換え食品が野放し!
国際諜報機関であるタヴィストック人間関係研究所の洗脳が功を奏しているのか、はたまた「陰のサミット」と呼ばれるビルダーバーグ倶楽部の支配力が強まったためかはよくわかりませんが、日本人が自分の国の良さを認識しなくなり、長きにわたって伝えられてきた伝統・文化というものを軽んじる傾向は、確実に高まっているように思えます。
これは、国粋主義やナショナリズムなどとはまったく関係のない話で、自分が生まれ育った国の良さをわからずに、他国のことを良いとか悪いとか判断できるはずもなく、結局、お互いを理解して仲良くすることもできないのではないでしょうか。要するに、基本的な立脚点、あるいはアイデンティティーの問題ではないでしょうか。
日本は紀元前660年2月11日に建国された、現存する国の中では世界で一番古い国なのですが、この事実は学校教育では教えられないので、多くの人たちはそのことさえ知りません。教えられなければ知らないのも無理もない話ではありますが、「馴染みのなかった外国の文化を、マスメディアに踊らされて喜々として取り込むより先に、自分の国のことをもう少し勉強しよう」などとぼやいても、世間からあまり相手にされなさそうで寂しい限りです。
ちなみに、日本に次いで古い国はデンマークで、10世紀頃に建国されたといわれております。「幸福度世界一」といわれるデンマークでは、福祉とともに教育にも力を注いでいるようです。それは、取りも直さず自国の文化に対しての見識を深め、誇りを持ち、個人個人が国や社会に対してなんらかの貢献をしようという正常・正当な意識、――それを愛国心と呼ぶかどうかの判断は読者の皆様に委ねますが――、そういった気持ちを持つことにつながっているのではないでしょうか。
他国に対して自国で失敗した原発の技術などを売りつけたりせず、もっとほかに知ってもらうべきモノ・コトがあるように思われます。
●正しい豆まきの作法
言うまでもないことですが、日本には世界に誇れる伝統・文化が厳然と存在しております。そのうちのひとつが「節(せち)」というものです。春夏秋冬それぞれの季節を分ける日のことを「節分」と呼んだのですが、江戸時代からは立春の前日だけを節分というようになり定着しました。「邪気」が入り込みやすいといわれる季節の変わり目に、宮中では「追儺(ついな)」と呼ばれる行事が行われていましたが、これは邪気を払い、福を呼び込むためのものだったのです。
現在行われる節分の「豆まき」は、この追儺の名残りだといわれています。生の豆を使うと、拾い忘れた豆から芽が出てしまい、そうなると災いが起こるので縁起がよくない、という言い伝えがあり、炒った豆が使われるようになったともいわれています。炒るは「射る」を意味し、豆は「魔目」という意味で、つまりは「魔の目」を「射る」ために行うのが豆まきの起源です。
豆まきの正しいやり方も、ご存じない方が多くなってしまいました。正しい手順は以下の通りです。
1.炒った豆を前日から神棚に御供えする
2.当日は、日中ではなく、鬼がやってくるといわれる夜に豆をまく
3.豆は、家長もしくは年男がまく
4.家の奥の部屋から順に行う
5.窓などから外に向かって「鬼は外」と言いながら豆をまく
6.最後は玄関から豆をまき、鬼を追い出してから窓を閉める
7.6までを終えてから「福は内」と言いながら屋内にも豆をまく
せっかく節分の豆まきをやっているお宅でも、お父さんが鬼の役を演じたりしているようですが、これは間違い。家長であるお父さんは、豆をまくほうですので、くれぐれもお間違いのないように。鬼はいなくても一向に差し支えないのです。
まいた豆を、年の数だけ拾って食べるというのも面白い風習です。年の数だけ豆を食べることで、年齢と同じ数だけ福を身体に取り入れることができ、ひいては、その一年を健康ですごすことができるというのがその意味ですが、豆まきに使われる大豆は昔から五穀(米・麦・あわ・きび・豆)と呼ばれるもののひとつで精霊が宿るとされ、神事にも使われてきました。日本人らしい発想で、昔から大豆がいかに重要なものであったかがうかがい知れます。縄文時代の遺跡からは大豆の出土例がありますし、『古事記』にも大豆のことが書かれていますので、日本人と大豆とのお付き合いは、相当の長きにわたっているということでしょう。
●遺伝子組み換えだらけの大豆
大豆は自家採種しやすい植物ですが、連作障害を起こしやすいため栽培には工夫が必要で、連作を避けて輪作を行い、次年には違う作物を作付けするのが通常です。しかし、これは考えようによっては、栽培規模拡大の障害ともなるわけで、それが日本での大豆栽培の減少につながっているという見方もできます。
つい100年ほど前まで東アジアでしかつくられず、それも専ら食料として栽培されてきた大豆ですが、近年におよび油糧作物、および飼料作物として世界中で生産されるようになり、今では小麦と並ぶ有数の生産量にまでなっています。
ちなみに、世界一の大豆生産国はアメリカで、次いでブラジル、アルゼンチン、中国、インドと続きます。日本での、大豆の国内自給率はわずか6%前後といわれ、残りの94%は輸入に頼っています。最大の輸入国はアメリカで、日本全体として年間276万トン(2013年実績)もの大豆が各国から輸入されています。
そのアメリカで生産される大豆の90%以上は、遺伝子組み換えです。遺伝子組み換えについては、当のアメリカ環境医学会からも不妊症や老化の進行などの原因になる可能性が指摘されていますが、日本ではそんなことはどこ吹く風とばかりに輸入量が増え、さまざまな食品に使われています。なかでも食用油の製造には、大豆が多く使われます。大手食品メーカーは遺伝子組み換え大豆を原材料として使っていますが、もちろん法律違反ではありません。
大豆は、遺伝子組み換えの割合が高い品目のひとつで、世界の大豆の栽培面積の80%以上が遺伝子組み換え品種だといわれています。日本では、遺伝子組み換え食品を使用した場合に表示義務がありますが、その対象となるのは、大豆、とうもろこし、馬鈴薯(じゃがいも)、菜種、綿実、アルファルファ、てん菜、パパイヤの8種類の農産物と、これを原材料とする33種類の加工食品だけです。EU域内では、スーパーマーケットやレストランなどで全品目について表示が義務付けられていることと比較すると、大きな違いがあります。
また日本においては、大豆油を筆頭に、コーン油、菜種油、綿実油、醤油、コーンフレーク、水飴、異性化液糖(高果糖コーンシロップ)、デキストリン、砂糖に関しては、遺伝子組み換えの原材料を使用していたとしても、その表示は不要とされています。つまり遺伝子組み換え大豆を使ってサラダ油を製造したとしても、原材料が遺伝子組み換え大豆だと表示しなくてもいいということなのです。
●知らない間に遺伝子組み換え食品を口にしている?
消費者は知らない間に遺伝子組み換えを食べてしまう可能性がありますが、そのことに誰も言及しません。いや、もしかしたら言及しているメディアもあるのかもしれませんが、大きく報道はされません。マスメディアは、この問題に関してもトランス脂肪酸の問題同様、とても寛容だと感じます。それは大企業がスポンサーを降りたら、メディア自体が成立しなくなるからかもしれません。
このあたりの表現は微妙です。一応、表現の自由の範囲内にとどめているつもりですが、本当はもっと言いたいことがあります。ただし、筆者の目的は、遺伝子組み換え原材料を使っている企業を批判することでもなければ、ましてや糾弾することでもありません。
企業は定められた法制度の中で収益を上げる自由が許されています。それは十分に認めた上で、「どんな材料を使っているのかくらいは開示しろ」と言いたいのです。遺伝子組み換え食品が安全だというのなら、堂々と表示すればいいのです。
「遺伝子組み換えを食べたくない人は食べなくていい」という正々堂々とした姿勢を見せ、「遺伝子組み換えを認めないと、そのうち食べ物がなくなる」と言えばいいのです。テレビや新聞においても、「当社は原材料に遺伝子組み換え作物を使っていますが、安全なので食べてください。その証拠に社員も役員も、全員が遺伝子組み換え食品を毎日たくさん食べています」と表明してほしいものです。
(文=南清貴/フードプロデューサー、一般社団法人日本オーガニックレストラン協会代表理事)