チェックアウトのギリギリまで粘り、出来るだけ時間をかけて帰り、家に入る直前、父から母への怒声が、私の耳つんざいて轟いた。
この瞬間、私の自由時間は一旦終わった。
今月から、父とのやり取りは毎回筆談、置き手紙の形を取っている。
取り決めた場所を見れば、書かれてる文言はことごとく恣意的な命令。
××が無い、××が壊れた、××を買ってくれ……。
細かく問いたださなければワケの分からない文が並んでいる。
端的に言って、山積みレベル。
今までコレ全部、手が離せない家事の最中に、四六時中、大声で呼びつけられてたんだよな。気まぐれの不意打ちで。
しかも、この手紙の書き言葉よりも遥かに意味不明な言葉の上、耳も遠いわけだから、収拾つかないのは当たり前か。
母の方が落ち着いてるのが、数少ない幸い。
「おかえりなさい」「お金ありがとう」などと言ってくれた。私の子供時代の記憶には無かった事なので、慣れないが。
父についても、ゴミ捨て、食器洗いなどをこなせているらしい事には感謝の意。
ヘルパーさんの助力も大きいと思うけれど。
ともあれ、私自身は若干復調できた感。
久しぶりの台所で自分用の夜食も作れた。
明日は買い出しと洗濯。
自分なりのペースを取り戻せたらいいな。
それでは。また次回。