■韓国ドラマ「カインとアベル」
最終話、ソ・ジソブさんのナレーションで幕を閉じていましたが、
言葉のひとつひとつが心に沁み入るようでした。
僕たちは 毎日記憶と共に生きている
思い出そうと努力して 蘇る記憶もあれば
いくら消そうとしても 決して消えない記憶もある
人として生きるということは
消したいと思う記憶を作らないようにすること
また 辛い記憶が蘇っても それを抱えながら生き続けること
そんな苦難な過程があるとは 知らなかった
深く繋がっていた者から受けた傷は
それゆえに もっと深く心に突き刺さり
永遠に消え去らない
けれど 消え去らない記憶の傷もまた
人によってしか 癒やされることはない
誰もが 美しい記憶と共に生きたいと願う
人を救えるのもまた人だけではないだろうか
■韓国ドラマ「カインとアベル」予告
■旧約聖書カインとアベル
カインとアベルは、旧約聖書『創世記』第4章に登場する兄弟のこと。
アダムとイヴの息子たちで兄がカイン、弟がアベルである。
人類最初の殺人の加害者・被害者とされている。
■STORY
カインとアベルは神の前に捧げ物を持ってきました。
カインは農耕従事者として地の作物を、アベルは牧畜従事者として羊の初子の中から最上のものを捧げました。
神はアベルの捧げ物に目を留められ、カインの物は無視されました。
するとカインは顔を伏せて怒り、弟アベルを野に連れ出して殺しました。
人類最初の殺人です。
神が彼を追及すると「自分は知らない、自分は弟の番人ではない」と開き直りました。
神は「いったいあなたは何ということをしたのか。あなたの弟の血が地の中から私に叫んでいる。
あなたが土地を耕しても、土地はもはやあなたのためにその力を生じない。
あなたは地上をさまよい歩くさすらい人となるのだ」と言われ、カインを呪われました。
カインは「私は罪の重さを担い切れなません。私に会う者は皆、私を殺すでしょう」
と神に懇願すると、神は彼を守るためのしるしを与えられました。
そしてカインは「主の前から去って」、エデンの東のノデに住みました(注)。
カインの子孫たちは神から離れて都市建築者、家畜飼い、音楽家、鍛冶屋などになりました。
(注)スタインベック原作の有名な映画「エデンの東」はここにその名のルーツがあります。
■イ・チョイン/オ・ガンホ役(ソ・ジソブ)
最愛の兄が自分を殺そうとしたことを知り、愛が憎悪に変わっていく姿が壮絶でした。
ヨンジの前だけは明るい振る舞いを見せるのですが、その裏に苦悩を抱えたイ・チョインの
悲しい運命が胸を締め付けました。
■オ・ヨンジ役(ハン・ジミン)
中国でイ・チョインの観光ガイドをしていた、ワケありの北朝鮮人脱北者
銃で撃たれたチョインを助けたオ・ガンチョルの妹
チョインを助け、励まし、想い続ける健気さがとても可愛かったです。
■イ・チョイン&オ・ヨンジ LOVE STORY ※このMVを聴くと涙が出てきます。
チョインが中国へ行った時に、チェ社長の殺害計画も知らずにヨンジがガイドをします。
旅行中にヨンジの盲腸の手術をしてあげたことで、チョインのことを信頼するようになります。
韓国で再会した後の二人のラブストーリーも、とても良かったです。
7話 韓国に帰ったチョインとヨンジが再会しますが、チョインは過去の記憶を無くしていました。
ヨンジもチョインであることに気付きながらも、離したくなくて「オ・ガンホです」
と偽りの証言をしてチョインを庇い、一緒に暮らし始めます。
チョインも、命の恩人ガンチョルの妹ヨンジを守ろうとします。
8話 ガンホ(チョイン)が救急車のサイレンを聞いたり、病院の建物を見ると
何かを感じてさまよう姿は心が痛みました。
9話 ガンチョルを殺したチェ・チスに狙われたヨンジをチョインが救いますが、
危険を感じて二人でソウルを離れて清州で暮らすことに・・・。
1か月後、二人は貧しいながらも楽しく暮らしていました。
オ・ヨンジ同志 仕事は終わりましたか?
奥様を迎えに参りました 早く行きましょう
と言って、二人で自転車に乗って帰るシーンは良かったです。
ヨンジは、チョインの記憶が戻ると自分を忘れてしまうのではないかと
いつも心配でならないのです。
でも、チョインは「心配しないで 絶対に忘れないから」と言うのでした。
チョインは、ヨンジに内緒で記憶を取り戻そうと苦しみます。
自分の携帯電話の留守伝メッセージを聞いて、自分が医師だったと確信しますが、
そのシーンはせつなかったです。
10話 ヨンジの誕生日に、チョインが描いた壁画のシーンのセリフがとても良かったです。
ソヌがチェ社長にチョインを探らせますが、偶然チョインと会ってしまいます。
チョインは、チェ社長を見ると誰かも分からない、知らない人だけど恐怖に怯えます。
そんなチョインをヨンジが支える姿が良かったです。
二人でピクニックへ行こうとしたところ救急患者に出くわし、
手当をして清州ボソン病院へ行き、そこでキム・ヒョンジュ科長と再会し、
チョインの記憶が断片的に戻るのでした。
11話 記憶が戻り始めたチョインがソヨンのことも思い出しますが、
ソヨンはソヌと寄りを戻してしまいました。
チョインが「君がそう決めたんならいいんだよ」という優しさがたまりませんでした。
12話 ソヌが仕向けた殺し屋のチェ社長に車で牽かれそうになったところを
ヨンジが助けて軽傷で済み、転倒したことで完全にチョインの記憶が戻ります。
チョインはソウルへ向かい病院へ復帰しますが、再会したソヌはあくまでも知らぬ振りをするのでした。
13話 病院内で、チョインが自分を死に追いやろうとした首謀者を探し始めます。
そして、過去にソヌが「始末してくれ」と電話していたことを思い出します。
チョインは記憶が戻っていない振りをして、自分と父親と病院をこんな目に合わせた
真相を暴いていくところはとても面白かったです。
そして、チョインが屋上で父親に話しかけていると、人差し指を動かして
意志のあることを確認するシーンにはジンとしました。
14話 チョインは、チェ・チスに狙われているヨンジが心配で、ボソン病院へ就職させ
自分の側に置きます。その時のセリフがとても良かったです。
ヨンジにガムを渡して「ガムみたいに、僕の横にピタッとくっついているんだよ」
と茶目っ気たっぷりに、心配させまいとする優しさがキュンとしました。
15話 清州でチョインを殺すように指示したのがソヌだと殺し屋のチェ社長から聞き、
寝込んでしまったチョインをヨンジが看病するシーンは涙が出てきました。
兄への憎悪を募らせたチョインは
ヨンジさん ソウルに戻ったら僕はあまり笑わないかも知れないよ
でも ヨンジさんに怒ってるんじゃないから 誤解しないで わかった?
もしかしたら 俺は本当に悪い人になるかも知れない・・・
俺を信じてくれる? 何が起こっても・・・
「信じます」というヨンジなのでした。
そして、兄ソヌへの復讐が始まりました。
16話 この回はとても良かったのですが、特にヨンジとチョインの会話が良かったです。
チョインがヨンジの顔をじっと見るので「どうしてみるんですか?」とヨンジが聞くと
ヨンジさんの顔が思い出せなくて それでまた見てるんです
愛してる人は 見ても見ても 見たいじゃないですか
もしかしたら ヨンジさんのこと 愛してるのかな?
とチョインが言います。過去9話でも同じことを言っていました。
夜、夜食を二人で食べているとき、チョインが
ヨンジさん このカムジャマッコリ餃子汁は
ヨンジさんみたいだって わかってる?
と言います。
カムジャマッコリ餃子汁は、ヨンジと一緒に暮らし始めた夜に、一番最初に一緒に
食べた食事でした。ヨンジの故郷の味だったのです。
記憶を取り戻したと知ったヨンジが、今までのことを詫びます。するとチョインが
実は 気になってたことがあったんだ
ヨンジさんが ソウルへ僕を捜しに来て 再会した時のことだけど
オ・ガンホとしてヨンジさんを好きになったのか
それとも中国でイ・チョインとして会った ガイドのヨンジさんが好きだったのか
それが気がかりだったんだ
でも もうどうでもよくなった
僕が出会ったヨンジさんは いつでも同じ人だった
いつも感謝していて いつも愛らしくて・・・
と言ってキスをします。
ヨンジの前では、明るく振舞うチョインが切なくなりました。
チョインがソヌの陰謀を次々と暴いていきますが、チョインが院長(父親)と病室のベッドで
指を合わせて夢を叶えることを誓うのですが、そのシーンがとてもジンと来ました。
そして、チョインの父親(院長)の病室にヨンジを呼んで面倒をみさせます。
院長がPCで文字を打つために補助をするのですが、一番初めに打った文字が
イ・チョイン 私の息子
と打ったのでした。
ソ・ジソブさんの表情が良くて、この場面はグッと来て涙が出てきました。
17話 ソヨンが壁のボードを見て、ソヌがチョインを殺そうとしたと知ってしまいます。
そして、チョインは自分の両親を母親である副院長が殺したことを知り、ショックを受けます。
チョインはヨンジの故郷が見える場所でヨンジに
明日になれば すべてが終わるんだ
そうしたら 家族にならないか
と言って、手を握ります。とてもいいシーンでした。
知りたくもない事実が次々と明らかになっていき、チョインは傷つきます。
家族って何だ 家族って何のためなんだ
チョインが心の拠り所として癒されるのは、ただヨンジだけでした。
寝ているヨンジの手を握ると、ヨンジがギュッと手を握り返すシーンは良かったです。
18話 ソヌが再びチスにチョインを殺すよう指示します。
チョインは、チェ・チスに誘拐されたヨンジを助け出し、ヨンジに言うのでした。
僕には終わらせなきゃいけないことがあるんです
もう少し待っててくれますか?
待っててください 僕を信じてくれるでしょ?
ガンチョルを殺し、チョインを何度も陥れたチスを、殺したくても殺せない
チョインの切なさがたまりませんでした。
ソヌの病状も悪化していき余命わずかとなりますが、
チョインがソヌに詫びてほしいと懇願してもソヌは拒否します。
19話 兄ソヌと母親の副院長の陰謀が許せないチョインは、キム・ヒョンジュン科長
たちの協力を得て、救命救急センターの設立を確定します。
チョインの逆襲が激しさを増していきますが、ヨンジに対してはいつも明るいチョインが
返って悲しさを感じます。
ヨンジと夜景を見に行って、チョインが言います。
俺たちが家族になったら この光になるのかな?
ヨンジさんの家族は どんな人たちなのかな?
きっと穏やかな人たちなんだろうね
思いやりと 愛し方を知ってる 会ったらわかるよね
チョインがヨンジの家族を探していて、もうすぐいい知らせが入るだろうと言います。
ヨンジさん 家族に会っても
俺をのけ者にしないでよ
自分を殺そうとしている家族に比べて、ヨンジの思いやりと優しさに
チョインが癒やされているシーンには、本当に涙が出てきます。
20話 ソヌの脳腫瘍の手術が必要となりますが、チョインはこれを拒否します。
「自分を殺そうとした兄を、自分がなぜ助けなければならないのか?」
そんなチョインにヨンジと院長の父親は・・・。
ヨンジの心を尽くした言葉に涙がでました。
副院長の母親も、ソヌの死を前にチョインに土下座をして詫び、許しを請いますが
チョインは拒否します。
自分と病院と父親をこんな風にした兄と母親が許せなかったのですが、
チョインはソヌが父親にした術法と同じ手術をします。
兄ソヌに、自分が父親にどんなことをしたのか知らしめるためでした。
復讐のすべてを終えて、チョインがヨンジを清州まで迎えに行きます。
とてもいいシーンでした。
そして、ヨンジの兄ガンチョルの遺影の前で言います。
ヨンジさんと結婚します
どうですか? 僕たち似合っていますか?
ガンチョル兄さん 約束したからじゃありません
あまりに ヨンジさんを愛してしまったから・・・
番組最後のチョインの言葉がとても胸に響きました。
このドラマも、私の記憶に残るとても良いドラマでした。
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