平成の本音 年金かけすて制度の「船中愚作」(その1)
大阪維新の会代表の橋本徹大阪市長は、国政進出を視野に政権公約となる「船中八策」の素案を明らかにした。2013年8月までに実施される衆議院議員選挙を念頭に置いたもので、行・財政や公務員制度改革を含む統治機構の見直しから外交・防衛政策などに及び、時代の変化に対応した政治、経済体制のリセットを標榜するもので、項目出しだけではあるが、歯切れが良い内容となっている。2009年8月に多くの国民が民主党に変革を託したが、その期待がしぼみ、閉塞感が広がっているだけに国民の共感を生む可能性もある。
しかし思いつきの発想が先行し、アイデイア倒れに終わるものも少なくない。
1、「年金かけすて制度」
例えば、「年金かけすて制度」についてはおよそ意味が無く、実現の可能性はない。年金の拠出、積み立ては20歳代で開始するが、その時点では誰しも将来裕福になるかは未知数であるものの、将来裕福になれば拠出は掛け捨てとなり、年金は給付されないのであれば、拠出への意欲は低下し、誰も拠出しようとは思わないであろう。一方努力もせず適当にやっていれば年金が確実にむらえるとの意識が生まれる恐れがある。大阪はボッタクリで知られているが、これでは年金ボッタクリ構想と言われかねない。
もっとも現在年金給付のための財源が懸念されている中で、65歳以上で年間報酬が1,000万円以上あっても年金が給付されているのも疑問と言えば疑問である。65歳以上で年間報酬が例えば1,000万円以上のものに対しては給付を凍結し、報酬が例えば700万円以下となった段階で若干の上乗せをして年金を給付するなどの対応を検討することも必要ではあろう。
2、資産税、貯蓄税 (その2に掲載)
(2012.02.18.)(All Rights Reserved.)(不許無断引用)
大阪維新の会代表の橋本徹大阪市長は、国政進出を視野に政権公約となる「船中八策」の素案を明らかにした。2013年8月までに実施される衆議院議員選挙を念頭に置いたもので、行・財政や公務員制度改革を含む統治機構の見直しから外交・防衛政策などに及び、時代の変化に対応した政治、経済体制のリセットを標榜するもので、項目出しだけではあるが、歯切れが良い内容となっている。2009年8月に多くの国民が民主党に変革を託したが、その期待がしぼみ、閉塞感が広がっているだけに国民の共感を生む可能性もある。
しかし思いつきの発想が先行し、アイデイア倒れに終わるものも少なくない。
1、「年金かけすて制度」
例えば、「年金かけすて制度」についてはおよそ意味が無く、実現の可能性はない。年金の拠出、積み立ては20歳代で開始するが、その時点では誰しも将来裕福になるかは未知数であるものの、将来裕福になれば拠出は掛け捨てとなり、年金は給付されないのであれば、拠出への意欲は低下し、誰も拠出しようとは思わないであろう。一方努力もせず適当にやっていれば年金が確実にむらえるとの意識が生まれる恐れがある。大阪はボッタクリで知られているが、これでは年金ボッタクリ構想と言われかねない。
もっとも現在年金給付のための財源が懸念されている中で、65歳以上で年間報酬が1,000万円以上あっても年金が給付されているのも疑問と言えば疑問である。65歳以上で年間報酬が例えば1,000万円以上のものに対しては給付を凍結し、報酬が例えば700万円以下となった段階で若干の上乗せをして年金を給付するなどの対応を検討することも必要ではあろう。
2、資産税、貯蓄税 (その2に掲載)
(2012.02.18.)(All Rights Reserved.)(不許無断引用)