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シリーズ平成の本音 野田政権はもはや民主党ではない?!

2012-07-04 | Weblog
シリーズ平成の本音 野田政権はもはや民主党ではない?!
 野田政権は、消費税増税について野党の自民・公明両党と合意に達し、26日にも衆議院で採決する構えだ。これに対し民主党内で小沢元代表を中心とするグループは、消費税増税先行に反対し、マニフェストの実現を主張し、不支持を鮮明にしている。
 野田首相側は、衆議院の関連法案採択で反対した議員を除名するなどの処分をする構えである一方、反対派は離党届を取りまとめるなど双方の駆け引きが熾烈を極めている。ん?そんなことしたらどうなるのだろうか。現民主党政権は、2009年8月、マニフェストを掲げ国民からの支持を得て政権に就いたことを忘れたのだろうか。そのマニフェストで国民に約束したことを増税前に推進するよう訴えているグループを除名することは、正にマニフェストを切り落とすことに他ならない。そうなると10%増税を提案した菅前首相、野田首相始め、岡田副首相他前原、仙石、渡部(恒)各議員など、民主党の菅・野田グループは、2009年にマニフェストを掲げて国民より信託された民主党とはもはや言えず、民主党まがいの政権となる。
 野田政権は、国家、国民にとって重要な防衛大臣のポストも先の内閣改造で保守を代表する防衛・安全保障専門家であり、また沖縄普天間飛行場問題では辺野古への移設を一貫して主張し鳩山政権を追い込んだ森本氏に託し、野党自民党にいわば擬態している格好だ。
 消費税増税でも、「社会保障制度改革と税の一体改革」と言われているが、3既成政党が合意しているのは実体上10%への消費税増税である。若干の落穂広い的な年金資格救済策などの微調整的な改善は了承されているようだが、年金給付支出が増える結果となる。更に消費増税に伴い低所得者への現金給付が行われることになりそうであるので、福祉ただ乗り層が増え、増税しても歳出が増加することになり、正にギリシャ化への道だ。一方、高額所得者の年金減額は見送られる。選挙も近いので仕方ないのであろうが、年金年齢に達しても1,000万円を超える報酬を得ている高額所得者については、増税しなくてはならないほどの財政難であるので、その間は年金給付を遅らせ、給付凍結分の総額を相続税から控除するなどの措置が真剣に考えられてもよいのであろう。
 またマニフェストで実施するとされていた年金給付額の最低限7万円や後期高齢者医療制度の廃止は先送られることになるが、自民・公明両党が反対しているので、増税が実現すれば実現する見通しは少ない。
 一部保守系氏は「一体改革」の採決などと報じているが、実体は実質的な制度改革を先送った分離増税に既成3政党が合意したに過ぎず、結果として歳出は増加する。これでは野田政権は自民党もどきになってしまう。
 他方野党自民・公明両党は、選挙となれば、民主党はマニフェストで国民を騙し政権についたが、嘘つき政権であるなどと野田政権批判をすることは目に見えている。しかし野党も野党である。少子高齢化が指摘され始めてからも放漫財政を重ね、公的債務が1,000億円以上となり、財政難を招き、改革を先送ってきたのは自民・公明両党であろう。また原子力安全神話と交付金・補助金で原子力発電を拡大し、スマトラ大地震・津波で三陸地帯の危険性が各方面から指摘されていながら効果的な防災対策をとらなかったのは自・公政権であろう。その反省もなく、今日の財政難に対し、消費増税だけは進め、行政経費の節減や議員定数の削減、議員歳費の節減などにつき何ら意味のある提案や姿勢を示していない。既成の制度や既得権益に立脚した微調整程度の改善策しか示しておらず、既成の制度、権益を前提とした消費増税に合意したに過ぎない。
 深刻な財政難における国難である。増税をしなければ立ち行かない深刻な財政難というのであれば、既成3党が消費増税する前に、少子高齢化を前提として行政管理費の大幅な削減や組織の簡素化、地方公共団体への移管や民営化、国有財産の抜本的売却・処分などの行政制度改革、そして国会及び地方議会の議員定数の実質的削減や議員歳費の節減などについて、共同して推進するとの方針を確認し、国民の前に明らかにする位の姿勢が欲しい。それさえも行わずただただ増税というのであれば、既成3党は次の選挙でいずれも国民の信を得ることは困難であろう。(2012.06.23.)
(All Rights Reserved.)(不許無断引用)
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シリーズ平成の本音 野田政権はもはや民主党ではない?!

2012-07-04 | Weblog
シリーズ平成の本音 野田政権はもはや民主党ではない?!
 野田政権は、消費税増税について野党の自民・公明両党と合意に達し、26日にも衆議院で採決する構えだ。これに対し民主党内で小沢元代表を中心とするグループは、消費税増税先行に反対し、マニフェストの実現を主張し、不支持を鮮明にしている。
 野田首相側は、衆議院の関連法案採択で反対した議員を除名するなどの処分をする構えである一方、反対派は離党届を取りまとめるなど双方の駆け引きが熾烈を極めている。ん?そんなことしたらどうなるのだろうか。現民主党政権は、2009年8月、マニフェストを掲げ国民からの支持を得て政権に就いたことを忘れたのだろうか。そのマニフェストで国民に約束したことを増税前に推進するよう訴えているグループを除名することは、正にマニフェストを切り落とすことに他ならない。そうなると10%増税を提案した菅前首相、野田首相始め、岡田副首相他前原、仙石、渡部(恒)各議員など、民主党の菅・野田グループは、2009年にマニフェストを掲げて国民より信託された民主党とはもはや言えず、民主党まがいの政権となる。
 野田政権は、国家、国民にとって重要な防衛大臣のポストも先の内閣改造で保守を代表する防衛・安全保障専門家であり、また沖縄普天間飛行場問題では辺野古への移設を一貫して主張し鳩山政権を追い込んだ森本氏に託し、野党自民党にいわば擬態している格好だ。
 消費税増税でも、「社会保障制度改革と税の一体改革」と言われているが、3既成政党が合意しているのは実体上10%への消費税増税である。若干の落穂広い的な年金資格救済策などの微調整的な改善は了承されているようだが、年金給付支出が増える結果となる。更に消費増税に伴い低所得者への現金給付が行われることになりそうであるので、福祉ただ乗り層が増え、増税しても歳出が増加することになり、正にギリシャ化への道だ。一方、高額所得者の年金減額は見送られる。選挙も近いので仕方ないのであろうが、年金年齢に達しても1,000万円を超える報酬を得ている高額所得者については、増税しなくてはならないほどの財政難であるので、その間は年金給付を遅らせ、給付凍結分の総額を相続税から控除するなどの措置が真剣に考えられてもよいのであろう。
 またマニフェストで実施するとされていた年金給付額の最低限7万円や後期高齢者医療制度の廃止は先送られることになるが、自民・公明両党が反対しているので、増税が実現すれば実現する見通しは少ない。
 一部保守系氏は「一体改革」の採決などと報じているが、実体は実質的な制度改革を先送った分離増税に既成3政党が合意したに過ぎず、結果として歳出は増加する。これでは野田政権は自民党もどきになってしまう。
 他方野党自民・公明両党は、選挙となれば、民主党はマニフェストで国民を騙し政権についたが、嘘つき政権であるなどと野田政権批判をすることは目に見えている。しかし野党も野党である。少子高齢化が指摘され始めてからも放漫財政を重ね、公的債務が1,000億円以上となり、財政難を招き、改革を先送ってきたのは自民・公明両党であろう。また原子力安全神話と交付金・補助金で原子力発電を拡大し、スマトラ大地震・津波で三陸地帯の危険性が各方面から指摘されていながら効果的な防災対策をとらなかったのは自・公政権であろう。その反省もなく、今日の財政難に対し、消費増税だけは進め、行政経費の節減や議員定数の削減、議員歳費の節減などにつき何ら意味のある提案や姿勢を示していない。既成の制度や既得権益に立脚した微調整程度の改善策しか示しておらず、既成の制度、権益を前提とした消費増税に合意したに過ぎない。
 深刻な財政難における国難である。増税をしなければ立ち行かない深刻な財政難というのであれば、既成3党が消費増税する前に、少子高齢化を前提として行政管理費の大幅な削減や組織の簡素化、地方公共団体への移管や民営化、国有財産の抜本的売却・処分などの行政制度改革、そして国会及び地方議会の議員定数の実質的削減や議員歳費の節減などについて、共同して推進するとの方針を確認し、国民の前に明らかにする位の姿勢が欲しい。それさえも行わずただただ増税というのであれば、既成3党は次の選挙でいずれも国民の信を得ることは困難であろう。(2012.06.23.)
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 野田政権は、消費税増税について野党の自民・公明両党と合意に達し、26日にも衆議院で採決する構えだ。これに対し民主党内で小沢元代表を中心とするグループは、消費税増税先行に反対し、マニフェストの実現を主張し、不支持を鮮明にしている。
 野田首相側は、衆議院の関連法案採択で反対した議員を除名するなどの処分をする構えである一方、反対派は離党届を取りまとめるなど双方の駆け引きが熾烈を極めている。ん?そんなことしたらどうなるのだろうか。現民主党政権は、2009年8月、マニフェストを掲げ国民からの支持を得て政権に就いたことを忘れたのだろうか。そのマニフェストで国民に約束したことを増税前に推進するよう訴えているグループを除名することは、正にマニフェストを切り落とすことに他ならない。そうなると10%増税を提案した菅前首相、野田首相始め、岡田副首相他前原、仙石、渡部(恒)各議員など、民主党の菅・野田グループは、2009年にマニフェストを掲げて国民より信託された民主党とはもはや言えず、民主党まがいの政権となる。
 野田政権は、国家、国民にとって重要な防衛大臣のポストも先の内閣改造で保守を代表する防衛・安全保障専門家であり、また沖縄普天間飛行場問題では辺野古への移設を一貫して主張し鳩山政権を追い込んだ森本氏に託し、野党自民党にいわば擬態している格好だ。
 消費税増税でも、「社会保障制度改革と税の一体改革」と言われているが、3既成政党が合意しているのは実体上10%への消費税増税である。若干の落穂広い的な年金資格救済策などの微調整的な改善は了承されているようだが、年金給付支出が増える結果となる。更に消費増税に伴い低所得者への現金給付が行われることになりそうであるので、福祉ただ乗り層が増え、増税しても歳出が増加することになり、正にギリシャ化への道だ。一方、高額所得者の年金減額は見送られる。選挙も近いので仕方ないのであろうが、年金年齢に達しても1,000万円を超える報酬を得ている高額所得者については、増税しなくてはならないほどの財政難であるので、その間は年金給付を遅らせ、給付凍結分の総額を相続税から控除するなどの措置が真剣に考えられてもよいのであろう。
 またマニフェストで実施するとされていた年金給付額の最低限7万円や後期高齢者医療制度の廃止は先送られることになるが、自民・公明両党が反対しているので、増税が実現すれば実現する見通しは少ない。
 一部保守系氏は「一体改革」の採決などと報じているが、実体は実質的な制度改革を先送った分離増税に既成3政党が合意したに過ぎず、結果として歳出は増加する。これでは野田政権は自民党もどきになってしまう。
 他方野党自民・公明両党は、選挙となれば、民主党はマニフェストで国民を騙し政権についたが、嘘つき政権であるなどと野田政権批判をすることは目に見えている。しかし野党も野党である。少子高齢化が指摘され始めてからも放漫財政を重ね、公的債務が1,000億円以上となり、財政難を招き、改革を先送ってきたのは自民・公明両党であろう。また原子力安全神話と交付金・補助金で原子力発電を拡大し、スマトラ大地震・津波で三陸地帯の危険性が各方面から指摘されていながら効果的な防災対策をとらなかったのは自・公政権であろう。その反省もなく、今日の財政難に対し、消費増税だけは進め、行政経費の節減や議員定数の削減、議員歳費の節減などにつき何ら意味のある提案や姿勢を示していない。既成の制度や既得権益に立脚した微調整程度の改善策しか示しておらず、既成の制度、権益を前提とした消費増税に合意したに過ぎない。
 深刻な財政難における国難である。増税をしなければ立ち行かない深刻な財政難というのであれば、既成3党が消費増税する前に、少子高齢化を前提として行政管理費の大幅な削減や組織の簡素化、地方公共団体への移管や民営化、国有財産の抜本的売却・処分などの行政制度改革、そして国会及び地方議会の議員定数の実質的削減や議員歳費の節減などについて、共同して推進するとの方針を確認し、国民の前に明らかにする位の姿勢が欲しい。それさえも行わずただただ増税というのであれば、既成3党は次の選挙でいずれも国民の信を得ることは困難であろう。(2012.06.23.)
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 野田政権は、消費税増税について野党の自民・公明両党と合意に達し、26日にも衆議院で採決する構えだ。これに対し民主党内で小沢元代表を中心とするグループは、消費税増税先行に反対し、マニフェストの実現を主張し、不支持を鮮明にしている。
 野田首相側は、衆議院の関連法案採択で反対した議員を除名するなどの処分をする構えである一方、反対派は離党届を取りまとめるなど双方の駆け引きが熾烈を極めている。ん?そんなことしたらどうなるのだろうか。現民主党政権は、2009年8月、マニフェストを掲げ国民からの支持を得て政権に就いたことを忘れたのだろうか。そのマニフェストで国民に約束したことを増税前に推進するよう訴えているグループを除名することは、正にマニフェストを切り落とすことに他ならない。そうなると10%増税を提案した菅前首相、野田首相始め、岡田副首相他前原、仙石、渡部(恒)各議員など、民主党の菅・野田グループは、2009年にマニフェストを掲げて国民より信託された民主党とはもはや言えず、民主党まがいの政権となる。
 野田政権は、国家、国民にとって重要な防衛大臣のポストも先の内閣改造で保守を代表する防衛・安全保障専門家であり、また沖縄普天間飛行場問題では辺野古への移設を一貫して主張し鳩山政権を追い込んだ森本氏に託し、野党自民党にいわば擬態している格好だ。
 消費税増税でも、「社会保障制度改革と税の一体改革」と言われているが、3既成政党が合意しているのは実体上10%への消費税増税である。若干の落穂広い的な年金資格救済策などの微調整的な改善は了承されているようだが、年金給付支出が増える結果となる。更に消費増税に伴い低所得者への現金給付が行われることになりそうであるので、福祉ただ乗り層が増え、増税しても歳出が増加することになり、正にギリシャ化への道だ。一方、高額所得者の年金減額は見送られる。選挙も近いので仕方ないのであろうが、年金年齢に達しても1,000万円を超える報酬を得ている高額所得者については、増税しなくてはならないほどの財政難であるので、その間は年金給付を遅らせ、給付凍結分の総額を相続税から控除するなどの措置が真剣に考えられてもよいのであろう。
 またマニフェストで実施するとされていた年金給付額の最低限7万円や後期高齢者医療制度の廃止は先送られることになるが、自民・公明両党が反対しているので、増税が実現すれば実現する見通しは少ない。
 一部保守系氏は「一体改革」の採決などと報じているが、実体は実質的な制度改革を先送った分離増税に既成3政党が合意したに過ぎず、結果として歳出は増加する。これでは野田政権は自民党もどきになってしまう。
 他方野党自民・公明両党は、選挙となれば、民主党はマニフェストで国民を騙し政権についたが、嘘つき政権であるなどと野田政権批判をすることは目に見えている。しかし野党も野党である。少子高齢化が指摘され始めてからも放漫財政を重ね、公的債務が1,000億円以上となり、財政難を招き、改革を先送ってきたのは自民・公明両党であろう。また原子力安全神話と交付金・補助金で原子力発電を拡大し、スマトラ大地震・津波で三陸地帯の危険性が各方面から指摘されていながら効果的な防災対策をとらなかったのは自・公政権であろう。その反省もなく、今日の財政難に対し、消費増税だけは進め、行政経費の節減や議員定数の削減、議員歳費の節減などにつき何ら意味のある提案や姿勢を示していない。既成の制度や既得権益に立脚した微調整程度の改善策しか示しておらず、既成の制度、権益を前提とした消費増税に合意したに過ぎない。
 深刻な財政難における国難である。増税をしなければ立ち行かない深刻な財政難というのであれば、既成3党が消費増税する前に、少子高齢化を前提として行政管理費の大幅な削減や組織の簡素化、地方公共団体への移管や民営化、国有財産の抜本的売却・処分などの行政制度改革、そして国会及び地方議会の議員定数の実質的削減や議員歳費の節減などについて、共同して推進するとの方針を確認し、国民の前に明らかにする位の姿勢が欲しい。それさえも行わずただただ増税というのであれば、既成3党は次の選挙でいずれも国民の信を得ることは困難であろう。(2012.06.23.)
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 野田政権は、消費税増税について野党の自民・公明両党と合意に達し、26日にも衆議院で採決する構えだ。これに対し民主党内で小沢元代表を中心とするグループは、消費税増税先行に反対し、マニフェストの実現を主張し、不支持を鮮明にしている。
 野田首相側は、衆議院の関連法案採択で反対した議員を除名するなどの処分をする構えである一方、反対派は離党届を取りまとめるなど双方の駆け引きが熾烈を極めている。ん?そんなことしたらどうなるのだろうか。現民主党政権は、2009年8月、マニフェストを掲げ国民からの支持を得て政権に就いたことを忘れたのだろうか。そのマニフェストで国民に約束したことを増税前に推進するよう訴えているグループを除名することは、正にマニフェストを切り落とすことに他ならない。そうなると10%増税を提案した菅前首相、野田首相始め、岡田副首相他前原、仙石、渡部(恒)各議員など、民主党の菅・野田グループは、2009年にマニフェストを掲げて国民より信託された民主党とはもはや言えず、民主党まがいの政権となる。
 野田政権は、国家、国民にとって重要な防衛大臣のポストも先の内閣改造で保守を代表する防衛・安全保障専門家であり、また沖縄普天間飛行場問題では辺野古への移設を一貫して主張し鳩山政権を追い込んだ森本氏に託し、野党自民党にいわば擬態している格好だ。
 消費税増税でも、「社会保障制度改革と税の一体改革」と言われているが、3既成政党が合意しているのは実体上10%への消費税増税である。若干の落穂広い的な年金資格救済策などの微調整的な改善は了承されているようだが、年金給付支出が増える結果となる。更に消費増税に伴い低所得者への現金給付が行われることになりそうであるので、福祉ただ乗り層が増え、増税しても歳出が増加することになり、正にギリシャ化への道だ。一方、高額所得者の年金減額は見送られる。選挙も近いので仕方ないのであろうが、年金年齢に達しても1,000万円を超える報酬を得ている高額所得者については、増税しなくてはならないほどの財政難であるので、その間は年金給付を遅らせ、給付凍結分の総額を相続税から控除するなどの措置が真剣に考えられてもよいのであろう。
 またマニフェストで実施するとされていた年金給付額の最低限7万円や後期高齢者医療制度の廃止は先送られることになるが、自民・公明両党が反対しているので、増税が実現すれば実現する見通しは少ない。
 一部保守系氏は「一体改革」の採決などと報じているが、実体は実質的な制度改革を先送った分離増税に既成3政党が合意したに過ぎず、結果として歳出は増加する。これでは野田政権は自民党もどきになってしまう。
 他方野党自民・公明両党は、選挙となれば、民主党はマニフェストで国民を騙し政権についたが、嘘つき政権であるなどと野田政権批判をすることは目に見えている。しかし野党も野党である。少子高齢化が指摘され始めてからも放漫財政を重ね、公的債務が1,000億円以上となり、財政難を招き、改革を先送ってきたのは自民・公明両党であろう。また原子力安全神話と交付金・補助金で原子力発電を拡大し、スマトラ大地震・津波で三陸地帯の危険性が各方面から指摘されていながら効果的な防災対策をとらなかったのは自・公政権であろう。その反省もなく、今日の財政難に対し、消費増税だけは進め、行政経費の節減や議員定数の削減、議員歳費の節減などにつき何ら意味のある提案や姿勢を示していない。既成の制度や既得権益に立脚した微調整程度の改善策しか示しておらず、既成の制度、権益を前提とした消費増税に合意したに過ぎない。
 深刻な財政難における国難である。増税をしなければ立ち行かない深刻な財政難というのであれば、既成3党が消費増税する前に、少子高齢化を前提として行政管理費の大幅な削減や組織の簡素化、地方公共団体への移管や民営化、国有財産の抜本的売却・処分などの行政制度改革、そして国会及び地方議会の議員定数の実質的削減や議員歳費の節減などについて、共同して推進するとの方針を確認し、国民の前に明らかにする位の姿勢が欲しい。それさえも行わずただただ増税というのであれば、既成3党は次の選挙でいずれも国民の信を得ることは困難であろう。(2012.06.23.)
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シリーズ平成の本音 検察当局の虚偽調書作成に対する処分は適正か?

2012-07-04 | Weblog
シリーズ平成の本音 検察当局の虚偽調書作成に対する処分は適正か?
小沢議員事務所の政治資金記載問題に関連し、検察当局が虚偽の口述調書を作成した上、検察審査会及び東京地裁に証拠として提出していたことについて、法務省は、虚偽調書を作成した当時の田代担当検事(現法務部総研教官)を停職処分に、また調書作成を指示した佐久間検事(当時東京地検特捜部長)を戒告とするなど、懲戒処分とする方向であると伝えられている。
 法務省、検察当局の関係者処分の姿勢は評価出来るが、虚偽の口述調書作成という深刻な問題であるので、作成を指示した当時の検察幹部や検察審査会及び東京地裁に証拠提出を行なった際の関係幹部についても何らかの処分は必要なのであろう。
 しかしこの問題は、議員のみでなく、一般国民の法令違反を捜査し、告訴する権限を持つ検察当局の公文書偽造という深刻な法令違反に関することであり、多くの場合罪人を作る結果となるので、法治国家としての万人の正義の維持、健全な民主主義の維持などの観点から、これだけで良いのか真剣な検討が必要のようだ。
1、検察審査会の強制起訴の決定、及びそれに基づく起訴に重大な疑義
今回の法務省の懲戒処分の検討においても、処分の理由として“報告書に事実と異な
る記載をし、検察審査委員に誤解を与えかねなかったこと”などが挙げられている。報告書の内容については、一部保守系新聞にも流されており度々記事となり、偏向した世論形成をする結果となっていたので、検察審査委員に心証の上で決定的な影響を与えたと考えて良いであろう。
 とすると、2010年9月の検察審査会による小沢議員強制起訴の決定は不適正であったと言えよう。審査委員は自ら捜査等する権限はなく、検察当局の捜査資料や報告書に頼っている。その核心の報告書が虚偽であったのだから、その決定は無効とされるべきであろう。いろいろ弁解はあろうが、検察の虚偽の報告書が入っていた以上、その結論はもとより、審査自体が適正を欠く。
 従って、そのような審査会の決定に基づく起訴はそもそも不適切であろう。
2、東京地裁の無罪判決後の控訴は取り下げ、又は却下が相当
4月26日、東京地裁は、小沢議員に対し同議員事務所の政治資金記載問題について無罪の判決を行った。同時に、政治資金記載についてはより正確に記載するよう注意喚起する一方、検察当局の取調べ段階において虚偽の調書が作成されていた上、それを証拠として裁判所に提出してことに対し「あってはないこと」として強く叱責した。
裁判所が「あってはないこと」として叱責しことは、検察当局が提出した証拠に法令違反があったということに他ならない。このことは、強制起訴を決定した検察審査会に証拠として提出されていた調書が虚偽であり、検察側に法令違反であったことを裁判所が認めたことを意味するので、検察役を務める弁護士団は直ちに控訴を取り下げるべきであろう。検察役弁護士団は、それ以外の証拠などで有罪を主張できるとしているが、そもそも検察審査会の起訴決定自体が著しく不適正であった上、そのような証拠を鵜呑みのにして議員の有罪を主張して来た検察役弁護士団は事の重大性、深刻性を理解せず、ただただ先入観に基づく偏見、偏向や職業的保身のために控訴決定を行ったとしか映らない。
上級審は控訴されれば速やかに却下することが望まれる。検察による口述調書の偽造は、深刻な法令違反であり、それが誰であれ、このようなことに軽く対応すれば、行政組織の一部である検察による健全な政治活動、議員活動の抑制を黙認し、健全な民主主義の発展を阻害する恐れがあると共に、公正、公平な正義、法治への国民の信頼性を損なう恐れがある。その重大性は、心ある法務省幹部であれば良く分るはずだ。(2012.05.23.)
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シリーズ平成の本音 検察当局の虚偽調書作成に対する処分は適正か?

2012-07-04 | Weblog
シリーズ平成の本音 検察当局の虚偽調書作成に対する処分は適正か?
小沢議員事務所の政治資金記載問題に関連し、検察当局が虚偽の口述調書を作成した上、検察審査会及び東京地裁に証拠として提出していたことについて、法務省は、虚偽調書を作成した当時の田代担当検事(現法務部総研教官)を停職処分に、また調書作成を指示した佐久間検事(当時東京地検特捜部長)を戒告とするなど、懲戒処分とする方向であると伝えられている。
 法務省、検察当局の関係者処分の姿勢は評価出来るが、虚偽の口述調書作成という深刻な問題であるので、作成を指示した当時の検察幹部や検察審査会及び東京地裁に証拠提出を行なった際の関係幹部についても何らかの処分は必要なのであろう。
 しかしこの問題は、議員のみでなく、一般国民の法令違反を捜査し、告訴する権限を持つ検察当局の公文書偽造という深刻な法令違反に関することであり、多くの場合罪人を作る結果となるので、法治国家としての万人の正義の維持、健全な民主主義の維持などの観点から、これだけで良いのか真剣な検討が必要のようだ。
1、検察審査会の強制起訴の決定、及びそれに基づく起訴に重大な疑義
今回の法務省の懲戒処分の検討においても、処分の理由として“報告書に事実と異な
る記載をし、検察審査委員に誤解を与えかねなかったこと”などが挙げられている。報告書の内容については、一部保守系新聞にも流されており度々記事となり、偏向した世論形成をする結果となっていたので、検察審査委員に心証の上で決定的な影響を与えたと考えて良いであろう。
 とすると、2010年9月の検察審査会による小沢議員強制起訴の決定は不適正であったと言えよう。審査委員は自ら捜査等する権限はなく、検察当局の捜査資料や報告書に頼っている。その核心の報告書が虚偽であったのだから、その決定は無効とされるべきであろう。いろいろ弁解はあろうが、検察の虚偽の報告書が入っていた以上、その結論はもとより、審査自体が適正を欠く。
 従って、そのような審査会の決定に基づく起訴はそもそも不適切であろう。
2、東京地裁の無罪判決後の控訴は取り下げ、又は却下が相当
4月26日、東京地裁は、小沢議員に対し同議員事務所の政治資金記載問題について無罪の判決を行った。同時に、政治資金記載についてはより正確に記載するよう注意喚起する一方、検察当局の取調べ段階において虚偽の調書が作成されていた上、それを証拠として裁判所に提出してことに対し「あってはないこと」として強く叱責した。
裁判所が「あってはないこと」として叱責しことは、検察当局が提出した証拠に法令違反があったということに他ならない。このことは、強制起訴を決定した検察審査会に証拠として提出されていた調書が虚偽であり、検察側に法令違反であったことを裁判所が認めたことを意味するので、検察役を務める弁護士団は直ちに控訴を取り下げるべきであろう。検察役弁護士団は、それ以外の証拠などで有罪を主張できるとしているが、そもそも検察審査会の起訴決定自体が著しく不適正であった上、そのような証拠を鵜呑みのにして議員の有罪を主張して来た検察役弁護士団は事の重大性、深刻性を理解せず、ただただ先入観に基づく偏見、偏向や職業的保身のために控訴決定を行ったとしか映らない。
上級審は控訴されれば速やかに却下することが望まれる。検察による口述調書の偽造は、深刻な法令違反であり、それが誰であれ、このようなことに軽く対応すれば、行政組織の一部である検察による健全な政治活動、議員活動の抑制を黙認し、健全な民主主義の発展を阻害する恐れがあると共に、公正、公平な正義、法治への国民の信頼性を損なう恐れがある。その重大性は、心ある法務省幹部であれば良く分るはずだ。(2012.05.23.)
(All Rights Reserved.)(不許無断引用)
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シリーズ平成の本音 検察当局の虚偽調書作成に対する処分は適正か?

2012-07-04 | Weblog
シリーズ平成の本音 検察当局の虚偽調書作成に対する処分は適正か?
小沢議員事務所の政治資金記載問題に関連し、検察当局が虚偽の口述調書を作成した上、検察審査会及び東京地裁に証拠として提出していたことについて、法務省は、虚偽調書を作成した当時の田代担当検事(現法務部総研教官)を停職処分に、また調書作成を指示した佐久間検事(当時東京地検特捜部長)を戒告とするなど、懲戒処分とする方向であると伝えられている。
 法務省、検察当局の関係者処分の姿勢は評価出来るが、虚偽の口述調書作成という深刻な問題であるので、作成を指示した当時の検察幹部や検察審査会及び東京地裁に証拠提出を行なった際の関係幹部についても何らかの処分は必要なのであろう。
 しかしこの問題は、議員のみでなく、一般国民の法令違反を捜査し、告訴する権限を持つ検察当局の公文書偽造という深刻な法令違反に関することであり、多くの場合罪人を作る結果となるので、法治国家としての万人の正義の維持、健全な民主主義の維持などの観点から、これだけで良いのか真剣な検討が必要のようだ。
1、検察審査会の強制起訴の決定、及びそれに基づく起訴に重大な疑義
今回の法務省の懲戒処分の検討においても、処分の理由として“報告書に事実と異な
る記載をし、検察審査委員に誤解を与えかねなかったこと”などが挙げられている。報告書の内容については、一部保守系新聞にも流されており度々記事となり、偏向した世論形成をする結果となっていたので、検察審査委員に心証の上で決定的な影響を与えたと考えて良いであろう。
 とすると、2010年9月の検察審査会による小沢議員強制起訴の決定は不適正であったと言えよう。審査委員は自ら捜査等する権限はなく、検察当局の捜査資料や報告書に頼っている。その核心の報告書が虚偽であったのだから、その決定は無効とされるべきであろう。いろいろ弁解はあろうが、検察の虚偽の報告書が入っていた以上、その結論はもとより、審査自体が適正を欠く。
 従って、そのような審査会の決定に基づく起訴はそもそも不適切であろう。
2、東京地裁の無罪判決後の控訴は取り下げ、又は却下が相当
4月26日、東京地裁は、小沢議員に対し同議員事務所の政治資金記載問題について無罪の判決を行った。同時に、政治資金記載についてはより正確に記載するよう注意喚起する一方、検察当局の取調べ段階において虚偽の調書が作成されていた上、それを証拠として裁判所に提出してことに対し「あってはないこと」として強く叱責した。
裁判所が「あってはないこと」として叱責しことは、検察当局が提出した証拠に法令違反があったということに他ならない。このことは、強制起訴を決定した検察審査会に証拠として提出されていた調書が虚偽であり、検察側に法令違反であったことを裁判所が認めたことを意味するので、検察役を務める弁護士団は直ちに控訴を取り下げるべきであろう。検察役弁護士団は、それ以外の証拠などで有罪を主張できるとしているが、そもそも検察審査会の起訴決定自体が著しく不適正であった上、そのような証拠を鵜呑みのにして議員の有罪を主張して来た検察役弁護士団は事の重大性、深刻性を理解せず、ただただ先入観に基づく偏見、偏向や職業的保身のために控訴決定を行ったとしか映らない。
上級審は控訴されれば速やかに却下することが望まれる。検察による口述調書の偽造は、深刻な法令違反であり、それが誰であれ、このようなことに軽く対応すれば、行政組織の一部である検察による健全な政治活動、議員活動の抑制を黙認し、健全な民主主義の発展を阻害する恐れがあると共に、公正、公平な正義、法治への国民の信頼性を損なう恐れがある。その重大性は、心ある法務省幹部であれば良く分るはずだ。(2012.05.23.)
(All Rights Reserved.)(不許無断引用)
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シリーズ平成の本音 検察当局の虚偽調書作成に対する処分は適正か?

2012-07-04 | Weblog
シリーズ平成の本音 検察当局の虚偽調書作成に対する処分は適正か?
小沢議員事務所の政治資金記載問題に関連し、検察当局が虚偽の口述調書を作成した上、検察審査会及び東京地裁に証拠として提出していたことについて、法務省は、虚偽調書を作成した当時の田代担当検事(現法務部総研教官)を停職処分に、また調書作成を指示した佐久間検事(当時東京地検特捜部長)を戒告とするなど、懲戒処分とする方向であると伝えられている。
 法務省、検察当局の関係者処分の姿勢は評価出来るが、虚偽の口述調書作成という深刻な問題であるので、作成を指示した当時の検察幹部や検察審査会及び東京地裁に証拠提出を行なった際の関係幹部についても何らかの処分は必要なのであろう。
 しかしこの問題は、議員のみでなく、一般国民の法令違反を捜査し、告訴する権限を持つ検察当局の公文書偽造という深刻な法令違反に関することであり、多くの場合罪人を作る結果となるので、法治国家としての万人の正義の維持、健全な民主主義の維持などの観点から、これだけで良いのか真剣な検討が必要のようだ。
1、検察審査会の強制起訴の決定、及びそれに基づく起訴に重大な疑義
今回の法務省の懲戒処分の検討においても、処分の理由として“報告書に事実と異な
る記載をし、検察審査委員に誤解を与えかねなかったこと”などが挙げられている。報告書の内容については、一部保守系新聞にも流されており度々記事となり、偏向した世論形成をする結果となっていたので、検察審査委員に心証の上で決定的な影響を与えたと考えて良いであろう。
 とすると、2010年9月の検察審査会による小沢議員強制起訴の決定は不適正であったと言えよう。審査委員は自ら捜査等する権限はなく、検察当局の捜査資料や報告書に頼っている。その核心の報告書が虚偽であったのだから、その決定は無効とされるべきであろう。いろいろ弁解はあろうが、検察の虚偽の報告書が入っていた以上、その結論はもとより、審査自体が適正を欠く。
 従って、そのような審査会の決定に基づく起訴はそもそも不適切であろう。
2、東京地裁の無罪判決後の控訴は取り下げ、又は却下が相当
4月26日、東京地裁は、小沢議員に対し同議員事務所の政治資金記載問題について無罪の判決を行った。同時に、政治資金記載についてはより正確に記載するよう注意喚起する一方、検察当局の取調べ段階において虚偽の調書が作成されていた上、それを証拠として裁判所に提出してことに対し「あってはないこと」として強く叱責した。
裁判所が「あってはないこと」として叱責しことは、検察当局が提出した証拠に法令違反があったということに他ならない。このことは、強制起訴を決定した検察審査会に証拠として提出されていた調書が虚偽であり、検察側に法令違反であったことを裁判所が認めたことを意味するので、検察役を務める弁護士団は直ちに控訴を取り下げるべきであろう。検察役弁護士団は、それ以外の証拠などで有罪を主張できるとしているが、そもそも検察審査会の起訴決定自体が著しく不適正であった上、そのような証拠を鵜呑みのにして議員の有罪を主張して来た検察役弁護士団は事の重大性、深刻性を理解せず、ただただ先入観に基づく偏見、偏向や職業的保身のために控訴決定を行ったとしか映らない。
上級審は控訴されれば速やかに却下することが望まれる。検察による口述調書の偽造は、深刻な法令違反であり、それが誰であれ、このようなことに軽く対応すれば、行政組織の一部である検察による健全な政治活動、議員活動の抑制を黙認し、健全な民主主義の発展を阻害する恐れがあると共に、公正、公平な正義、法治への国民の信頼性を損なう恐れがある。その重大性は、心ある法務省幹部であれば良く分るはずだ。(2012.05.23.)
(All Rights Reserved.)(不許無断引用)
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シリーズ平成の本音 検察当局の虚偽調書作成に対する処分は適正か?
小沢議員事務所の政治資金記載問題に関連し、検察当局が虚偽の口述調書を作成した上、検察審査会及び東京地裁に証拠として提出していたことについて、法務省は、虚偽調書を作成した当時の田代担当検事(現法務部総研教官)を停職処分に、また調書作成を指示した佐久間検事(当時東京地検特捜部長)を戒告とするなど、懲戒処分とする方向であると伝えられている。
 法務省、検察当局の関係者処分の姿勢は評価出来るが、虚偽の口述調書作成という深刻な問題であるので、作成を指示した当時の検察幹部や検察審査会及び東京地裁に証拠提出を行なった際の関係幹部についても何らかの処分は必要なのであろう。
 しかしこの問題は、議員のみでなく、一般国民の法令違反を捜査し、告訴する権限を持つ検察当局の公文書偽造という深刻な法令違反に関することであり、多くの場合罪人を作る結果となるので、法治国家としての万人の正義の維持、健全な民主主義の維持などの観点から、これだけで良いのか真剣な検討が必要のようだ。
1、検察審査会の強制起訴の決定、及びそれに基づく起訴に重大な疑義
今回の法務省の懲戒処分の検討においても、処分の理由として“報告書に事実と異な
る記載をし、検察審査委員に誤解を与えかねなかったこと”などが挙げられている。報告書の内容については、一部保守系新聞にも流されており度々記事となり、偏向した世論形成をする結果となっていたので、検察審査委員に心証の上で決定的な影響を与えたと考えて良いであろう。
 とすると、2010年9月の検察審査会による小沢議員強制起訴の決定は不適正であったと言えよう。審査委員は自ら捜査等する権限はなく、検察当局の捜査資料や報告書に頼っている。その核心の報告書が虚偽であったのだから、その決定は無効とされるべきであろう。いろいろ弁解はあろうが、検察の虚偽の報告書が入っていた以上、その結論はもとより、審査自体が適正を欠く。
 従って、そのような審査会の決定に基づく起訴はそもそも不適切であろう。
2、東京地裁の無罪判決後の控訴は取り下げ、又は却下が相当
4月26日、東京地裁は、小沢議員に対し同議員事務所の政治資金記載問題について無罪の判決を行った。同時に、政治資金記載についてはより正確に記載するよう注意喚起する一方、検察当局の取調べ段階において虚偽の調書が作成されていた上、それを証拠として裁判所に提出してことに対し「あってはないこと」として強く叱責した。
裁判所が「あってはないこと」として叱責しことは、検察当局が提出した証拠に法令違反があったということに他ならない。このことは、強制起訴を決定した検察審査会に証拠として提出されていた調書が虚偽であり、検察側に法令違反であったことを裁判所が認めたことを意味するので、検察役を務める弁護士団は直ちに控訴を取り下げるべきであろう。検察役弁護士団は、それ以外の証拠などで有罪を主張できるとしているが、そもそも検察審査会の起訴決定自体が著しく不適正であった上、そのような証拠を鵜呑みのにして議員の有罪を主張して来た検察役弁護士団は事の重大性、深刻性を理解せず、ただただ先入観に基づく偏見、偏向や職業的保身のために控訴決定を行ったとしか映らない。
上級審は控訴されれば速やかに却下することが望まれる。検察による口述調書の偽造は、深刻な法令違反であり、それが誰であれ、このようなことに軽く対応すれば、行政組織の一部である検察による健全な政治活動、議員活動の抑制を黙認し、健全な民主主義の発展を阻害する恐れがあると共に、公正、公平な正義、法治への国民の信頼性を損なう恐れがある。その重大性は、心ある法務省幹部であれば良く分るはずだ。(2012.05.23.)
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