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東京オリンピック開催、開催国に勝者はいない

2021-08-11 | Weblog
東京オリンピック開催、開催国に勝者はいない
 <前書き> 2021年7月23日から開催された東京オリンピック2020も閉会を迎え、次にお開催地パリ市にバトンタッチされる。参加し競い合った多くのアスリート、競技運営関係者の皆様、大変ご苦労様でした。特に、メダルを獲られ、或いは入賞されたアスリートの皆様には心からの祝意を送りたいと思います。多くのドラマがあり、多くの落胆がありました。バッハIOC会長は“オリンピックは成功だった”と述べている。それはバブルの中の成功を意味するのだろう。
 しかし、今回の東京オリンピックの開催実現には、緊急事態宣言等の中でも拡大するコロナ禍の下で多くの人々が日本の経済社会を支え、また職を失い宿もなく食料にも欠き悲哀の中で多くの人々が耐えていたから実施できたことを忘れてはならないのだろう。
 コロナ厳戒下の東京オリンピック2021の本当の評価は、各国選手が帰国し、また日本の警備関係者やボランテイア関係者など15万人内外の人々が地元に戻り、各国での評価等の他、2~3週間程度経った後にコロナウイルスの拡大や新規の変異株が発生しなかったかを検証してから行うべきなのであろう。
 日本については、官邸、都知事、組織委が「安全、安心なオリンピック開催」として緊急事態宣言の中で実施し、新規感染者が急増していたオリンピック開催中も”死者は激減し、重症者も減少”などと楽観的であった。だが8月11日、新規感染者は全国で1万5千人、東京都で4千人を超え、死者は相対的に減少しているものの、重症者は全国で1,332人、東京で197人と過去最多となっている。国民の安全と健康を犠牲にしてオリンピックを強行した結果となっている。更に、政府は”自宅療養”を推奨しているが、自宅療養者は既に1万5千人を超え、子供を含め家庭内感染の拡大が懸念されることに加え、入院することが望ましい「調整者」が1万1千人強にも達しており、国民の健康が守り切れない事実上の医療崩壊と見られる危機的な状況となっている。(<前書き>2021.8.8.&8.11.)

 7月23日、東京オリンピックが開催される。主催者である東京都、その下部組織であるものの、政府色の強いオリンピック・パラリンピック組織委は「安全安心な開催」に向けて具体的な準備を進めている。政府はこれを支持しており、ロンドンで開催される主要国首脳会議において「安全安心な開催」につき各国の支持を得た。
 1、世論は大きく割れており、東京都、組織委、及び政府に勝者は居ない
 東京オリンピック7月開催についての世論調査では、2021年1月以来5月頃までは、一貫して70%以上が「中止、又は延期」であり、「延期」については実現の見通しはない上、いずれにしても7月開催には反対ということであるので、70%以上が本年7月の開催に反対していることになる。その背景には、若い世代についても、2020年4月に大学等に進学してもキャンパス生活を送ることも出来ず、アルバイト先もなく、また就労世代についても解雇や雇い止めなどが一般化し、学校を卒業しても就職機会は限られており、将来不安や孤独感が募っている状況がある。産業面でも、飲食業から娯楽・イベント、観光などが大打撃を受けており、1日も早い感染収束を願っている。誰しもオリンピック・パラリンピックが安全安心に開催できれば良いと思っているが、今はそれどころではなく、日常の生活や日常の健康を取り戻したいという意識が強く反映されていると言えよう。
 6月になって、緊急事態宣言が延長され新規感染者が減少し、ワクチン接種が進んでおり、開催準備についても具体的に進められていることなどを反映し、7月開催に賛成が若干増えているものの、依然不安視する意識が根強い。
調査主体により若干数値に偏りがあるが、JNN世論調査では7月「開催」支持は44%になっているのに対し、「中止」が31%、「延期」24%となっている。「延期」は7月の開催には反対を意味するので、支持が若干増えているものの、7月開催反対は実質的に55%と依然過半数を超えている。読売の調査によると、「開催」が50%、「中止」が48%としているが、「開催」についてはいずれも観客数を制限してのものであり、開催支持50%中、半数以上の26%相当が無観客での支持であり、根強い不安が明らかになる結果となっている。
 日本だけでなく、世界において感染拡大が収まりきっていない状況において、世界200か国・地域からオリンピック選手約1.5万人、及び競技関係者、IOC関係者並びに報道関係者7万人前後が7月23日の開会式に向けて訪日する。未だ具体的な参加国・地域数、参加者数が公表されておらず、また入国管理措置、国内での行動制限や監視体制などの「安全、安心な開催」に向けての全容は明らかにされていないが、どのような措置をとっても漏れが出る可能性がある。また措置を厳しくすればするほど、参加選手や来日者の不満、批判もつのるだろう。
 多くが100%安全な措置は困難と思っている。入国時に必ず漏れがある。これは経験済みのことだ。2021年1月よりビジネス交流が緩和された。その結果、厳しい入国時のチェックのも拘わらず、イギリス型変異種等が入り、インド変異種が入って感染拡大を起こした。
 海外からだけではない。開催となれば、組織委関係者のほか、警備やボランティアを含め19万人内外が東京を中心に活動することになり、人流が多くなることは明らかだ。
 開催すれば、日本国内で新規感染者や日本から参加国・地域に感染が広がることはまず避けられないであろう。国内世論の7割前後は年初来不安を抱いており、開催されればその不安は更に強くなると予想される。オリンピック中はもとより、大会後、国内外で新たな感染が発生するとなると安全が確保されたことにはならない。
 従って、オリンピックが程度如何を問わずウイズ・コロナで開催される限り、国民の「不安」が解消されることはなく、「安心な開催」自体はもはやない。
 「安全」については、制限や検査・監視が強化されればされるほど、外国人選手、関係者、報道関係者などの反感や疑問が高まる。選手やIOC、競技関係者には80%程度ワクチンが接種されるとされているが、20%前後の3,000~4,000名が不接種でほぼ同じ時期に来日するので、入国管理とその後の措置、及び滞日中の行動制限と検査の確保などが重要となる。「安全」を確保するためには、これらの措置で漏れが出ないよう厳密な対応が必要となるものの、言語や倫理、慣習などの差によりトラブルが生ずることが多々あろう。
 更に各国から多くの報道その他の関係者が訪日し、可なりの数がワクチンを接種していない可能性があり、また各種のアングルで競技場以外の取材を希望する可能性があるので、行動を漏れなく制限し、監視することは不可能に近い。
これらのルールは、プレーブックに記載され、違反する者には罰金や参加認定の取り消しを行うとしている。守ってくれれば有難いことだが、言語の問題や詳細なルールを何処まで理解されるかの問題のほか、これを誰が執行するのか、どこまで強制できるのかなど、実効性に疑問が残る。個人の尊厳は尊重されるべきであり、異議があった場合、仲裁は出来るのか。問題が多い上、漏れが生じる可能性が高く、またトラブルがあちこちで起きるだろう。
 また日本の方も、5万人以上のボランテイアや10万人前後の警備や整備関係者が各地から来るので、人流は更に増え、これらの人達にもルールを守ってむらわなくてはならない。
 100%、或いはそれに近い「安全」を確保することは困難であり、日本に感染が流入し、海外に感染が広げられる可能性が高い。その度合いがピンポイントの隔離や治療で感染拡大しなければよいが、難しそうだ。
 とすると、現在「安心な開催」を望むことは困難である上、「安全な開催」についても程度の差こそあれリスクは残る。
 7月23日にオリンピックが開催されても、「安全、安心」を確保することは困難であるので、オリンピック・パラリンピック組織委はもとより、東京都も勝者にはなれそうにない。
 政府については、6月11-13日、英国で開催された主要7か国首脳会議において、「安全、安心な開催に向けて準備しているので、開催を支持して欲しい」旨求め、主要国首脳から「安心、安全な形での開催」につき支持を取り付けたことは大きな支えとなる。一見外交上の成果と見えるが、開催につき自らの手を縛る“自縄自縛”の国際約束として退路を断たれた上、「安全、安心な形」での開催が前提条件となった形であるので、それを確保する責任は日本政府が負うことになったと言えよう。その条件が満たされなければ、首相が国会で明らかにしている通り、開催中止の流れとなるものと予想される。いずれにしても勝者になる芽はない。
1年前の2020年7月20日、安倍自・公政権(当時)は、オリンピック・パラリンピック2020が1年延期されたことを受けて、唐突にゴー・トウ・トラベル、ゴー・トウ・イートの前倒し実施を行った。経済回復を目的としたもので、観光業、ホテル、飲食事業への支援とはなったが、地方を含めコロナウイルスを日本全土に拡大する結果となった。公費を使いそのような旅行、飲食奨励キャンペーンを行わなくても、旅行、飲食の制限を解除さえすれば、客は8割前後戻っただろう。当時政府は、「ゴー・トウ・トラベル、ゴー・トウ・イートがコロナウイルスを拡散した証拠はない」との詭弁を弄し、マスコミやコメンテーター、医師会までも黙らせたが、証拠は十分にあった。コロナウイルス拡散防止のため、政府や地方自治体が入国管理を強化し、国内での外出自粛、大人数での飲食やイベント等を制限しており、それは人流を拡大(原因)すると感染を拡大する結果となるという疫病対策の基本であり、因果関係が歴史的に確立しているからだ。安倍自・公政権(当時)は、2020年秋に解散総選挙を実施することを念頭に、目先の経済効果を狙ったが、安倍首相が健康上の理由で辞任し、感染拡大を残す結果となったと言えよう。
今回もオリンピック実施でまた同じような誤りを繰り返すのだろうか。


 2、消えた国民と参加国との交流の機会と「お・も・て・な・し」
 このように東京オリンピックが開催されても、各国選手はバブル方式で、宿舎と競技場に行動制限され、移動も公共交通は使用出来ず、行動は監視され、国民との自由な交流は認められていない。またその他の競技関係者や報道関係者も2週間程度は同様の行動の制約を受け、国民との交流どころか、観光やグルメ探訪などは自由には出来ない。
 東京オリンピックの売りであった「お・も・て・な・し」は、毎日の検査と宿舎での食事しかない。その上、オリンピック・パラリンピックの競技以外の意義である国際的な交流も原則としてないことになる。これでは日本の東京で開催する意味はほとんど無い。膨大な費用を掛け、オリンピックを開催する意義は何なのかが改めて問われることになろう。

 3、IOCは日本をコロナウイルス対策の大実験場にしようとしているのか
 6月15日、国際オリンピック委員会(IOC)のコーツ調整委員長(副会長)が来日した。コーツ委員長は、「緊急事態宣言中でもオリンピックは実施できる」旨発言していた。またバッハ会長は、それに先立ち、日本の世論の70%前後が開催に不安を持っていることを知ってか知らずか、「日本は忍耐強い」と述べていた。恐らく、開催を強行しても日本は耐えるだろうとの印象を得ていたのであろう。IOCが唯一開催、中止の権限を持っている。
 インド変異種(デルタ株)感染で50代の死者が出ており、またそれよりも感染力が強いとされるベトナム変異種が入ってくれば、コロナウイルス感染は新たな拡大が起こる可能性が高い。日本国民のオリンピック開催への不安は消えていない。
 無論、誰しもが感染リスクを100%除去し、安全に開催されることを望むところだ。しかしオリンピック・パラリンピック組織委の事務総長でさえも「リスクを100%防ぐことは困難」としている。組織委はこれまでも次々と問題を起こして来たので、リスクを100%防げなくても開催する意向なのであろう。
 7月23日に開催されれば、それに向けて200内外の国、地域から選手15,000人と7万人前後のIOC・競技関係者と報道関係者が訪日する。そのため、日本でも組織委、JOC関係者他ボランティア、警備関係者など19万人前後が集結する。日本国内はもとより、世界への感染拡大のリスクは除去できそうにない。
 国際オリンピック委(IOC)は、日本をコロナウイルス対策の一大実験場にしようとしているのだろうか。感染リスクは、日本人だけでなく、各国からの選手、訪日者にもある。(2021.6.15.,)
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自・公政権でも福島原発への対応は出来なかった!?

2021-08-11 | Weblog
シリーズ本音トークー自・公政権でも福島原発への対応は出来なかった!?
 9月9日、千葉市一帯を直撃した大型の台風15号は、千葉県全域、特に同県南部に大きな被害を与えると共に、被害が停電、断水、屋根の破壊などによることから長期化と2次被害の拡大が懸念されている。  
最大の問題は、広範囲にわたる停電で、40~60万戸以上が数日間停電となり、断水も続いた。東電は当初数日以内での復旧を予想したが、4日後の13日で40万戸、6日後の15日でも14万戸前後の停電が続き、被災者のいら立ちが募った。 
台風が去った後、多くの人は数日以内で復旧するのではと予想した。テレビの報道でも、市内はところどころ建物や樹木の破損が見られても、台風一過空気は澄み、川の決壊も洪水も、地滑りなどもなく、空は青く、目視できる範囲では被害は局部的で、それ程深刻とは映っていなかった。千葉県は、自衛隊の出動を求めたが、給水と風呂の提供程度で、救援活動は限定的なものであった。 
しかし復旧は遅々として進まなかった。電気の復旧作業が進むにつれ、作業を阻んだものがある。コンクリートの電柱や大木がなぎ倒され、電線を切り、道路をふさいでいた。また送電線の鉄塔がなぎ倒されていた。目や映像で分かり易い洪水や河川決壊、山崩れなどではなく、去ってしまえば澄んだ空気しか残らない「風害」だ。この状況は、東電の通常の能力を超えるものだ。
東電の電力復旧の予想が甘かったと批判されているが、9月11日の政策課題もなく緊急性もない内閣改造を経て、被災3日後の12日時点でも、数十万戸の停電と断水が続き、熱中症による被害も出始めていた。広域な被害と長期化は明らかだった。被害状況は、一電力会社で対応できる範囲を超えるものであることは明らかだ。この時点で政府は、何故閣僚レベルの緊急対策会議を開催して、自衛隊の災害救援チームの本格派遣を含む、国レベルの対策を緊急に検討し、道路網、鉄道などの復旧に乗り出さなかったのか。千葉県も、何故国レベルの救援活動を政府に要請しなかったのか。 
9月12日には、新たに任命された経産相などが現地入りしたとの報道があったが、具体的対応には至っていない。 
野党が甚大災害指定を求めた中、菅官房長官は9月13日午前の記者会見で、激甚災害の指定に関連し、「その前提となる被害状況の調査について実施を指示した」旨と述べ、その上で「激甚災害と判断した場合は、迅速に対応していく」との考えを明らかにした。
被害発生5日目にして「被害状況の調査を支持した」とは何とも悠長なことだ。台風による天災であるので、誰も批判はできない。しかし被害後の対策については、明らかに危機管理の初動動作の遅れ、甘さと言えよう。政府と千葉県庁の責任が問われる。
 安倍自・公政権は、このような状況の中で、9月11日、注目される政策課題も緊急性もない中、内閣改造を実施、発表し、報道では新大臣誕生、改造内閣の発足に浮かれていたように映っていた。小泉進次郎議員の環境相就任などは頻繁に報道され、40万戸余の千葉県民が暑さの中不自由な生活を強いられていた中で、同相は12日に千葉県をスルーして福島県を訪問した。あたかもタレント気取り、大臣気取りだ。新内閣を象徴するような行動と言えよう。同相はその後16日に同県を視察し、がれきの処理の重要性などを述べていたが、如何にも取ってつけたようなパーフォーマンスとしか映らない。  
そんな中安倍首相は、17日、官邸に自衛隊幹部を集め、訓示をしていた。自衛隊の内外での活躍に言及しつつ、「・・・台風15号、九州地方の豪雨、豚コレラ、その現場にはいつも自衛隊の姿があります。」と。更に、長々と新たな防衛大綱や航空宇宙自衛隊の創設などに言及し、「・・・いかなる事態にあっても、国民の命と平和な暮らしを守る。」などと自衛隊の使命感と責任感を鼓舞した。この時未だに千葉県では40万戸ほどの停電や断水で県民は不安で苦しい生活を強いられていた。無論、国全体の安全保障を考えることは必要だ。しかし、対応の遅れで隣接する地域の40万戸以上が停電と断水、屋根の破損等で苦しんでいる時に訓示でもあるまい。夏に千葉県と官邸で防災訓練をしているからもういいということなのか。言葉では「国民の命と平和な暮らしを守る」ときれいごとを言いながら、実際は守ってはいない。どうもこの政権は、言葉と行動の乖離が著しく、国民に不安と違和感を与えている。
千葉県知事も記者に対応の遅れを問われ、「市町村から情報が来ていなかったので、対応のしようがなかった」との趣旨を述べているが、責任の転嫁とも取れる。情報は届きようがなかった。広範囲に停電し、アンテナは破損し、通信網や交通は途絶えていたのだ。これが今回の「風害」危機の根本原因の一つで、地球環境の劣化により、今後これ以上の天災が予想される。大規模地震と津波も予想されている。情報が上がってこなかったでは済まされない。
政府及び千葉県は、見えにくい「風害」という緊急事態への対応に遅れを取り、被害の長期化を招いた。それは過去には例を見ない威力の「風害」であり、「想定外」であったからである。自民党であれ、立憲民主、国民民主党であれ、どの政権であれ、「想定外」の緊急事態に遅れを取る恐れがあるということだろう。
 2011年3月、東北を襲った大規模地震・津波は思いもよらない大きな被害をもたらし、福島原発事故が起こった。この時、2つの想定外が発生した。一つは津波が防潮堤を越え、施設の電気系統を壊したこと。二つ目は、そのため冷却装置が作動しなくなり、炉心の融解(メルトダウン)が発生し、放射能が飛び散った。
この2つの想定外に対し、直接の責任者である東電の対応は後手後手のとなった。東電の能力をはるかに越える事態だ。今回の台風15号の状況に近似する。これを受けた民主党政権も対応が遅れ、当時の野党自民党や保守系紙等は、民主党政権を批判し、政権から引きずりおろす結果となった。
しかし、もし自・公政権であったとしても、この二つの「想定外」を前にして対応はそれ程違わなかったであろう。今回の台風15号への対応がそれを物語っている。自民党への批判は民主党政権以上となった可能性がある。戦後長期に政権の座を占めて来た自民党が、原子力の「安全神話」を旗印として、地方を交付金、補助金漬けにして原子力発電所を普及して来たからだ。「安全神話」は崩れた。自民党はその責任を問われたであろう。
今回の台風15号により、「想定外」の風害脅威にさらされ、自・公政権の対応は遅れた。そのため熱中症被害や作物、養鶏等への被害、家屋への水漏れなどの被害へと拡大した。「想定外」は、対応においても想定することは困難であり、批判し合うのではなく、補い合って対応することが望ましい。 
このことを見ると、自・公政権は、大規模災害や緊急事態への対応を検討はしているが、目先の対応が中心であり、野党とも協力して対応しようとの本気度に欠けるように見える。 
南海トラフの大地震が首都圏を襲ったらどうなるのか。政府はしきりとその可能性を広報しているが、避難所の確保や交通規制などの対応はほとんど効果がない可能性がある。電気が消え、テレビ放送や電話・形態などの連絡網は途絶え、長期にわたる可能性がある。一部のビルや諸施設は倒壊する可能性がある。本気度が問われる。
皇居を京都御所に移し、江戸城址を保存、保護しつつ、そこを首都圏大規模災害の一時避難所などとして必要な期間活用できるようにするなど、統治機能の分散、改革を含む検討が必要のようだ。従来型の目先の措置では対応は困難であろう。
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