ある日Cocoさんのところへ
おもちゃたちの代表者が訪ねてきました。
おもちゃ組合委員長の、青白骨さんと
副委員長の、赤黄俵型ボールさんです。
おもちゃたちの待遇を改善してほしいと
Cocoさんに要望があるようです。
面倒なので無視しようとしたCocoさんですが
再三の要求に負けて、とりあえず
交渉のテーブルに着くことにしました。
【要望1】
好きなおもちゃとばかり遊ばないで
全てのおもちゃと、わけへだてなく、遊んでください。
Cocoさんのお気に入り以外にも
「噛むとぷーぷー鳴るおもちゃ」は
ありますよ。
【要望2】
おもちゃを背中の下に敷いて遊ぶのは
やめてください。
われわれ「わんこのおもちゃ」はあくまで
噛んだり投げたり引っ張ったりして
遊んでもらうのが
本来の姿です。
【要望3】
いくらお気に入りのおもちゃだからといって
トイレに持ち込むのはやめてください。
飼い主に気づいてもらって
助け出されるまで
気が気じゃありません。
以上が我々、「わんこのおもちゃ組合」からの
要望です。
Cocoさんはさっそく、反論します。
「私がよく使うおもちゃは
噛みごたえから肌触りまで、
ぴったり私にフィットしたもの。
厳しい審査を経て
選出されたものばかり。
とやかく言われる筋合いはありません。
それに、
背中の下に敷くのだって、
立派なおもちゃの遊び方です。
それから、
好きなおもちゃとは一時も離れたくないのですから
トイレに持ち込んだっていいじゃありませんか」
どちらも一歩も譲りません。
議論は白熱しています。
激しい応酬!
時節柄、
「造反」「離党」と言った言葉も
漏れ聞こえてきます。
しかしやがて、話し声は穏やかになり
時折笑い声も混じるようになりました。
協議の結果
Cocoさんは、時には他のおもちゃでも
遊ぶ努力をし
おもちゃをトイレに持ち込むことはやめて
そのかわり、
おもちゃたちには
背中の下に敷いて遊ぶことを
了承してもらうことに
交渉がまとまったのです。
会談の成功を祝して
それでは記念撮影。
「はいチーズ」
引き続き、仲良くやってくださいね。
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