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ノルウェーの連続テロ事件容疑者は、ネット上で、「保守的文化で尊敬すべき国」として日本をあげていた(読売新聞)そうです。情けなく、悔しい話です。確かに、日本ほど排外主義的な出入国管理制度を取っている国は極めて少ないのです。
また、我が国における昨今の中国、韓国、北朝鮮などに対する反感、嫌悪ぶりも尋常ではなく、その傾向は、今回の事件の温床となった民族主義、排外主義と共通するものを感じます。
この憎悪の拡大に対する希望は、ヒューマニズム。世界の市民の中に培われてきた人権尊重の精神、人道主義しかないでしょう。
テロ事件による大惨事後にもかかわらず、ノルウェーの市民らは国王らも着席する教会内にボディーチェックなしで入ることができたそうです。
ストルテンベルグ首相が公共交通機関を利用したり、閣僚がボディーガードなしにオスロの街を出歩くことも珍しくはなかった「ノルウェーでは政治家らと市民の距離が近い」という伝統を守ろうとの決意が伝わってきたということです。
「個人の尊厳」という希望もまたノルウェーという国が見せてくれている気がします。
「ひとりの男性がこれだけの憎悪を表すことができたのです。私たちが共にどれだけ大きな愛をみせることができるか考えてみてください」(地球の歩き方 下に全記事)
生存者のお一人
「今回の犠牲者の多くは私の知り合いだ。失われた一つ一つの命が国家の悲劇だ。この危機に立ち向かい、互いを思いやる国民の姿を誇りに思う。私たちはまだ動揺の中にあるが、より民主的で開かれた社会のために諦めない」(日経、朝日、毎日)
「悪は人を殺すことはできる。しかし、決して人々を征服することはできない」(共同通信)
「後になって開かれたノルウェー、民主主義のノルウェー、互いを助け合うノルウェーだと認識されると信じている」(ロイター)
ストルテンベルグ首相
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追伸
これは素晴らしい・・・・ヤメ蚊先生ありがとう!
弁護士ブログの最高峰 「情報流通促進計画byヤメ記者弁護士(ヤメ蚊)」より
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2011.7.25 23:10 産経新聞
ノルウェーの連続テロで逮捕されたアンネシュ・ブレイビク容疑者(32)が犯行直前にインターネット上に掲載した約1500ページの文書「マニフェスト」の中で、学ぶべき国として日本を挙げていたことが25日、分かった。
同容疑者は、日本は多文化主義を取っておらずイスラム系移民が少ないなどと高く評価。会ってみたい人物の一人として、麻生太郎元首相の名前も挙げていた。(共同)
ノルウェーテロ:「寛容な社会」憎悪か
「平和の国」ノルウェーを襲った22日の連続テロ事件は、当初はイスラム過激派の犯行を疑う見方もあった。だが、逮捕されたのは逆に欧州で増加するイスラム系移民に反発する極右思想の青年だった。事件の動機と背景を探った。【ロンドン笠原敏彦、前田英司】
◇容疑者は極右青年
ノルウェーからの報道によると、警察当局に逮捕されたのはアンネシュ・ブレイビク容疑者(32)。インターネットへの投稿や地元メディアの報道から浮かび上がる人物像は、移民に寛容な北欧型の「開かれた社会」に反発を増幅させていった姿だ。自らを「愛国主義者」などと評し、その言動には自己陶酔の世界さえ垣間見える。
「信念ある1人の人間は(自らの)利益しか考えない10万人分もの力に値する」。ブレイビク容疑者が簡易型ブログ「ツイッター」に18日残した犯行予告とも読めるつぶやきは、19世紀の英国人哲学者ジョン・スチュワート・ミルの名言をまねたものだった。
地元紙ベルデンスガングが伝えた友人の証言によれば、ブレイビク容疑者は20代後半から極右思想に染まっていった。政治問題に強い関心を示し、イスラム批判のインターネットサイトに熱心に投稿しては「現在の政策は社会主義と資本主義の争いではなく、愛国主義と国際主義の戦いだ」などと主張していた。投稿の一つでは、日本と韓国について「多文化主義を拒否している国」と言及。日本などを反移民、非多文化社会の模範のようにたたえていた。
オスロの首相府近くでの爆弾テロと、与党・労働党の青少年キャンプでの銃乱射の共通点は、ストルテンベルグ首相が率いる中道左派の労働党だ。ブレイビク容疑者の思考形態から見て、「左派=移民に寛容」の一点から将来の労働党指導者候補の若者らを憎悪し、標的とした可能性は排除できない。
ブレイビク容疑者に事件以前、目立った右翼活動の記録はないという。拳銃やライフル、ショットガンは合法的に所持していた。菜園を営んでいたとの情報があり、09年に肥料会社を設立したという経歴から、爆薬に使える化学肥料の知識があったとの指摘も出ている。
ノルウェーでは80~90年代にネオナチが社会問題化したが、近年は沈静化している。極右勢力は細分化しているとされるが、「反イスラム、移民排斥」では結束する。ブレイビク容疑者も投稿の中で「穏健なイスラム」という表現に反論し、「(彼らも)排除された瞬間に過激化する」と憎悪をあらわにしていた。捜査当局者は容疑者を「キリスト教原理主義者」と呼んでいる。
ストルテンベルグ首相は23日の会見で「他国に比べ、ノルウェーの極右過激派の問題は大きくはない」と述べ、連続テロが、「開かれた社会」を自任してきたノルウェーの意表をついた事件だったことを言外ににじませた。
◇移民排斥論、欧州で台頭
欧州諸国では近年、長引く経済の低迷で社会や政治が右傾化している。背景にあるのは、移民排斥の思想だ。移民は70年代、発展を支える「労働力」として歓迎された。だが、経済が失速すると、安い賃金で働く移民は欧州白人の職を奪う「重荷」に変貌した。極右勢力が唱える移民排斥は失業にあえぐ市民の不満の受け皿にもなっている。
欧州連合(EU)の統計によると全加盟27カ国で08年、中東やアフリカ系など計380万人の移民を受け入れた。この流入が加盟国の人口増につながり、労働力人口を支えた。欧州社会の発展・維持に移民は「不可欠」だ。
問題は、欧州が移民をいわば「出稼ぎ労働者」として受け入れてきたことだ。だが、移民は生活の場を欧州に移して定住するようになった。母国から家族を呼び寄せ、独自のコミュニティーを形成するに連れて文化的、宗教的な摩擦が顕在化。経済の悪化やイスラム過激派によるテロなどが追い打ちをかけ、キリスト教を伝統とする欧州社会とイスラム系移民の摩擦や移民排斥論に結びついた。
反移民のうねりは「寛容」が伝統の北欧とて例外ではない。4月のフィンランド総選挙では民族主義政党が議席を6倍に増やした。キャメロン英首相やメルケル独首相も最近、自国の多文化主義を「失敗」と言及した。
また、オランダでは6月末、動物愛護を名目に、食肉処理する家畜を事前に失神させることを義務付ける法案が、賛成多数で下院を通過した。イスラム教やユダヤ教では、意識のある家畜を処理しなければならず、「移民排斥につながる」と両教徒は反発している。
◇ノルウェー
面積は日本とほぼ同じ。人口486万人の11%が移民系。立憲君主制で男女平等や福祉政策の先進国。1人あたり国民総所得(10年)8万5380ドルは世界4位。ノーベル平和賞を選ぶ委員会はノルウェー議会が任命する。09年はソマリアなどから欧州で3番目に多い1万7200件の難民申請があった。
25日にノルウェー全土で追悼パレード
連続テロ以降、平和なオスロを襲った突然の悲劇に、ノルウェー中が悲しみに包まれている。会員制交流サイト「フェイスブック」では、「追悼パレードをしよう」と、ノルウェーに住む人々によってイベントページが立ち上がった。ノルウェーの各都市では、7月25日18時から21時まで追悼パレードが国中で同時開催される。
Foto: Andreas Andersen
市庁舎が出発点となるオスロの追悼パレードのイベントページでは、既に3万4,918人が「参加する」、4,791人が「たぶん参加する」と意思表示を示している。追悼パレードの参加都市と参加者は続々と増加しており、25日当日はノルウェーに住む多くの人々が追悼パレードに参加すると思われる。
また、ノルウェー全土で行われる追悼パレードのフェイスブックページでは、7月25日から8月1日を期間とし、21万2,821人もの人々が「参加する」と意思表示している(ほぼ全てのパレードは25日に行われる模様)。イベントページを立ち上げたのは、「ノルウェーを愛する」というパキスタン系ノルウェー人(イスラム教信者)の男性。テロ事件の容疑者であるノルウェー人男性の犯行の動機のひとつが、「移民に寛容なノルウェーの多文化社会」とされている中での行動だ。
(各追悼パレードの参加人数はノルウェー時間 7月24日20時40分の時点での数)
オスロ大聖堂前には哀悼の意を表して大量の花が献花されている。24日には国王やストルテンベルグ首相をはじめとする政府首脳らが出席して、犠牲者を追悼するミサがおこなわれた。ノルウェーメディアは涙をこらえてスピーチを読み上げるストルテンベルグ首相の様子を繰り返し報道している。
ストルテンベルグ首相は、銃乱射のあったウトヤ島の生存者であり、CNNの取材に答えた女性の一言をスピーチで引用した。「ひとりの男性がこれだけの憎悪を表すことができたのです。私たちが共にどれだけ大きな愛をみせることができるか、考えてみてください」。
花と国旗で追悼=服喪の日に-ノルウェー
【オスロ時事】突然のテロで命を奪われた100人近い若者らを追悼するため、ノルウェーの首都オスロの教会で日曜日の24日、礼拝が行われた。ハラルド国王およびストルテンベルグ首相らが夫人を伴って参列したほか、多くの市民が花束を持って教会を訪れ、服喪の日となった。
教会前には花束を置く場所が設けられ、赤地に白と青の十字が入ったノルウェー国旗の小旗とともに花が手向けられた。教会に入るまでに長い行列ができたが、市民らはほとんど無口。深い悲しみに暮れた。
ストルテンベルグ首相は「ノルウェーはまだ、テロの衝撃から立ち直っていない」と述べながらも、「困難に打ち勝つ」と語った。
未曽有のテロ事件後にもかかわらず、市民らは国王らも着席する教会内にボディーチェックなしで入ることができた。「ノルウェーでは政治家らと市民の距離が近い」(同首相)という伝統を守ろうとの決意が伝わってきた。
礼拝終了後も教会前では市民らの列が途切れることはなかった。郊外から献花のためにオスロを訪れたニナ・エゲルさん(40)は「多くの亡くなった方、その家族や友人のことを考えると悲しみが止まらない」とぽつり。子供を乗せたベビーカーのハンドルを握り締め、人混みの中に立ち尽くしていた。(2011/07/24-21:55)
あと、麻生さんの前にプーチンさんあげてます(笑)