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弁護士・元ロースクール教授宮武嶺の社会派リベラルブログです。

南シナ海の境界線めぐり、中国が主張する「九段線」内の管轄権に対して国際仲裁裁判所が「法的根拠がない」。

2016年07月12日 | 人権保障と平和

 

 南シナ海における中国の主張や行動は国連海洋法条約違反だとしてフィリピンが求めた仲裁手続きについて、オランダ・ハーグの国際仲裁裁判所は2016年7月12日、中国が南シナ海の広い範囲に独自に設定した「九段線」には「法的根拠はない」と認定する裁定を公表しました。

 

 もう少し詳しく言うと、南シナ海に中国が独自に設定した「九段線」と呼ばれる境界線の内側に「主権」や「管轄権」、それに「歴史的権利」があると主張していることについて、仲裁裁判所は

「中国が、この海域や資源に対して歴史的に排他的な支配をしてきたという証拠はない」

と指摘しました。

 

そのうえで

「九段線の内側にある資源に対して中国が歴史的な権利を主張する法的な根拠はない」

という判断を示し、中国の主張を認めませんでした。

 

 これは中国の強引な海洋進出に対する初の国際的な司法判断で、九段線内の権利は「歴史的権利」という中国の主張が否定されました。

 裁定は罰則など強制的に裁定に従わせる手段はありませんが、確定的な判断で上訴はできません。

 また中国が軍事的な基地を建設している南沙諸島についても、中国の権利を認めず、一部がフィリピンの排他的経済水域に及ぶことを認め、フィリピンの権利を侵害するものだとしました。

 

 仲裁裁判は当事者の同意がなくても開始できるので、今回の仲裁はフィリピンがこの制度を利用して、中国の同意なしに始めたものです。

 これに対して、中国は一貫して無視する姿勢ですが、国際社会が司法判断の尊重を求める圧力を高めるのは必至で、中国の立場が苦しくなる一方、南シナ海情勢は一段と緊迫化する可能性があります。

 南シナ海に対する中国の支配を正当化する主張はこの仲裁裁判所で退けられた形ですが、この一種の裁判では当事者たる中国は主張も立証も機会を与えられていません。

 日本はこれにおごることなく、決して軍事的衝突が起こらないよう、中国との交渉を続けるべきです。

 

この裁判が南シナ海をめぐる争いを平和的に解決する一助になることを祈っています。

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南シナ海を巡り、フィリピンが申し立てた国際的な仲裁裁判で、裁判所は中国が主張する南シナ海のほぼ全域にわたる管轄権について、「中国が歴史的な権利を主張する法的な根拠はない」などと判断し、中国の管轄権を全面的に否定しました。

中国が南シナ海のほぼ全域の管轄権を主張しているのに対し、フィリピンは「国際法に違反している」などとして3年前、仲裁裁判を申し立て、国際法に基づく判断を求めてきました。
オランダのハーグで審理を行った仲裁裁判所は、日本時間の12日午後6時ごろ、フィリピンの申し立てに関する最終的な判断を発表しました。
この中で、裁判所は、南シナ海に中国が独自に設定した「九段線」と呼ばれる境界線の内側に「主権」や「管轄権」、それに「歴史的権利」があると主張していることについて、「中国が、この海域や資源に対して歴史的に排他的な支配をしてきたという証拠はない」と指摘しました。
そのうえで「九段線の内側にある資源に対して中国が歴史的な権利を主張する法的な根拠はない」という判断を示し中国の主張を認めませんでした。
さらに裁判所は、本来は管轄権はないとしながらも「中国が最近行った大規模な埋め立てや人工島の造成は、仲裁手続き中に紛争を悪化させたり、拡大させたりしないという義務に反する」と強調しています。
通常、仲裁裁判所は、手続きが始まったあとに起きた状況について判断することはできませんが、今回は中国の行動に懸念を示す異例の対応といえます。
南シナ海の問題を巡り、国際法に基づく判断が示されたのは初めてです。
仲裁裁判では原則として上訴することはできず、今回の判断が最終的な結論となります。

中国外務省が声明「判断は無効」

南シナ海を巡り、フィリピンが申し立てた国際的な仲裁裁判で判断が出たのに対し、中国外務省は「判断は無効で、拘束力はない。中国は受け入れず、認めない」とする声明を発表しました。

比外相 画期的な判断が問題解決に重要な役割

フィリピンのペルフェクト・ヤサイ外相は、国際的な仲裁裁判の判断が示されたことを受けて記者会見し、「この画期的な判断が南シナ海を巡る問題の解決に向けて重要な役割を果たすと確信している」と述べました。
そのうえで「現在、判断の詳細について検討をしているが、関係者には、抑制的に、かつ落ち着いて対応するよう呼びかけている」と述べ、仲裁裁判所の判断を歓迎する一方で、中国に対する配慮もにじませました。

岸田外相 当事国は判断に従い平和的解決を

岸田外務大臣は談話を発表し、「日本は、海洋を巡る紛争の解決には法の支配と力や威圧ではなく平和的な手段を用いることの重要性を一貫して主張してきた。当事国は、今回の仲裁判断に従う必要があり、日本としては、当事国がこの判断に従うことで、今後、南シナ海における紛争の平和的解決につながっていくことを強く期待する」としています。

 

 

南シナ海、中国の主権認めず 国際司法が初判断 
中国「受け入れない」

2016/7/12 20:29 日本経済新聞

 【ブリュッセル=森本学】南シナ海での中国の海洋進出を巡ってフィリピンが提訴した裁判で、オランダ・ハーグの仲裁裁判所は12日、中国が海域のほぼ全体での主権を主張する「九段線」には国際法上の根拠がないと認定した。この海域で人工島造成や軍事化を進める中国の主張に対する国際的な司法判断が出るのは初めて。中国は判決を受け入れないとしており、国際社会との緊張が高まるのは必至だ。

 判決文は九段線の海域内で中国が主張する主権や管轄権、歴史的権利に関して根拠がないと指摘。そのうえで国連海洋法条約を超えて主権などを主張することはできないとした。中国は1996年に同条約を批准している。

 さらに、中国が造成する人工島も「島」と認めなかった。フィリピンが訴えた「中国が人工島を造成したミスチーフ礁などは満潮時に水没する『低潮高地』(暗礁)であり、領海を設定できない」との指摘を認めた。

 スカボロー礁やジョンソン礁などは「岩」であると認定し、排他的経済水域(EEZ)は設けられないと判断した。スカボロー礁周辺の海域は中国、フィリピン、ベトナムの伝統的な漁場であり、フィリピン漁船が中国からたびたび妨害を受けていたことについても国際法違反だとした。

 今回の仲裁裁判は国連海洋法条約に基づく手続きの1つ。相手国の同意がなくても一方の国の意思だけで始められる。中国の海洋進出を脅威に感じたフィリピンはこの制度を利用して2013年1月に裁判の開始を申し立てた。中国は拒否したが、同条約の規定に従い裁判官に当たる5人の仲裁人が審理した。

 

米海軍が昨年5月に公表した南沙諸島のファイアリークロス礁の画像=米海軍提供・ロイター

 中国外務省は12日、「判決は無効で拘束力を持たない。中国は受け入れないし、認めない」との声明を出した。フィリピンが申し立てた仲裁行為は国際法違反だとして「中国が南シナ海での領土、主権、海洋権益はいかなる状況でも仲裁判決の影響を受けない。判決に基づくいかなる主張と行動にも反対し、受け入れない」と主張した。

 一方で「当事国との話し合いによる解決を堅持する」と強硬手段には出ない考えを強調した。中国は外務省声明より格上の「政府声明」も発表し「中国は南シナ海の島々に主権を持つ」などの従来の主張を展開。「中国は国際法に基づき各国が享受する航行の自由を尊重し支持する」とした。

 中国は1950年前後に九段線を示し、海域のほぼ全域での主権と管轄権を主張してきたが、国際法上の根拠については明確に説明してこなかった。今回、国際的な仲裁裁判所が「国際法違反」と結論づけたことで、主張が根底から覆された。中国とフィリピンは判決に従う義務を負う。しかし、罰則や強制する仕組みはない。

 南シナ海は国際航路の大動脈である上、天然ガスや漁業などの資源が豊富。中国とフィリピンのほか、台湾、ベトナム、マレーシアなどが領有権を争っている。中国はここ数年で南沙(英語名スプラトリー)諸島で埋め立てを進めて人工島を造成したほか、西沙(英語名パラセル)諸島にミサイルを配備し、国際的な懸念が強まっていた。

 主要7カ国(G7)は5月の主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)で、「法に基づく主張」「力や威力を用いない」「平和的な紛争解決」の三原則を確認した。

 

 

「九段線」中国の権益認めず 仲裁裁判所


 
中国が主張する「九段線」と南沙諸島で埋め立てている七つの岩礁
 
 
 南シナ海のほぼ全域に主権や権益が及ぶとした中国の主張に対し、フィリピンが国連海洋法条約違反と確認するよう申し立てた仲裁裁判で、オランダ・ハーグの仲裁裁判所は12日、中国が主張の根拠としてきた「九段線」について、フィリピンの主張を認め「資源について中国が主張する歴史的権利には法的根拠はない」とする判決を下した。南シナ海の人工島で実効支配を進める動きについて、国際法上「ノー」が突きつけられた中国の「全面敗訴」に近い形で、中国政府は猛反発した。

 南シナ海での中国の主張を巡り国際法に基づく判断が出されたのは初めて。

 中国は従来、九段線の内側の海域で管轄権を有するとし、これは、国連海洋法条約発効(1994年)以前からの「歴史的権利」と主張してきた。これに対し、南シナ海の岩礁について領有権を争ってきたフィリピンが2013年、中国の主張は「同条約に反しており無効」として仲裁裁判を申し立てていた。

 判決では、中国の主張する九段線の「歴史的権利」について「南シナ海で中国が独占的な管理をしてきた証拠はない」と断じ、中国の主張を退けた。

 中国は九段線の主張を背景に、南沙(英語名スプラトリー)諸島の七つの岩礁で人工島造成を行い、滑走路などを建設し軍事拠点化を進めていると批判されてきた。判決により、造成を継続することに対しては「国連海洋法条約違反」として、国際社会の批判が強まる可能性が大きい。

 判決ではさらに、七つの岩礁について、いずれも排他的経済水域(EEZ)が設定できる「島」ではなく「岩」か「低潮高地」と認定した。これにより、周辺海域での資源開発への主権的権利も中国は主張できなくなった。

 判決はまた、七つの岩礁での埋め立てと人工島造成が、サンゴ礁の環境に深刻な損害を与え、国連海洋法条約の定める環境保護義務に違反していると認定した。

 仲裁判決には上訴が認められず、法的拘束力があるが、判決を強制執行する手段がない。このため現状では中国の動きを実力で阻止できないが、判決の無視は国際的な批判にさらされることになり、中国の出方に注目が集まる。また、判決を後ろ盾にフィリピンなどが海域で中国に対し強硬姿勢で臨めば、偶発的な衝突につながりかねず、これまで以上に緊張が高まる恐れもある。

 同裁判所は昨年10月、フィリピンが訴えた15項目のうち7項目について裁判所の管轄権を認めたが、九段線の有効性の判断については明確にしていなかった。【服部正法】

判決受け入れず…中国外務省

 【北京・石原聖】中国外務省は「仲裁法廷が出したいわゆる判決は無効で、拘束力はなく、中国は受け入れず、認めない」との声明を発表した。声明は「中国の南シナ海の領土主権と海洋権益はいかなる状況下でも判決の影響を受けない。判決に基づく主張と行動にも反対し、受け入れない。領土問題と海洋の境界画定紛争で、紛争解決方法を強制することは受け入れない」と強く反発した。

画期的な判断…フィリピン外相

 【バンコク岩佐淳士】フィリピンのヤサイ外相は判決を受け記者会見し「南シナ海を巡る争いの解決に向けた画期的な判断だ」と歓迎した。一方で「関係者に自制と落ち着きを求める」と述べ、中国などに対立をあおるような行動に出ないよう求めた。6月に発足したドゥテルテ政権は対中姿勢を軟化させ、中国との対話に意欲的だ。フィリピンに優位な判決を利用して経済協力を引き出しつつ、関係改善を模索する狙いとみられる。

解説 「判決無視」難しく

 仲裁裁判所の判決のポイントは中国が主張する「九段線」について「法的根拠はない」と明確に退けたことだ。

 判決は、中国が主張する九段線内の「歴史的権利」について、歴史的に中国の航海者や漁民が南シナ海の島々を利用してきたことを認めたうえで、これは中国側が他国の航海者らと同様に、公海上の自由を享受してきたことによるとして、中国の独占的な権利を認めなかった。

 また、中国が人工島造成を進める七つの岩礁について「島」でないと判断したことで、岩礁を基点にした排他的経済水域(EEZ)の設定ができなくなり、中国は資源開発の主権的権利を主張することができなくなった。中国による岩礁の軍事拠点化の法的な根拠も大きく揺らいだ。

 加えて、人工島造成による環境破壊も明確に認定した。今後も中国が造成を続ければ、国際法違反状態の放置というだけでなく、意図的な違反行為の継続となり、国際社会の厳しい批判にさらされるのは間違いない。判決には従わないと中国は表明したが、国連安保理常任理事国である大国が違法状態を継続すべきではない。【服部正法】

 

 

中国、南シナ海で「全面敗訴」 九段線も 排他的水域も… 
仲裁裁判所が判決

2016/7/12 23:37
日本経済新聞 電子版

 【ブリュッセル=森本学】国連海洋法条約に基づく仲裁裁判所が出した12日の判決は、南シナ海のほぼ全域に主権が及ぶとする中国にとって全面敗訴の内容となった。中国が主張する歴史的な権利を一方的で国際法違反だと断定した。中国が埋め立てを進めた場所も法的には「島」と呼べず、排他的経済水域(EEZ)などの海洋権益を主張できないと断じた。

中国が3本目の滑走路建設を進めている南シナ海・南沙諸島のミスチーフ礁=2015年9月(CSISアジア海洋透明性イニシアチブ・デジタルグローブ提供・共同)

中国が3本目の滑走路建設を進めている南シナ海・南沙諸島のミスチーフ礁=2015年9月(CSISアジア海洋透明性イニシアチブ・デジタルグローブ提供・共同)

■進出自体に疑問

 中国にとって一番の痛手となったのは、南シナ海のほぼ全体を囲う「九段線」内で中国が主張する主権や管轄権の法的根拠が否定されたことだ。判決は「国連海洋法条約に違反している」とした。中国による南シナ海の進出自体に疑問が呈されたとみることも可能だ。

 中国が1950年前後に主張を始めた九段線はベトナム沖からマレーシア沖、フィリピン沖をぐるりと囲む線だ。50年代に西沙諸島、80年代に軍事力を使って南沙諸島へと実効支配を拡大するにあたって根拠としてきたが、これまで中国は具体的な説明を避けてきた。

 中国は九段線内の海域に歴史的に権利を持つと主張してきた。これに対し、判決は、当事国同士が合意すればそうした権利も認められると海洋法条約は定めているとしたうえで「合意はない」と言及し、中国の言い分が一方的だと一蹴した。

 その上で中国とフィリピンのように主張が衝突する場合は「歴史的な権利より、海洋法条約が優先される」と判断。中国は合意なく人工島をつくるなど、この判断に違反しているとした。

■「歴史的に判断」

 中国は両諸島を含む全体で実効支配を続ける考えだが、埋め立てや軍事拠点化などを進める法的根拠は失われた。他の周辺国が同様の訴えを起こした場合、中国が再び敗訴する可能性も出てきた。

 判決は中国が実効支配する南沙諸島のミスチーフなど5礁を満潮時に水没する「低潮高地」、スカボローなど6礁を「岩」と定義し、いずれも周りにEEZを設定できないと結論づけた。「埋め立てで著しく状況が変わっているが、歴史的な資料から判断した」などとした。

 この結果、中国が視野に入れる同海域での独占的な資源活用は国際法の観点からは難しくなった。国連海洋法条約は、締約国が自国のEEZ内で海底資源などを開発できると定めている。EEZが否定されたことで、今後天然ガスなどの開発に着手しようとすれば周辺国が国際法違反だと非難する根拠ができた。

 低潮高地と判断された場所の周辺では領海も設定できない。中国は他国の軍艦が近くを横切った場合に、その国を批判しにくくなった。中国は自国領海内での他国の軍艦航行を制限しているが、領海の存在そのものが否定されたからだ。

 一方、判決は「南シナ海の帰属は判断しない」とした。今回の判決で南シナ海でどの国がどの海域の主権を持つかが判断されたわけではなく、各国が入り乱れて権利を主張する状況は変わらない。

■環境破壊も認定

 フィリピンによる「自国の漁民の活動が妨害されている」「自国船が危害を受ける恐れがある」との訴えも大筋で認めた。中国は南沙諸島に自国の領海やEEZが存在するという前提で行動しているとみられるが、その前提がほぼ否定された。

 判決では、中国が埋め立てや妨害活動をする海域の一部がフィリピンのEEZ内に入っていることも認定。「中国はフィリピンのEEZ内で主権を侵している」とした。

 中国が進める埋め立てを「違法な環境破壊だ」とする訴えも認めた。中国はサンゴ礁を壊して人工島をつくっており、「生態系を守る義務に反している」とした。

 

 

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26 コメント

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中国との交渉? (K)
2016-07-13 00:01:09
一方的に主張して占有を続けているのは中国なのだから、彼らが引けば良いだけです。
交渉ということは、多少中国の言い分を聞かないと妥結できないでしょうから、結局中国を利することになる。
というか、そんなことを許せば、まず占有してから相手と交渉しようとする国が他にも出てきてしまいますし。
今回の裁定を根拠に制裁を強化していくしか無いように思えます。
返信する
非現実的 (ray miyatake)
2016-07-13 00:16:17
今回の裁定に法的強制力がないのに、どうしてそれを根拠に中国に制裁したり、その制裁を強化したり、引かせることができるのですか。

もともとが仲裁裁判所の仲裁なのですから、交渉が前提です。
返信する
中国に機会が与えたれていない? (ky(交渉万能主義万歳))
2016-07-13 01:12:52
 そもそも中国側がその「機会」とやらを拒否したんですよ。
 中国側からすれば、裁判に応じること自体が内政的にナンセンスですから。中国の核心的利益に触れる外的要求をはねのけることで、中国国民の中華思想を高ぶらせ批判の矛先を共産党に向けないようにしてるんですよ。

記事に「中国とフィリピンは判決に従う義務を負う。」とありますが、制裁云々は置いといて、宮武氏ともあろう方が今回の判決には法的拘束力は無いと断言されるのですね。上記の義務とは何なのか?義務も拘束力も無いなら、単なる勧告じゃないですか?NHKは誤った報道をしてるのですかね?

 そもそも「交渉が前提です」なんてドヤ顔で書いてるみたいですけど、まさか交渉抜きでこの事態に発展したと考えておられませんよね。判決が出た後も国家間で紛争の交渉をするなんて当たり前過ぎると思いますが。
 ただ中国とフィリピンの力関係をわかっておられますか?中国からすれば、経済的にフィリピンを締め出せば、バックにアメリカが付いていようと、ドュテルテ大統領のように容易に屈せざるを得ないのですよ。
 宮武氏はそんな力関係を無視して、当事者同士の交渉で事態の収拾が付くと考えているようですね。今回の仲裁が、実質的に勧告に過ぎず、最終的決着は当事者同士の交渉次第になるなら、フィリピンが訴えを起こした意味、仲裁裁判所の意義がほとんど見当たらない気がします。
 これからの交渉次第といいいますが、その決着は中国の国際法を無視した蛮行を黙認せざるを得ないという明らかに不当なものになり得ませんかね。交渉が行われ、決着がつきさえすれば、今回のような明らかに他国の利益を侵害するようなケースでもかまわないという宮武氏がそれでいいようでしたらかまいませんが。
 
 まぁ、判決が出て、中国が「一切従わない、無効だ」と言ってるのに、交渉に期待するなんて宮武氏の楽観にあきれますし、そのような態度が全体主義・帝国主義・侵略膨張国家をより一層増長させるのでしょうが。
 
返信する
Unknown (ラッキー)
2016-07-13 01:35:23
東京都 H22〜H28参院選データ
http://ameblo.jp/ghostripon/entry-12179408259.html

参院選の総括をお願いしますm(__)m
返信する
毎日新聞の記事にあるように (ray miyatake)
2016-07-13 01:56:51
「仲裁判決には上訴が認められず、法的拘束力があるが、判決を強制執行する手段がない。このため現状では中国の動きを実力で阻止できないが、判決の無視は国際的な批判にさらされることになり、中国の出方に注目が集まる。」

 法的拘束力があるのに、法的強制力はないというのは、一般市民にはわかりにくいでしょうが、それが片方の当事者しか出ていないのに下すことのできる仲裁裁判所の仲裁の限界なんです。

 国際法上そういうものなので、いきり立っても仕方ありません。
 冷静な交渉が求められています。
返信する
交渉っていうのは、 (K)
2016-07-13 04:51:56
譲歩が含まれているのでしょうか?
もし、含まれているのであれば、どこを譲歩する気なのでしょうか?

例えば、rayさんの敷地内の庭に浮浪者が入り込み、「ここは俺の土地だ」と主張し居座られた場合、貴方は「交渉しましょう」と呼びかけるのでしょうか?
普通は、警察(武力装置)や裁判(金銭的制裁)で解決を図りませんか?
交渉の余地が無いにも関わらず、「交渉しましょう」と呼びかけるのは相手を利するだけではないでしょうか?

> 今回の裁定に法的強制力がないのに、どうしてそれを根拠に中国に制裁したり、その制裁を強化したり、引かせることができるのですか。

クリミアを強引に支配下に置いたロシアに、日米欧で制裁しましたよね?
あれと同じことを今度は中国にやれば良いと思います。
中国はちょっと横暴すぎますよ。
返信する
益々強気に (リベラ・メ(本物の))
2016-07-13 06:47:00
あれだけ勧告されているのに、無視する位ですから、今度の“判決”も無視して益々強気に出るでしょう。気掛かりです…。
返信する
コスタリカは非武装、積極的、永世中立宣言で米とニカラグアからの挟み撃ち戦争を防ぎ中米の内戦を終わらせた (日本に9条+コスタリカ式非武装永世中立を。米中どちらについても日本はおしまいだから。)
2016-07-13 11:48:45
制裁よりも対話や非暴力平和隊が必要なんです。
コスタリカの非武装永世中立を見らうべきである。むろんコスタリカも理想に足りない部分がある。そこは9条を活憲して米軍等安保も自衛隊も違憲として廃止し国際救助隊に変える必要がある。
詳しくは「集団的自衛権放棄」で逆に「国防力」を増したコスタリカの“逆転の発想”を読んで欲しい。
「非武装中立」は、コスタリカに広く普及した反軍国主義を背景に、中米紛争に伴う軍事衝突に巻き込まれることを回避するために宣言されたものである。これによれば、コスタリカ国家の安全は、自国の軍隊によってではなく、「人々の自由意志、国際法の規範、そして集団的安全システム」に依拠することによって保障されるとする[28]。すなわち、欧州に見られる武装中立国が自衛のための戦闘力を保持しているのに対し、コスタリカは自衛のための戦闘力保持さえ放棄しているのであり、国際世論の監視と集団安全保障条約等によって国家の安全が保障されるというのである。これは現実には領土内での米国活動を黙認していたモンヘ政府が、国際社会に対して自国の民主性、反戦主義、平和性を想起させ、国際世論の注目を集める上で有効な公的宣伝であった。
ロシアのクリミア侵略に対する制裁でクリミアが欧米とロシアの代理戦争の場になっってしまったじゃないか。
北朝鮮核実験に対する日米韓の制裁で南北交流の拠点であった開城工業団地が使えなくなり北朝鮮の人権状況は悪化さらに統一が遠のく状況を悪用して朴政権が南北対話の場を閉ざしTHAAD配備で朝鮮戦争をしようとしておりなんとして防がなくてはなりません。
小泉政権はイラク戦争支持したダメ政権だったが北朝鮮との対話で拉致被害者を救いましたよ。
武力で平和は訪れないことはイラク戦争が原因でイスラム国が生まれたり有志連合の被害者が沢山出ている事実からもイギリスの報告からも明らかだ。
いかに武力や暴力を使わず対話や共有で解決するかが大切です。
そもそもフィリピンにも中国韓国にも日本にもどこにも固有の領土なんて存在しないからである。
返信する
Unknown (ボーンヘッド)
2016-07-13 12:20:07
こちらに限らずネットでは時々見かけますけど、国家間のやり取りを個人のレベルのやり取りに例えて論じるのは、いくらなんでも無理があるかと。そこまで単純ではないでしょう。言わんとしているところはわかりますけどね。
返信する
Unknown (1jAP)
2016-07-13 12:35:39
 全くアホらしい。”南シナ海”とやらの事で自ら事のように日本国家が怒って非難しているというのもわけわからんな。
喧嘩の当事者らを止めるならまだしも、己が当事者みたいにして立つ様を見ると”アンタ、未だ東アジアの雄やと勘違いしてんの? なにそんなとこにまで出張して首突っ込んでんの?”という感慨しかわかんな。
 マオイストはマオイストのままで、世界一の自転車愛好クラブにさせとくのが得策やったのに、誰が”商売の鬼”で”世界に君臨する漢民族の中華帝国”を再び目覚めさせ、そう唆し今に至ったのか、猛省することから始める方が先ちゃうけ。
 アジアの民衆同士で争わせて、白亜の殿堂のやんごとなき住人共はコーヒーか紅茶を飲んで優雅にチェスを打つ…館の奴隷の”新白人”の称号を”勝ち取った”らしい自称”非アジア民衆”の”日本人”は、”ご主人様、この手はどうです?”などとイニシアティヴを持とうと進言して当然ながら軽くあしらわれる…当然ながら”館に入れてもろうてもお前は飽くまでも植民地の奴隷やろ、立場わきまえんかい”という空気を読めと。

 懐の深かっただろう、”大アジア主義、東洋主義”の右翼が妙に懐かしく思えてしまう今日このごろなんは、9割の館の奴隷の”主へのマゾヒズム”と”主の敵へのサディズム”のせいやろな。
 グローバルに収奪箇所を探しまくりつつ、意味不明な国家主義に毒された新大航海時代の新コロンブス(新鄭和でもええけど)なんぞ、続々現れんでも良い。
 収奪される個々人、意味不明な国家主義群に勝手に翻弄されねばならないその地の住民の都合こそが優先されるべきやねんからよ。その地の住民を勝手に統治する国家群の都合やない。ましてや、直接の当事者やない(”シーレーン当事者”という勝手な言い分は除く)のに、ウダウダゆうてるヤクザ国家は、我がとこのシマの事だけにしとけや。
 どっちにしても、マオ語録や人民帽、人民ルックを止めさせた欧米日とやらが再び蔓延させた拝金第一が、モンスターを育てたことにシッカリ向き合えよ、”反中”・”反中華”と毎度喚き散らす右翼チックな、その産物で暮らしてる9割は特に。兵糧攻めされて困るのは誰になるでっしゃろな、オモロイでんなやってみまっか。
 食うもんあってもたこぉて少量を分け合う、そんな生活やったことありまっか? 何が”浮浪者”じゃ?
 当方は、一応野宿者として末席をはこんどった身や。テントや小屋をアホな役人共やアホなバーベキュー野郎どもの使い捨てたり、ほかした縄やブルーシート群などで次々とぶった建てて緊急避難地に”自殺志願者”や”経済難民”を助け合って生きる空間をつくろうと努力し、政官財民・権力の側に組みしたサヨクの包囲網と闘った。ほんまの孤立無援の戦争や。あの時、あざ笑っとったお前らなんかに、残飯や廃棄食品を当たり前として食う選択肢あるか? 公園に落ちてるドングリ集めて、公園に落ちてる小枝や落ち葉を薪にした焚き火で煎って食う生活できるか? 皆で河原を開墾し、自分らでつくった作物を食べるような事が出来るか? その覚悟もないなら、見苦しいからよ、ウダウダ言うな。
 中華も食うな、中華が帰化したラーメンも食うな。
それくらいの気概も無いねんやったら、やめとけ。

なぁ、自民党に結構おる親中派はん、何黙ってんの、当方に昔云うてたみたいに”中国あっての我々や”て今こそ言わんかい。9割をたしなめんかい。それだけの恩恵受けてきたんちゃうんけ。カプリ中曽根、お前、今はどう思っとんねん?(微笑)
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