Four Season Colors

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ツキイチ映画館(2023年02月)

2023-02-20 | 雑文
月に一度は、映画館で新作を。2023年の
2月は、「バビロン」(アメリカ)。

予告編を観た時から、公開月の競合次第で候
補だなと思っており、無事ほかに観たい作品
もなく2月の作品にチョイス。

予告を観る限りは、1900年代前半のハリ
ウッドがハリウッドになっていく様子を描く
ブラッド・ピットの出るハリウッド系作品。

だったのだが、これは恐らく興行面から相当
に意識的に予告編をハリウッド系に演出して
いる。

実際はジャンルの見えない、一つの作品とし
ての一貫性のない3時間映画であり、面白く
ないの前に好きではない作品だった。

ハリウッド系エンタメでもなく、時代記録系
でもなく、思想芸術系でもなく。

まず世界観への導入を図る冒頭で1割くらい
脱落しても不思議はなく、しかも逆効果なく
らいに無駄に長く飽きる。

しかもここで方向性を示したかと思いきや、
冒頭以降は同系のシーンはなく、やや大げさ
な感の1900年代前半の撮影描写が続く。

一応は成功や栄光と挫折、没落から懐古とい
うありきたりにありきたりのものが主題なの
だろうが。

結果としては1900年代前半のハリウッド
が描きたかったのではく、成功没落懐古の舞
台として選んだ程度の印象しか与えない。

終盤には主題を象徴するブラピのシーンもあ
るが、演出もセリフも特別はなく、ここだと
言わんばかりの押しつけがましささえある。

こうした系統で重要な人物描写、内面描写は
ブラピのみならず主要3人物とも押しなべて
薄い。

つまりエンタメとしても、時代ものとしても、
思想ものとしても相当に中途半端で、しかも
3時間となれば、没入などはほぼない。

観終わって残るのは、主題とは異なる3時間
の空虚と言っても言い過ぎではない。

唯一、音楽は良かったが、事前知識を入れな
い主義なのでラ・ラ・ランドの監督であるこ
とは鑑賞後の検索で知った。

なんにせよ、作品としての軸がなさ過ぎて、
おススメする層が見当たらないが、ワンチャ
ン、サウンドを求める方なのだろうか。

2023年は2連敗でのスタートとなり、自
分の選択のせいとはいえ、渇きは増すばかり。


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