手乗り猫はじめました

手のひらサイズのリアルな猫人形製作記
猫人形工房Progress Unlimitedのブログ

電動トリマー

2013年04月16日 00時16分49秒 | 羊毛、道具

子猫1号ではハサミが上手く使えずトリミングで失敗しましたので、子猫3号と4号では新兵器を投入しました。

猫人形のトリミングをするには本物のペットのトリミング技術を学ぶべきだろうと思い、いろいろ検索をしてみました。

すると、本職のペットのトリマーさんも結構、電動のバリカンを使っているのです。

そこで、家にある人間用の電動バリカンを試してみるとキレイに刈れたのです。

しかし、20cmを超えるような大きな作品ならともかく、流石に10cm以下の手のひらサイズに人間用は無理があるので、もっと小型の物を探しました。

安全カミソリに電動トリマーが付いた物(シック クアトロ4、女性用もあります)や、男性用のヒゲ専用トリマーなど3,000円以下で買えるような製品がたくさん見つかりました。

現物を一度も見ずに通販で買うのは抵抗があったので、近所の家電量販店を片っ端から回ってみたのですが収穫はなく、ダメ元で行ったドン.キホーテで下の画像の物を見つけました。

 

130403_205429

 

日立フェイスシェーバー BM-547 mayucrie(マユクリエ)

在庫処分品なのか、元の2,980円の値札にバツがされて新たに1,000円の値札が付けられ、レジに持っていったら500円になりました。

女性用のマユ毛や顔の産毛をお手入れする物です。

もしかしたら生産終了しているかもしれませんが、同等品がドン.キホーテのオリジナルブランドで1,200円くらいでありました。

単四電池1本で駆動し、長さ125mmとコンパクト、重さも27.4gと軽量です。

 

130403_210006

 

そこのドン.キホーテにはシック・クワトロ4もあったのですが、何故こちらを購入したかというと、このマユクリエには25ミリ刃、8ミリ刃、2ミリ刃の3種類が付属していたからです。

 

130403_205605

 

130403_205635_2

 

クワトロ4や男性用のヒゲトリマーは大抵、刃幅が156mmあり耳の間の頭部の狭い部分には入っていきにくいですが、マユクリエの8ミリ刃や2ミリ刃ならなんなく入っていけます。

2ミリ刃は小さすぎて逆に使いにくいので、胴体や尻尾、手足などの広い範囲をトリミングする時は25ミリ刃で、顔や頭部などの細かな部分は8ミリ刃でと使い分けています。

 

130403_205758

 

130403_205909

 

ハサミと違って毛を切るのは電動でやってくれますので、切りたい長さの場所に刃先を持っていく事だけに集中すれば良いので、格段にトリミングが楽になりました。

ハサミの時は、段々に切れた部分を修正しようと更にハサミを入れ、ついには坊主頭のように短くなってしまいましたが、電動トリマーならキレイに面が出ます。

 

130415_193556

 

130415_193530_2

 

130415_193722

 

植毛作品のトリミングだけではなく、植毛をしていない作品の遊び毛のカットにも使えますので、羊毛フェルトをされている方全てに電動トリマーをお勧めします。

色々な製品が出ていますので、探してみて下さい。


ニードル

2013年04月11日 23時34分35秒 | 羊毛、道具

今現在、僕が所有しているニードルは、ハマナカさんのレギュラー針と極細針、ダイソーのニードル、河口株式会社さんのフエルトーンニードル、クロバー株式会社さんのパンチャー替針スピード針、群馬の羊毛専門店 羊の工房パオさんのお試し4本セットです。

一口にニードルと言っても、それぞれに違いがあって使い心地は違います。

特にバーブ(トゲ)の形状や個数、配置によって変わってくるようです。

一番良く使っているのがフエルトーンニードルです。

刺しやすさと毛のからまりやすさのバランスが僕の使っている羊毛に合っているのだと思います。

130410_193105

 

これを短く加工して使っています。

 

ニードルは真っ直ぐに刺すのが基本なのですが、手早く羊毛をまとめたり、まぶたなどを成型しながら刺す場合に、ニードルの腹で羊毛を押さえながら刺したくなります。

しかし、こういう使い方をするとニードルはよく折れます。

お気に入りのニードルだったりするとガックリきます。

そこで、折れにくいようにニードルを加工します。

僕は小型の作品しか作っていませんので、そんなに深く刺すことはありません。

長さは必要無いので、最初にペンチではさんで任意の長さに折って短くします。

折った先端をサンドペーパーで削って元のように尖らせます。

ニードルには硬度上げる為に焼き入れがされていますので、ヤスリでは歯が立たないと思います。サンドペーパーか砥石で研ぐのが良いです。

僕はサンドペーパー180番→240番→400番と使いました。

フエルトーンニードルはバーブが9個あります。

適当な所で折って、バーブ5個と3個を作りました。

ニードルが折れる時、大抵、最も根元のバーブの所で折れます。

ニードルを折るせん断力は、ニードルにかかった力×距離で決まります。

ニードルが短くなれば、距離が小さくなるのでせん断力も小さくなり折れにくくなります。

130410_193530

130410_193603_2

 

次によく使うのがパンチャー替針スピード針です。

羊毛刺繍のアップリケパンチャー用の針なのですが、バーブが針先に集中していて羊毛をよくからめるのでザクザク固まります。

ただし刺した時の抵抗も大きいので、固まるにしたがって刺しにくくなっていきます。

最初に羊毛をまとめる時や、植毛の時に使っています。

130410_193037

こちらもバーブ9個を5個に折って使っています。


130410_193349

 

最近、パオさんのニードルを入手しました。

太針、レギュラー、細針、極細のお試し4本セットです。

130410_194230_2

130410_194347_2

 

太針はハマナカさんのレギュラー針よりも太いですが、針先から最初のバーブまでの距離があり、テーパーが緩やかなのでハマナカレギュラーよりも刺さりやすいです。

レギュラーはバーブが針先に集中しています。5.1mmの間に6個のバーブがあり、深く刺さなくても固める事ができます。植毛にも良さそうです。

極細はハマナカさんの極細よりも少し細く、更にバーブがニードルの三角形の断面の2角にしかないので、ニードルを刺した後の穴が小さくて、より仕上げ向きです。

ハマナカさんの極細との比較。 左 ハマナカ、右 パオ

 

 

メーカー名

名前

太さ

(断面の高さ)

バーブ数

両端のバーブの距離

ハマナカ

レギュラー

0.6mm

10.5mm

同上

極細

0.47mm

10.5mm

河口株式会社

フエルトーンニードル

0.51mm

17mm

クロバー株式会社

パンチャー替針スピード針

0.51mm

8.9mm

羊の工房パオ

太針

0.78mm

11.2mm

同上

レギュラー

0.56mm

5.1mm

同上

細針

0.51mm

10.1mm

同上

極細

0.45mm

7.35mm

※数値は僕がノギスで計測したものですので、必ずしも正確ではないかもしれません。ご了承下さい。


使用羊毛

2013年04月10日 23時18分00秒 | 羊毛、道具

トラ猫4兄弟を作った時に、ブレンドして自分のイメージする色を作ったのですが、その色を作るのにどの色の羊毛を買えば良いのか分からず困りました。

検索してもメーカーや品番まで書いてくれているサイトやブログが見つけられなかった経験があるので、誰かの参考になればと僕の使った羊毛を記しておきます。

ベースの製作は、愛猫シロの人形1体目だけがダイソーの羊毛フェルトキットの白で、それ以外は全てハマナカのアクレーヌH440-001-101です。

これを使っている理由は、最寄りの手芸店のドリームで取り扱っている白い羊毛の中で一番、純白に近かったからです。

愛猫シロ  白 ハマナカ アクレーヌ H440-001-101

                 薄茶 ダイソーの羊毛 シトラスアソートのオレンジ

      こげ茶 ハマナカ ネコちゃんフェイスマグネットH441-343に入っていた茶色H440-000-41

茶トラ   薄い方の色 ハマナカ ナチュラルブレンド H440-008-807

                                                              

            ダイソーの羊毛 シトラスアソートのオレンジ

 

      濃い方の色 ハマナカ ミックス H440-002-220

                                                       

            ハマナカ ナチュラルブレンド H440-008-807

 

      白     ダイソーの羊毛 シトラスアソートの白

 

キジトラ  茶色    ハマナカ ソリッド H440-000-41

                                                  

            ハマナカ ソリッド H440-000-9

 

      黒     ハマナカ ソリッド H440-000-9

 

      白     ハマナカ アクレーヌ H440-001-101

 

配合比率は目分量で混ぜたのでわかりません。

薄い方の色に濃い方の色を少しずつ混ぜていき調整して下さい。

初心者が近所で手に入る羊毛でブレンドした物ですので、これが正解という事ではありません。

他にもっと良い配合の方法があるでしょうし、

他のメーカーさんや専門店さんにブレンドする事無く使用できる物があるかもしれません。

あくまでも参考とお考え下さい。


子猫4号

2013年04月04日 23時40分17秒 | 羊毛フェルト 子猫

前作の子猫3号で植毛作品の良さを再確認したのですが、

トリミング中の脱毛がひどかったり、トラ模様がハッキリ出なかったり問題点もあったので、その点を改善させるべく、再度、茶トラ白に挑戦する事にしました。

今回は製作途中の画像も少し紹介します。

と言っても、諸先輩方のHPやブログを見て真似ているだけなんですが・・・。

まずは目と頭の大きさを決めます。

今回は手足にもワイヤーを入れました。

ワイヤーは0.9mmの銅線です。

130221_191059 

頭の大きさを基準にして手足の長さを決めます。

今までの子猫達と並べられるように、子猫3号をゲージとして使用し、

同じポーズをとらせて手足の長さを決めました。

ワイヤーには肉付けの羊毛がくっつきやすいように毛糸を巻いて、その毛糸に羊毛を刺していくようにして固定しています。

白い毛糸なのでガイコツのようですね。

 

130221_200259  

130221_200343

 

骨組みが出来たら順次肉付けを行っていきます。

今回はグラビアアイドルばりのセクシーポーズを作ってみます。

130221_205509

130221_205443

謎の生物みたいですが、でも、これはこれでちょっとカワイイかも。

ひたすら骨組みに羊毛を巻いてチクチク刺す事を繰り返し、完成した植毛前のベースがこんな感じです。

今回も毛の生えていない無毛状態をベースにします。

130223_234142

 

130223_234220

 

このままのポーズではお腹や足の内側の植毛がやりにくいので、一度ポーズを変えます。

 

130223_231041  

 

130223_231155_2

 

ワイヤーで自由にポーズが変えられるので、ついつい色々なポーズをとらせてしまいます。

歩いているところとか、ジャンプしているところとか。

あまりに楽しくて、関節可動の猫のアクションフィギュアが欲しくなりました。

こういうポーズにするとやっぱりお遊びがしたくなります。

↓「襲い来るネコ」

 

130223_230953

 

植毛が完成。

130304_141015

130304_141053

 トリミングをしてポーズを元に戻し、ヒゲや耳毛などの細かな部分を仕上げて完成です。

 

130404_224011

130404_224035_2

130404_222901

130404_222956

130404_223110

130404_223146

130404_223851

130404_223443

130311_212837

130311_212944 

植毛したら、すぐにその周囲の地肌をニードルで突いて植毛した毛と絡ませることで、トリミング中の脱毛は随分改善されました。

しかし、完成した人形を触っていると、植毛した毛がフェルト化してきてしまいフワフワ感が半減してしまいます。

もちろん、ぬいぐるみのように抱っこしたりするものではないですが、絡んだ毛を何度も解いていると脱毛につながりますので、なんとか改善したいところです。

次は諸先輩方の使われている獣毛というのを試してみようと思っています。