▶チラシができてすぐに出発
ヴュルツブルクの旧マイン橋
◆暑い夏の旅
2019年7月16日(火曜日)。日本はまだ本格的な暑さではなかったのですが、ドイツに着いたら真夏日でした。この数日後にはパリで40℃を超えたとか。三津夫と合流する25日までは友人の京子さんとの2人旅。京子さんとは、2008年の『祈りの彫刻 リーメンシュナイダーを歩く』を出版後に出会い、「いつかリーメンシュナイダーの主要作品を見たい」と何度も私に言っていました。今年はちょうど7月にシルヴィアの結婚式に出席するという用事があり、ドイツに行くことが決まったので、京子さんに一緒にこの頃旅に出られるかどうかと尋ねました。すると大丈夫との返事。そこで結婚式に先行して9泊10日間、二人で主立った作品を見て回る旅を計画したのでした。ヴュルツブルク郊外にあるゲルブルンという休暇用アパートに8泊しながらの旅だったので日程は体調や諸般の事情によって変わる可能性がありましたが、目的地は以下のとおりです。
①ヴュルツブルク市内 フランケン博物館、マリア礼拝堂、大聖堂、ノイミュンスター等
②ヴュルツブルク郊外 マイトブロン、リンパー、フォルカッハ
③ローテンブルク
④クレークリンゲン
⑤ニュルンベルク、バンベルク
⑥ミュンヘン
⑦フランクフルト
フランクフルト空港についてまず最初のドタバタは私の腕時計が止まっていたことから始まりました。機内で時差を調整した後リューズがしっかりはまっていなかったようで、ホームで特急を待ちながら時計を見て、まだまだ次の列車かなとのんびりしていたら、京子さんが「この列車ではないんですか?」と気づいたのです。彼女の時計と私の時計の時刻が違う! あわてて目の前の特急列車に乗り込んだのでした。ヴュルツブルクの駅ではペーターがいつものように待っていてくれることになっていたので、これを逃したら何十分も待たせてしまうところでした。京子さんに感謝、感謝。時計のリューズを再度しっかりはめ込んで、その後は止まることはなかったのでしたが冷や汗をかきました。
何回来たのか数え切れないほどのヴュルツブルク中央駅。一昨年頃、ようやくエレベーター工事が始まっていて、長距離列車のホームはすでに完備したので、私たちはホームの後ろ側から下りました。ペーターには手紙で伝えてあったにも拘わらずいつものように中央の階段側で待っていてくれたようでした。でも、私たちが下りてこないので変だと思って回ってきてくれたようです。ロビーでちょうど彼が歩いてくる姿が見えました。でも何だか今まで以上に足を大きく引きずっています。足が痛むのだと顔をしかめながらトランクを持とうとするので、一番小さなコロコロトランクをお願いして私も京子さんも自分たちでトランクを運びました。歩きながら聞いたところによると、今月末に股関節の手術をすることになっているのだそうです。そんな時に無理させてしまって申し訳ないと胸が痛みましたが、それでも迎えに来てくれるのが彼の気持ちなのだとありがたく受け止めることにしました。幸い、車の運転には差し障りが無いそうです。
宿は2016年に泊まったゲルブルンのアパートです。ヴュルツブルク中央駅からはバスで約20分。歩いて6~7分ですので、大きなトランクを持っての移動はなかなか大変。でもペーターのおかげでいつも助かっています。彼が明日も迎えに来てくれるというので、アパートの前でお別れ。宿のオーナー夫妻が迎えてくれました。2階まで重たいトランクをいつも運んでくださるので感謝です。支払いを済ませ、何かあったらいつでもどうぞと言って1階のお住まいに戻って行かれました。ここは玄関が一つで、中に入ってから1階がオーナーご夫妻の住居、2階がアパート2室とユーティリティー、3階が下宿の女性の居室となっているようです。彼女とは時々顔を合わせますが、アパートの清掃を引き受けているようでした。何かあってもすぐにSOSが出せるところがとても安心です。
京子さんがロフトのベッドを使い、私はリビングのソファーベッドを使ってゆっくり過ごすことにしました。早速彼女が持ってきてくれた素麺を茹で、簡単な夕食を食べてこの日はそれぞれシャワーを浴びてから就寝。京子さんとの旅は初めてなので、少々緊張もしますが、今日は彼女に助けられての旅の初日となりました。もう少ししっかりしないと。
◆大変遅くなりましたが、第22回自費出版文化賞の記事をここにアップしておきます。
この受賞式は10月に行われます。多少のアピールが許されたので4分ほどリーメンシュナイダーの追いかけ人として話をしてきます。