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ロシアのプーチン大統領は2024年5月17日、訪問先の中国・ハルビンで記者会見し、ウクライナ北東部ハルキウ州へのロシア軍の攻撃の理由を
「以前にも述べたが、砲撃が続けば緩衝地帯を作らざるを得ない」
と言い、ロシアへの攻撃を防ぐための「緩衝地帯」の設置にあると説明しましたが、ロシア政府にとっての緩衝地帯って、そこに地雷禁止条約(オタワ条約)に反する国際法違反の地雷を無限に埋設することですからね(呆)。
また、プーチン大統領は新たに始めたロシア軍によるハルキウ州での地上作戦について
「ウクライナの責任だ。(ロシアの)国境地域の住宅を攻撃し、市民が死亡している」
と訴えましたが、もちろんロシアに侵略戦争を仕掛けられているウクライナであっても、ロシアの無辜の市民を殺害する権利はありませんが、ロシア国内に攻撃すること自体は自衛権の行使として許されます。
そして、プーチン大統領はハルキウ占領は
「いまは計画はない」
とも述べましたが、本人も「今は」と言っているほどで、嘘丸出しで呆れてしまいます。
中国での記者会見で、ゼレンスキー大統領が今年の大統領選挙を行わなかったことを非難したプーチン大統領。
自分がウクライナを侵略しているから危険すぎてウクライナでは選挙ができないのに、不正選挙の権化が良くいったものだ。
ロシア大統領選挙で投票率7割以上、得票率9割でプーチン大統領が「当選」。最大の政敵ナワリヌイ氏を刑務所で死に追いやり、対立候補の立候補を認めず、占領地域では武装兵士が投票させた選挙に正当性など全くない
プーチン大統領はさらに、2022年3月にイスタンブールで話し合われた停戦合意案を
と述べたとまた一部民放が無批判に報道しました。
この合意案というのは、ロシア軍が2月24日の侵略開始前の地点まで兵を撤退することや、ウクライナがNATO(=北大西洋条約機構)への加盟を放棄することなどが盛り込まれたもので、当時ウクライナから提案されましたが、ロシア軍のブチャ虐殺が発覚してとん挫したものです。
今、ロシア軍が攻勢に出ている状況で、しかも2022年9月にウクライナ4州を併合宣言したのに、侵略開始前の地点までロシア軍を撤退させることを前提にプーチン大統領が交渉しようとしているわけがありません。
プーチン大統領もラブロフ外相も侵略以来この2年間ずっと、クリミア半島を含めて占領地は一切返還しないことを前提に言動を続けてきて、むしろ占領地を奪われるなら核兵器を使うと公然と言い放っているわけですから。
だれも信用するはずもないこういう大嘘を、よくもまあ一国の代表が堂々と言えるもんだと本当に呆れます。
クリミア半島はもちろんのこと、ロシア軍が占領している地域はロシア政府が支配し続けることが、プーチン大統領が停戦交渉に応じる最低条件だ。
プーチン大統領はロシア軍が侵略したウクライナ4州の確保と、ウクライナの非ナチ化=ゼレンスキー政権打倒、非軍事化=ウクライナ軍の武装解除、中立化=NATO非加盟が前提でなければ絶対停戦しない。
ところで、ロシア軍の兵士が、ウクライナとの国境に近い(ロシア西部)ベルゴロド州から多連装ロケットシステム(MLRS)をハルキウに向けて発射する様子を捉えた動画が、ソーシャルメディア上で大きな注目を集めています。
発射しているのは交通量の多い一般道の路上で、その目の前では一般車両が行列を作って攻撃が終わるのを待っているという非常に危険な状況です。
Local residents of Russian Belgorod showed a video of a Russian Grad MLRS firing toward Ukraine from a road on the outskirts of Belgorod.
— UNITED24 Media (@United24media) May 15, 2024
The video was then quickly removed. pic.twitter.com/ZnfNRqf03J
この動画について、モスクワ地域のニュースを伝えるチャンネル「モスクワ・テレグラフ」はテレグラムのチャンネルで、
「ロシア軍が一般の車道で民間人の車の間からグラートMLRSを発射した」
「兵士たちはベルゴロド地方の道路上に立ち、車の流れをせき止めてハルキウに向けてMLRSを発射した」
と述べて
「そのように民間人を危険にさらすなど、彼らはどこまで愚かなのか」
とつけ加えました。
また4万人超の購読者がいるラジオ局「Govorit NeMoskva」はテレグラムのチャンネルで問題の動画を共有する中で、ロシアの民間人が人間の盾として利用された可能性を指摘して、
「人間の盾:ベルゴロド近郊で民間人の車の渋滞の中からグラートミサイルが発射された」
と述べました。
もはや専制君主のプーチン大統領にとってロシア人の命でさえ羽毛のごとく軽い。ましてウクライナ人の命をや。
ロシア軍はウクライナへの侵略を開始してからの2年弱で、現役の地上兵力のうち87%、31万5千人以上の死傷者を出して失った。それでも戦争を継続できるプーチン大統領の専制支配はもはや奴隷制だ。
自国のロシア人さえ人間の盾に使うロシア軍。
一方、ウクライナ当局も5月16日、北東部ハルキウ州に国境を越えて再侵攻してきたロシア軍が、国境近くの町ボウチャンスクでウクライナの民間人数十人を捕らえて「人間の盾」として利用していると非難しました。
ハルキウ州警察の捜査責任者はテレビで、ウクライナ市民35~40人がロシアに拘束されて尋問を受けていると語り、さらに
「ロシアは彼らを前線司令部の近くの1か所に集め、実際に人間の盾として利用している」
「人質の中に子どもがいるかについては情報がない。町には主に自宅を離れたくない高齢者が残っていた」
と語りました。
連日の激しい爆撃で煙が立ち上るウクライナの国境の町ボウチャンスク
ウクライナ・ハルキウ州で、ロシア軍の侵攻を受け国境近くの町ボウチャンスクから避難した人(2024年5月12日撮影、資料写真)。(c)Roman PILIPEY / AFP
ロシア軍がウクライナ市民を人間の盾に使うことはこれまでにも何度もあり、ヤヒドネという村では2022年3月に約360人の住民ほぼ全員が地下室に閉じ込められ、ウクライナ軍に村が解放されるまでに10人以上の村人が殺されました。
この事件について、全欧安保協力機構(OSCE)は同年7月にまとめた報告書で
「非戦闘員を『人間の盾』に利用しており、ジュネーブ条約に反する」
と指摘しています。
2022年3月にウクライナ軍に解放されたヤヒドネで人間の盾にされていたウクライナ市民。
アメリカ議会下院でウクライナに緊急支援する予算案が可決。軍事支援は決して手放しで喜べることではないが、ロシア軍の脅威にさらされ恐怖していたウクライナ市民にとって干天の慈雨であることは間違いない。
同条約は、戦闘の当事者が攻撃を阻止するために民間人を利用することを禁じており、ロシアも批准国なのです。
ロシア軍はウクライナ各地の原発を占拠してこれを攻撃の本拠地にするような戦争犯罪行為もしています。
これがロシア軍に占領されているということ。
これがトランプ米大統領候補が主張するようにウクライナへの軍事支援を停止することでウクライナ戦争を「即時停戦」にもちこみ、「ロシアの好きにさせる」ことの実態です。
トランプ元大統領は世界最悪のウクライナ戦争即時停戦・軍事支援否定派。
ドナルド・トランプ大統領候補がロシアがNATO加盟国に攻撃してきても米国は支援せず、むしろ「好きに振る舞うようロシアをけしかけてやる」。プーチン大統領に戦争へのゴーサインを出すトランプ氏は最悪だ。
ブチャでのロシア軍によるウクライナ市民の虐殺も、戦闘行為によってではなく、ロシア軍の占領中に起きた。
侵略して占領地で戦争犯罪を続けるロシア軍にはなぜか即時撤退を求めず、侵略されているウクライナ政府には停戦を求める即時停戦派は、ゼレンスキー大統領のこの問いに何と答える?
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ロシア プーチン大統領
「以前にも述べたが、砲撃が続けば緩衝地帯を作らざるを得ない」
プーチン大統領は17日、訪問先の中国で、ハルキウ州への進軍について、国境を接するロシア領内へのウクライナ側の砲撃を阻止するため緩衝地帯を作ることが目的だと話しました。そのうえで、ウクライナ側が警戒を強める州都ハルキウを占領する計画は「現時点ではない」としています。
一方、ロシアはウクライナ側との交渉を拒否したことはないと改めて主張し、2年前にトルコで示された停戦合意に向けた草案が「交渉の基礎になる」としています。
草案ではウクライナがNATO=北大西洋条約機構への加盟を断念するかわりに、関係国がウクライナの安全保障を確保することなどが盛り込まれていたとされています。
プーチン氏は、ロシアによる侵攻を受け大統領選が行われなかったウクライナのゼレンスキー大統領の当初の任期が今月20日に終わるとして、「文書に署名する場合、合法的な政権と署名する必要がある」と強調しました。
民間人の目の前でロケット砲を連射するロシア軍...ウクライナの反撃を恐れ「市民を『人間の盾』に」と批判殺到
Russians outraged as video shows artillery open fire from busy road
Karasev Viktor/Shutterstock
<ロシア軍の兵士が一般車両の通行をせき止めてロケット砲を発射する様子を捉えた動画に、ロシア国内から非難の声が続々>
ロシア軍の兵士が、ウクライナとの国境に近い(ロシア西部)ベルゴロド州から多連装ロケットシステム(MLRS)を発射する様子を捉えた動画が、ソーシャルメディア上で大きな注目を集めている。発射しているのは交通量の多い一般道の路上で、その目の前では一般車両が行列を作って攻撃が終わるのを待っているという非常に危険な状況だ。
■【動画】ロシア軍は市民を「人間の盾にしている」 国内から批判殺到した民間人の目の前でロケット砲を連射する映像
5月15日に公開されたこの動画には、ロシア軍が多連装ロケットシステム「BM21グラート」を使用してウクライナ東部のハルキウ(ハリコフ)に向けて攻撃を行っており、民間人が乗った複数の車が「通行止め」が終わるのを待っている様子が映っている。
ロシアの独立系メディア「IStories」は、動画の位置情報から撮影場所はベルゴロド州シェベキノ近郊の道路で、動画の中のMLRSはロシア軍がこの1週間、猛攻撃を展開しているハルキウ北部に向けて発射されたものだと特定した。ロシア軍はこの1週間、ハルキウに猛攻撃を仕掛けている。
ウクライナとの国境近くに位置するベルゴロド地方には、ロシア軍の基地や訓練場がある。ロシアとウクライナの戦闘が国境を越えてロシア国内にも広がりつつあるなか、同地域はこれまでに複数回の爆発に見舞われている。またロシア軍はここからウクライナへの攻撃を行っている。
本誌はこの動画についてロシア国防省にメールでコメントを求めたが、これまでに返答はない。
「民間人を危険にさらしている」とロシア国内から批判
この動画を受けて、ソーシャルメディア上ではロシア国内からさまざまな反応が寄せられている。一部からはロシア軍が民間人の利用する道路からこれほど近いところでロケットを発射し、民間人の命を危険にさらしていると非難する声が上がった一方で、動画を投稿することでロシア軍の砲兵部隊の位置をばらしたと地元住民を非難する声もあった。
モスクワ地域のニュースを伝えるチャンネル「モスクワ・テレグラフ」はテレグラムのチャンネルで、「ロシア軍が一般の車道で民間人の車の間からグラートMLRSを発射した」と報じ、「兵士たちはベルゴロド地方の道路上に立ち、車の流れをせき止めてハルキウに向けてMLRSを発射した」と述べた。さらに同チャンネルは、「そのように民間人を危険にさらすなど、彼らはどこまで愚かなのか」とつけ加えた。
また4万人超の購読者がいるラジオ局「Govorit NeMoskva」はテレグラムのチャンネルで、ロシアの民間人が人間の盾として利用された可能性を示唆。問題の動画を共有し、「人間の盾:ベルゴロド近郊で民間人の車の渋滞の中からグラートミサイルが発射された」と述べた。
ウクライナ戦争をエスカレートさせるための「戦術」か
ロシアで人気のソーシャルメディア「フコンタクテ」上では、一部のユーザーから民間人の安全を懸念する声が上がった。
あるユーザーは「民間人の車のところには何も飛んで来ないのだろうか」と投稿。ウクライナ人ブロガーのデニス・カザンスキーもX(旧ツイッター)上でこの問題を取り上げ、ロシア軍の兵士たちが「民間人の後ろに隠れている」と非難し、ロシア軍は「ウクライナ軍による反撃を誘おうとしているのだろう」と指摘した。
あるXユーザーは、「これは人間の盾戦術だ」と述べ、「ロシアは、(ウクライナからの反撃に市民を巻き込ませることで)ウクライナ側がロシアの民間人を殺害していると批判するつもりなのだろう」と述べた。また別のユーザーは「ウクライナ側の『反撃』が民間の道路を直撃するよう仕向け、戦争をエスカレートさせようとしているのは明らかだ」と指摘した。
(CNN) ウクライナの当局者は17日、ロシア軍が国境の町ボウチャンスクの民間人数十人を拘束したと明らかにした。地元警察トップは、ロシアが住民を「人間の盾」に利用しているとの非難を展開している。
ロシア政府はウクライナ北部で攻勢を強化している。先週には、ここ2年で最も意表を突く作戦を実施し、北部国境を越えてウクライナ第2の都市ハルキウの奪取を再び試みた。
攻勢の矢面に立たされているのが、ハルキウ州北部に位置するボウチャンスクだ。ロシア軍が周囲の村を掌握したと主張する中、住民は避難を強いられている。
ハルキウ州警察の捜査部門トップ、セルヒー・ボルビノフ氏は17日、公共放送ススピーリネに対し、ロシア兵が「指揮本部」付近の地下に民間人約40人を拘束しているとの見解を示した。
尋問が行われており、「尋問者たちはロシア連邦保安局(FSB)の職員を自称している」と説明。拘束者は「人間の盾」に利用されていると付け加えた。
拘束者の大半は「最後まで避難を望まなかった」高齢者で、ウクライナ支配地域への出発をようやく決意した際に拘束されたという。
ボルビノフ氏はまた、ボウチャンスク在住の高齢者1人がロシア兵の命令に従うことを拒否し、徒歩で逃げようとしたところで殺害されたとも明らかにした。
ウクライナのクリメンコ内相はこの前日、ロシア人がボウチャンスク北部の民間人を拘束していると説明していた。
CNNはボルビノフ氏の主張を独自に検証できておらず、ロシア国防省にコメントを求めている。ロシアは兵士が民間人を人間の盾に利用したり、避難者を標的にしたりしているとの情報について言及していない。
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https://x.com/kyodo_official/status/1791451744331059482
(このリンクからたどってください)
この記事のずさんな点は、続きがある点を隠蔽していること。ロイターはきちんと報道している。
ウクライナ和平、「22年の交渉が基礎に」=プーチン大統領
5/17付け ロイター(表題で検索してください)
引用開始----
ただし、いかなる停戦も、ロシアがウクライナ領土の約18%を支配しているという現状を考慮しなければならないと述べた。
引用終わり----
そもそも合意など存在しないことはこれまでも述べてきた。ウクライナの安全保障が何も具体化されていなかったためだ。だからブチャの虐殺があって以降も、ウクライナはロシアに対して交渉の継続を訴えていた。しかし、ロシアの応答は東部でのすさまじい攻撃であった。ハイマースが前線に届く前のこと。ウクライナの無条件降伏を意図したことは明らかだった。
ロイターの記事を裏付けるプーチンの発言が、中国新華社とのインタビューにある。内容はほぼ欧米批判。プロパガンダから抜けられない中国の読者は賛同したことだろう。そしてプーチンのプロパガンダで自らを糊塗する、親プーチン・一部即時停戦論者もこれを読めば大いに同意することだろう。
Russia seeking comprehensive, just settlement of Ukraine conflict — Putin
5/15付タス通信(表題で検索してください)
「We are open to a dialogue on Ukraine, but such negotiations must take into account the interests of all countries involved in the conflict, including Russia's/我々はウクライナとの対話に前向きだが、そのような交渉は、ロシアを含む紛争に関わるすべての国の利益を考慮しなければならない」
ロシアの利益は言うまでも無い。いまだに無条件即時停戦を唱える国際政治音痴の親プーチン・一部即時停戦論者は、プーチンの発言を熟読すべきだろう。
https://www.nichibenren.or.jp/activity/human/constitution_issue/matter.html
親米酷すぎてネトウヨとしか思えない
戦争煽る人はどんな人なんだろう