突然の来客

日曜日の午後、ドアチャイムがなった。
除いてみた。ギョ！半年前にホテルのロビーでフロントと大喧嘩していたジジィ殿だ。
ドアを空けた。何とオネーチャンが一緒？？？？？？？
在留６年目「ご無沙汰申し上げておりました。何時来比されたのですか？」
ジジィ殿「先ほど入国したばかりです。」
在留６年目「御気が早いようでもうオネーチャンと一緒ですか？」
ジジィ殿「玄関先にこのオネーチャンが居まして、暇だったら是非一緒したいといわれましたので。」
在留６年目「ハー」
ジジィ殿「イヤー優しいオネーさんで日本語を話すので気が楽です」
在留６年目「大丈夫ですか？見ず知らずのオネーチャンを連れ込んで？」
ジジィ殿「毎日私と一緒に２４時間、帰国日までいてくれるそうです。料金は４０００ペソでいいそうですよ」
在留６年目「４０００ペソ？」
ジジィ殿「何をしても構わないそうです。それで１日４０００ペソは安いでしょう。」
在留６年目「どのようなことをするのも個人の勝手ですが。今回は何日間滞在されるのですか？」
ジジィ殿「１０日間です」
在留６年目「本当に４０００ペソですか？」
ついてきたオネーチャンに問いただした。
４０００ペソは１日の料金で１０日間一緒にいれば４００００ペソとのこと。どうも話が可笑しいと思って聞いてよかった。
在留６年目「４０００ペソは日本円で幾らくらいかご存知ですか？」
ジジィ殿「たいした金額じゃやないですよ。１０日間で４０００ペソ程度ですから」
在留６年目「恐らく聞き違いしていると思います。４０００ペソは日本円で大凡１万円です。このオネーチャンは１日４０００ペソといっていますが？」
ジジィ殿「エー？１０日間だったら４００００ペソ。１０万円ですか！」
在留６年目「そうなりますね」
ジジィ殿「断ったほうがいいのでしょうか？」
オネーチャン「クーヤ、ホントウノハナシイウダメナ」
在留６年目「何が本当の話？１日４０００ペソなの」
オネーチャン「オオ」
ジジィ殿「１０日間ですから安いでしょう？」
在留６年目「安いとか高いは本人が其の価値があればよいことなのですが、このオネーチャンバクラですよ」
ジジィ殿「バクラって？」
在留６年目「オカマです。即ち男が女装しているだけです」
ジジィ殿「エー！冗談じゃないですね。頑張ろうと思って該当でバイアグラまで買ってきたんですよ」
在留６年目「ここで脱がせましょうか？まして街頭で買ったバイアグラ偽物ですよ。」
オネーチャン「クーヤ　アコハダカナルダメ。ヨルデンキナイ　ダイジョウブ。ホントウノコトイウ　ダメハ」
在留６年目「もう言ったよ、お前がオカマだって」
オネーチャン「アノバヤン」と言い残して部屋から出て行った。
ジジィ殿まだ何がなんだか分かっていないようだ。
ジジィ殿「ここまで来るうちに、この通りの方々は私を良く知っていて、声をかけてきてくれました。英語なので何を言っているか分かりませんが、ニコニコ笑っていてフレンドリーな方が多いですね」
在留６年目「声をかけてきたのはブガウといってポンビキです。こんな顔していたでしょう。其のバイアグラも偽物ですから死にたくなければ飲まないほうが懸命です」
ジジィ殿「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・恐ろしいな」
部屋でチャをすすりながら役１時間ほど話をして夕飯を食いに出かけた。
今回で２回目の来比。前回もブガウ連中に適当に騙されているのだが・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
絶対に声かけられても知らぬ振りして、オネーチャンが超えかけてきたらオカマか売春婦、薬は一切に買わないように説得、ホテルへ送っていった。
今のところ電話もないので恐らく無事なのだろう。