「紺屋の白袴」

　紺屋とは染色業のことで、「白い袴を履いて
染色作業をしても汚れない」技量を持っている
という褒め言葉です。

　似たような言葉として、「医者の不養生」と
いうのもありますが、こちらは逆の意味で医者
が、こともあろうに不潔に生活をしている場合
を揶揄した言い方です。
　最近のお医者さんは、このような生活をして
いるわけではないので、元は江戸時代の町医者
のごく一部の人を指していたのでしょう。当時
は、医者の国家資格もなかった時代ですから、
誰でもなれたのかもしれません。
　こういう言葉は、医療関係以外のて使われる
ケースが多いと思います。「本当は専門家なの
に失敗する」ときに、こう揶揄されますよね。

　まあ、最近は職業に関してのことわざを使う
ケースが減っているようです。下手をすると、
職業蔑視になりかねないですからね。現在で耳
にするのは、落語の昔の噺くらいでしょうか。

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