手乗り猫はじめました

手のひらサイズのリアルな猫人形製作記
猫人形工房Progress Unlimitedのブログ

猫ヘッドモデル

2018年11月07日 21時16分27秒 | 羊毛フェルト 猫

 

随分、久しぶりの更新になってしまいました。

猫人形の製作を止めてしまっていた訳ではなく、粘土で頭の作り方の練習ばかりやってました。

頭部の練習という事で、首から上だけを作っていたのですが、

それだとどうも生首っぽくて、人によっては気持ち悪く感じるのではないかと思い、

この羊毛フェルト版では前足も作ってみました。

以前ネットで、ダンボール箱に空いた穴から顔を出している猫の画像を見た事があって、

そんな感じに見えればと思っています。

 

↓前足が無いと、こんな感じです。

  

まだまだ練習中という事で、今回は植毛無しです。

全高100mm

目は12mmのスワロフスキーを使ったオリジナルです。

一番下の木製の円盤部分は、100均のコースターを流用しました。

  

今後の製作の資料用として使う為、陰影が見やすく、立体感が把握しやすいグレーで製作しています。

  

 

まだ納得のいく出来ではないのですが、

 これ以上は形が変わらないくらい限界までニードルで突いてしまったので、

 諦めてヒゲ等を植えてこれで完成としました。

 納得のいく物が出来るまで頭部の練習を続けていくつもりです。

 

ダンボール箱の中に入れてみました。 

こういう形でオーダーを受けるのも良いかもと思いました。

 

これまで8mmの目を使うことが多かったのですが、

12mmを使うと頭のサイズも大きく、存在感が全然違います。

このボリュームはすごく魅力的なのですが、

このサイズで全身を作るとなると製作時間も多くかかり値段も大変高くなってしまいます。

でも、こういう形であれば、バストアップのみの製作で済むので、

全身像に比べれば現実的な値段に出来るかもしれません。

  

  

手乗り写真

 

※2018.12.03 タイトルを「猫ヘッド」から猫ヘッドモデル」に変更。

         1枚目画像が大きすぎて見にくかったのでサイズを縮小。

        撮影していたのに未掲載だった画像を追加。


見返りキジ白

2014年07月31日 00時25分30秒 | 羊毛フェルト 猫

 

前々から作りたいと思っていた見返り猫を作ってみました。 

猫のしなやかな動きがよく出ていて、僕の作りたいと思っている美人猫にはピッタリなポーズです。 

ネットで検索して本物の猫さんの画像を集め、その中でこれだと思ったものを架空のモデルとして毛柄も似た感じに白の割合の多いキジ白にしました。

 

 


 


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高さ155mm、前後幅 115mm、横幅(しっぽを除く)68mm

重さ 66g

総製作時間は82時間。

 内訳は、本体のベースや肉球、ヒゲ植えなどの形状製作に23時間、

メリノでの模様の下書きに9時間、植毛に50時間です。

目はスワロフスキー2090/4の8mmを使用したオリジナルアイです。 


 

元々は植毛なしの作品で製作を始め、一旦は完成したのですが、

毛並みの表現がイマイチで急遽植毛することになりました。

その為、いつものような無毛状態のベースで作っていなかったので、全体を刺し固めて少しだけ小さくし、

普段は中止め(正式な名称かどうかは分かりませんが・・・)する植毛を端止めに変更してあまりボリュームがでないようにしました。

毛も寝かし気味に植毛してあるのですが、寝かし気味の端止めの方がトリミングは楽なような気がしました。

 

 

今回も糊付けで耳の肉厚を薄く作ってあります。



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製作時間短縮の為に見えない下面は製作していません。

台に固定する為のネジを受けるアンカーが埋めてあります。

その為、逆さまにしても大丈夫です。

 

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ホコリが付かないようにディスプレイケースに入っています。

ハンドメイド販売サイトに出品しようと考えている為、まだ養生のビニールがかかっています。

 

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以前に作った「キジトラの母」と同じ8mm目のサイズなので並べてみました。

キジトラ姉妹という感じです。

 


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妹 「ねぇ、お姉さん、のんきに毛繕いなんかしている場合じゃないわ。

   怪しい男が携帯で私達の事を撮っているわ、きっと盗撮よ。」

姉 「大丈夫よ、あれは私達の生みの親よ。」

妹 「えっ!、あんな冴えない中年おやじが・・・、なんだかショック。」 

 

という会話が聞こえてきそうな・・・。

 

 

手乗り写真

 

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キジトラの母 後編

2014年06月09日 23時17分02秒 | 羊毛フェルト 猫

 

 ようやく完成しました。

 

 

 

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まずはグルっと1周を見て下さい。

 

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高さ126mm、前後幅 155mm、横幅(しっぽを除く)63mm

 

重さ 78g

 

総製作時間は212時間。

 

内訳は、本体のベースや肉球、ヒゲ植えなどの形状製作に38時間、

 

メリノでの模様の下書きに4時間、

 

植毛に66時間、

 

トリミング、モレ直し、グラデーションに104時間です。

 

 

今回はトリミングに時間がかかってしまいました。 

毛繕い中という事で、舌は出してるは、耳は後ろ向いてるは、ヒゲは前向いてるはで、今まで作った事のない表情だったので難しかったです。

 

美人猫を作りたくてメス猫にしたのに、ポーズの選択ミスでしたね。 

 

植毛前 

 

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 植毛完了 長毛猫さんみたいです。

 

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トリミング後

 

 

今回のテーマは毛をフワフワにする事でした。メレンゲや綿アメ、羽毛など、フワフワな物に共通するのは、そこに空気をたくさん含んでいる事です。

そこで、アルパカにコリデールを混毛し、そのクリンプ(毛のウネウネ)で毛先を広げ、

更に植毛の間隔をまばらにして毛と毛の間に空間を空ける事にしました。

前回はみっちり植えて、後からすきバサミで毛を少なくしたのですが、効率が悪いので改善する事にしました。

 

前編でも書きましたが、まばらに植えて地肌が見えてしまっても違和感がないように、植毛する毛と同じ色のメリノで着色もしました。

ところが、植毛をしたところまでは良い感じだったのですが、

短くトリミングしてみたら、やはり触るとペタっと潰れてしまってボリュームの無い部分ができて、身体のラインに綺麗な丸みが出ません。

そういう部分の毛を掻き分けてみると、決まって植毛していない部分が見つかります。

結局、意図的に作った植毛モレ部分に毛を追加し、前回同様みっちり植えてからすきバサミで毛先を軽くしました。

予定通りにはいきませんでしたが、すきバサミの使い方にも慣れてきたので、満足な仕上がりになりました。

 まばらに植毛する方法は失敗だったのですが、思わぬ収穫もありました。

地肌にトラ柄の着色をしていたおかげで、その下書きに従ってもくもくと植毛すれば良いので、

柄の位置を考えながら作業するよりも効率的でした。

ただ、メリノでは時間がかかるので、今後はアクリル絵の具やチャコペンのような物を使おうと思っています。

 また、背中の正中線に走るシマも、最初は下の画像のように単なる1本の線でしたが、

隙間に毛を追加する際に、違う色の毛を植毛する事で、本物の猫に近いボヤけたシマになりました。

更にキジ茶色も色数を追加し、背中側が濃い色になるようにグラデーションがかかっています。

ちょっと微妙すぎて画像では上手く写りませんでしたが。

 

学研の猫ムック本「猫の毛色&模様まるわかり100!」によると、

光が当たりやすい背中側は色が濃く、光が当たりにくいお腹側は明るい色になるそうです。

キジ猫の場合は、背中が濃い茶色で、お腹は薄い茶色です。

しっぽにもその法則は現れるので、画像検索で集めた画像を参考に、しっぽの下側は薄い茶色にしました。

この薄い茶色にもグラデーションがかけてあります。

お腹側は毛が柔らかくて薄いので、メリノをまばらに植毛しました。

下地にピンクを刺しておいたので、薄っすら透けて見えます。

何故「キジトラの母」かと言うと、

以前に作ったトラ猫4兄弟のおかあさんとして一緒に並べる為です。

(トラ猫4号は既に里親さんのところに貰われて行ったので、今は3匹です。)

 

 

前足をのけると舌も作ってありますので、

子猫をグルーミングしているような感じの画像も撮ってみました。

 

手乗り写真


キジトラの母 前編

2014年03月15日 00時18分31秒 | 羊毛フェルト 猫

 まだまだ半人前の僕にそうそうオーダー依頼が来るはずもなく、今回はまた架空猫です。

 前作の初オーダーメイド作品を作っている時から、次はメス猫を作ろうと思っていました。 

オス猫よりもメス猫の方が、フォルムが美しいと思うからです。

前作は大きかったので植毛にすごく時間がかかってしまったので、今回はワンサイズ小さくし、おすわりで1415cm、角膜の大きさで8mmにしました。<o:p></o:p>

 目は閉じている状態なので目玉は必要ないのですが、いつも目を基準にして顔を作っていくので、無いと感覚が違うので羊毛を丸めて目玉の代わりにしました。<o:p></o:p>

 カエル星人という感じですね。

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そこに羊毛を追加していくのですが、

美人猫にしたいと思っているのに、なんか人間のオッサンのような感じになってしまいました。

 

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頭の大きさに合わせて身体の肉付きを調整する為に、今回も頭部を先に植毛します。<o:p></o:p>

 頭部の細かいシマは見せ場の一つなので丁寧に植毛します。

 


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今回はシッポの作り方を少し変えてみました。

いつもはワイヤーに羊毛を巻きつけてベースを作り、そこに植毛をしていましたが、<o:p></o:p>

 シッポは細いので表面からワイヤーまでの距離が近く、植毛の為にニードルを刺すたびにワイヤーにガチガチ当たってしまってとても不快で、ニードルもよく折れます。<o:p></o:p>

 そこで今回は、先に薄いシート状に固めた羊毛に植毛を施し毛皮を作り、それをシッポのワイヤーに巻きつけて固定してみました。<o:p></o:p>

 

毛皮状態↓<o:p></o:p>

 

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カットして巻きつけて固定↓<o:p></o:p>

 

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細いシッポの周囲に植毛をするのは持ちにくいのもあって大変でしたが、<o:p></o:p>

 シート状なら平面なのでマットの上で作業できて効率も良いように思います。<o:p></o:p>

 シートの接続部分と先端は後ほど植毛を追加します。<o:p></o:p>

 

 

今回のポーズはコレです。<o:p></o:p>

 

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資料用に買った猫雑誌に、子猫が毛繕いで手を舐めている写真が載っていて、<o:p></o:p>

 

なんか「のほほん」とした雰囲気が良いなぁと思ったのでコレにしました。<o:p></o:p>

 

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育児中のメスという設定なので乳首も付けました。<o:p></o:p>

 

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ここにトラ柄をメリノで下書きします。<o:p></o:p>

植毛の密度を薄くしても地肌が透けないようにする為です。

 


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このベースに植毛をしていきます。<o:p></o:p>

 

後編へつづく。