黒猫Mayの山登り日記

人生、山あり岩あり猫もあり
山登りに挑戦中 
槍ヶ岳の次は剱岳だ ♪  

八ヶ岳の最高峰赤岳へ(2)

2018年09月02日 | 八ヶ岳
これ以上ない天気に恵まれた。
絶景が目に飛び込んでくる。
地蔵の頭から左に見える横岳がクッキリ、手が届きそうだ。



地蔵の頭を右に行くとこれから登る頂上方面。
手前の建物が赤岳天望荘(黄色丸の中)、テッペンの建物が赤岳頂上山荘(赤色丸の中)。

ツレが「頂上に二つも小屋があって、お客さんはそんなに来るのかね?(経営的に)大丈夫かね?」と心配している。
そうだよねー、私たちだって泊まるはずだったのに日帰りするんだから。

まあ、その心配は誰かに任せてサ、私たちには最後のキツイ登りが待っているよお父ちゃん。

稜線を歩きながら急登前のひと時を楽しむ。

眼下に見える町は清里だろうか。



富士山もバッチリ。

山に登ってが富士山が見えると、何故かすご~く得した気分になる私。


この後、道があるようなないような取りつきが悪い岩場の急登を四つん這いでしがみつき頂上を目指す。
その姿はリュックを背負っているから亀みたいかもね。
一瞬の気の緩み手の緩みが、滑落につながる急斜面がこれでもかと出てくる。
気が付けば緊張のあまりカメラを出すチャンスなく終わった頂上直下の50分だった(残念)。


建物が見えたので、ちょっと安心しギリギリ撮った一枚。



記事をアップした後に子が読んだらしく「(直下の)写真なら撮ったよ」と、
不安定な岩場写真を提供してくれた。
(翌日追加した写真)

赤丸は四つん這いでへばりつく私とツレ!
急に見えないけど、ズリズリ落ちそうな急斜面だってば(笑)
下に見えるのは「赤岳天望荘」


11:50 やっと赤岳北峰にある赤岳頂上山荘に到着。そして



11:55 赤岳南峰の最高点(2899m)に着く。

いやーー、きつかった怖かった。
もう歩けないかも。


でもこの山頂標識を撮らないと下れないとヨタヨタしながらカメラを向けた一枚。



日帰り山行と決めたので、あまりノンビリしていられない。
でも、私の体力が尽きてしまったら行者小屋に泊まることも視野に入れて無理せず下山しようと三人で話す。
まあ、こんな柔軟な計画ができるのも家族登山のいいところかも。


12:40 文三郎尾根を下って行こう!



狭い岩と岩の間を抜けながら、大きな段差1mくらいを降りるのに身体はすり抜けたがリュックの幅が広いのでつっかえてしまった。
無理してリュックを抜いたらその弾みで落ちそうなので、一度戻りリュックを身体から降ろし自分が下りてからリュックを下ろす。
そんなことしていたら時間がかかり、焦っちゃうよ。


権現岳との分岐、ここからが文三郎尾根だ。



赤岳に平坦な道なし!



振り返るとこんな岩稜を下ってきたのか?・・って信じられない。



抜けた階段、ザレザレ&ガレガレがずっと続き足を取られそう。
教えられた情報にウソはなかった!

これを敵にしなくて良かった。


14:10 行者小屋に戻ってきたーーー。
ここまできたら、もう美濃戸山荘まで降りれるぞ。


もう急斜面はないが、足はクタクタ。
毎回の下山で感じることだが、最後の1時間くらいがとっても長く辛く「まだ~?」って何回思うことか。
休みながら2時間くらいかかり美濃戸山荘に到着したのは夕方4時半だった。

なんとか日帰りしたいという思いで臨んだ赤岳。
歩行時間9時間をヨレヨレだったけど、どうにか歩き通すことができてちょいと自信がついた。


さあ、次はどこに行こうかな・・・?


おしまい













八ヶ岳の最高峰赤岳へ

2018年08月30日 | 八ヶ岳
今年の夏山リストにはなかったが、長い山行はできないが一泊くらいで行ける山ということで突如湧き上がってきたのが今回の赤岳である。

8月26日(日)午後2時過ぎに自宅を出発する。
今夜の宿は赤岳の登山口にある「美濃戸山荘」だ。
宿で夕食を食べることにしていたが、途中で宿から電話があり6時まで入ってもらわないと食事は出せなくなると。
確実に6時まで着ける確信はないし、あせって事故を起こしたら元も子もなくなるしと思い夕食はキャンセルする。
自分たちが途中で買ったものを持ち込ませてもらうことにした。

食料を買ったり、道に迷ったりで案の定到着したのは7時だった。
初っ端から引っかかった出だしだ。

美濃戸山荘の娯楽室。
こちらで持ち込んだおにぎりを食べさせてもらう。

宿泊する5人くらいの同年代男女がくつろいでいたので途中から話に入れさせてもらった。
「明日はどちらへ?」から始まり、私たちと同じく赤岳へ登るという3人と話ができた。
私たちが横岳にも行き山頂で一泊すると言うと、その人たちは赤岳だけ登り日帰りで帰ってくると言う。
そうか日帰りでも登れるのか・・
明日は天気がよさそうだが、あさっては崩れる予報も出ているので私たちもそれに変更するか。
ツレと子に相談し瞬く間に日帰りに決まっちゃった。


ルートはこちら ↓  青いラインの地蔵尾根を登り、黄色の文三郎道を下る。

下りの文三郎道は段差の高い木段とザレ場・ガレ場が長く続くので登りは大変だよと宿のおかみさんが教えてくれた。
山小屋で得られる情報はやはり貴重だ。

部屋は大部屋の料金で個室にどうぞと案内された。
空いているとこういう配慮をしてくれる、うれしいな。


27日(月)
6時 ちょっと肌寒い宿の朝。



ここは八ヶ岳だよ。



宿の前の道は登山道、この道は赤岳に続いている。

いざ南沢ルートへ


6:40 出発



沢沿いに水音を聞きながら、木橋を何本か渡る。



木陰は涼しい。



大きな石の凸凹道を登ると



広い河原がでてくる。
(ガイドブックには白河原とある)が、道標がない。
土の上の無数の靴跡を頼りに歩を進める。


30分も道標がない河原と樹林帯を行く。

9:25 行者小屋到着



小屋の広場で休憩している人たちを見ると、張り詰めていた糸が緩んで次に進もうという気持ちがなくなる私。

予定は5分が20分も休んでしまった。


さあ地蔵尾根へ


一気に急な5段連続ハシゴ登りが出てくる。
休みすぎた、足が重~い。



樹林帯を抜けたら、展望が広がる。

この視界にちょっと足が軽くなった。


ハシゴがまた出現。



稜線が見えてきたよ、尾根の終盤か?



最後のクサリ場かな。



いやいや、まだまだ岩の凹凸が待ち構えてます。
テッペンを横に歩く人たちを見つけた。



もうすぐだよ!!



これが本当に地蔵尾根の最後の登りだった。



11:00 やったー!地蔵の頭へ到着。



お地蔵さんがお出迎え。



本当にきついのはこの後の頂上直下の岩場だったけど・・ね。



つづく


編笠山から権現岳へ 円と鋭の対照的な山

2017年09月27日 | 八ヶ岳
9月24日(日) 2日目

5:30 青年小屋の朝 雨は心配なさそうだがスッキリ晴れておくれ



5:40 朝食 今日も手作りのごはんが出て来たぞー

形だけでは何?って思った卵焼きも、シュウマイもまたまたおいしかった。


コーヒーを注文したお客さんには、ご主人が豆から挽いて淹れていた。


小屋の裏に廻ると、例の巨大岩を登っていく人たちがいた。
リュックを背負っていないと楽そうだ。



赤提灯は「遠い飲み屋」になっていた。
昨日と違うから、夜になると仕舞って朝に掛けるんだねぇ。



6:30 権現岳に向かって出発ー



ゆっくり登り樹林帯を抜けると


7:00 のろし場に到着 



今日もまた霧の一日か



何も見えないな、なんてガッカリして歩いていたら


突然、とんでもないところがでてきた  えーーー




ギボシという礫岩(れきがん)の岩場だ
ポールを使っていたが、斜度が大きくなり両手をフリーにして三点支持で登らないといけなそう。
ポールを収納する。



先に登っているのは東京3人組。
霧で道も分からないから、なるべく離れないよう後を追う。




ありえない あのベテラン3人組・・ 四つん這いで登ってるーーー 

もちろん私も同じようにした。


右側は完全に切れ落ちてる激セマをトラバース。ギャー足を踏み出せない・・・

ヘルメットを持ってくるべきだったと、チラっと思った(笑)



おおー、ツレよ無事生きて登ってきたかー



岩場が終わり、命拾いをしたような放心した気分でぼんやり空を見上げるといつのまにか霧が晴れていた。


権現岳の岩峰が見えてきた。




なめらかな形の編笠山と小さくなった青年小屋、ずいぶん登って来たぞ。



八ヶ岳の最高峰・赤岳が見えるところまできた。
東京3人組はもう(赤岳方面へ)行ってしまったかなー?



南アルプス?



振り返ると、霧の中で形がわからなかった山の全貌が現れていた。



さて、権現岳の尖がった頂上だけど、どこからどうやって登るの?



ここからよじ登るのか?




しがみつきながら頂上を目指す



もうすぐテッペンだよーー



8:10 権現岳頂上にーーとうちゃくー
けど、やっと二人が立てるくらいなのですぐ降りてきちゃった。

青年小屋から1時間40分で着いた。緊張感を強いられる岩峰を渡ってきたのでもっともっと長く歩いたような気がする。


頂上で撮った貴重な百名山・赤岳の勇姿。
待っててね、次はそちらにお邪魔するから。



東京3人組はまだここにいた。
下りて挨拶。
みんな無事で登頂できて満足顔だ。
3人組は赤岳へ、我々は下山。
お互いに「ありがとう楽しかった。これからも安全にね、無事に降りてね」とお別れを交わす。


さあ下山だよ、ここからはもう怖い岩場は出てこない。



振り返ると、今登った権現岳といつかは行きたい赤岳がまだ視界にある。



「山はお天気次第のところもあるね。天気悪いとさ、その山も悪く見えちゃうもんね。」と3人組の一番年輩そうな女性が言っていた。
本当にその通りだ。


9:15 三ツ頭(みつがしら)到着



三ツ頭から権現岳を振り返る。



下りが長くなってくると、足に疲れが出始めてズルーと滑る怖い思いをした。



ススキが揺れて



トリカブトも「ワタシきれい??」とアピールしている。

(綺麗な花には猛毒あり)ツレよ、言動に気を付けないと一服盛られ「権現岳トリカブト殺人事件」になっちゃうかも(笑)


13:15 終点・天女山到着ーーー
 やっと長い下りも終わった。


タクシーを呼んで「甲斐大泉温泉 パノラマの湯」に運んでもらった。(写真撮り忘れ)
二日間の汗を流し、小海線・甲斐大泉駅から車中の人となった。


編笠山の姿が円峰なら、権現岳の岩峰は鋭峰とガイドブックにあるが、なんと適切な表現だ。
八ヶ岳縦走の入門コースとあったので、編笠山の付録みたいなつもりで権現岳も登ってみたが甘くない岩山だったな。
でも岩登りは、やっぱりおもしろいというのが正直な気持ちだ。

山良し、小屋良し、(色々な人たちとの)出会い良しで、もちろん天気も良く最高な山旅でした。



 お ま け 
青年小屋でバッジを購入。
編笠山と権現岳をイメージしていて、色が淡くてとっても素敵。
デザインは小屋のご主人が描いたとか。

エベレストにも登り、バッジもデザインする多趣味・多角経営の山人だ。


お し ま い



















編笠山から権現岳&うわさの青年小屋へ

2017年09月25日 | 八ヶ岳
9月23日、24日で編笠山と権現岳に登る。

八ヶ岳は初めてなので、比較的登り易いという話しを聞いていた編笠山をチョイス。
編笠だけでは(交通費が)もったいない気がして権現岳も追加してみた。

さあ、この選択は吉か凶か・・?大吉か?

「青年小屋はボトルキープができるらしいよ」なんてことも聞いた。
評判のいい小屋らしいので、泊まってみたかったのもある。

天気だって、とても気になる。
本当は先週予定していたのに大雨で計画がつぶれてしまったのだから。


23日自宅を朝4:30に出て最寄駅を5:00の始発電車に乗った。
前日に特急あずさの指定席券を立川(7:21発)から小淵沢までとろうとしたら満席だった。
なんと10時過ぎまでの指定席は満杯だと。

「こりゃ、連休だからノロノロ行ったら自由席には絶対すわれないぞーー」ということで、早く家を出た。
立川では座れないと思い、始発の新宿発7時に乗ることにした。
あずさの出発ホームには6時前に着き一時間以上も待ったが、その分余裕で席に座り一時間以上も眠ることができた。
予想どおり列車内通路にはたくさんの人が立っており、トイレまで行くのだってかき分けて行くほどだった。

8:54小淵沢駅到着

駅からはタクシーに乗る。曇り空でパッとしない天気だ。
とても愛想のいい運転手さんは「霧が出ていると、あとで晴れてきますから大丈夫ですよ」と請けよってくれた。



9:20 観音平に到着



歩き始めは広い笹原の平な道



10:30 雲海到着


 
ちょいと休憩
霧が取れずぼんやりしている。



大きな石ころが出てきて、少しずつ急になってくる












11:30 押手川

川らしき流れはあるけど水なし


右に休憩している三人の方たちとは、翌日まで一緒だった。



徐々に急登になってきた。



松葉の落ち葉?



登る



転がっている巨大な石の階段を登る



ハシゴも登る



いつまでこんな登りが続くんだーと言いたくなってきた頃、空が見えてきたぞ。



13:45 編笠山(2524m)山頂に着いたーー

曇っていて展望ないよ、分かっていたけどガッカリ



鳥がそばに寄ってきてごあいさつかな?



遅い昼食を食べ、気が付いたら誰もいなくなっていた(笑)



しようがないから、今日の宿の青年小屋に行こう
ここからは、もう下りだよーー



下に青年小屋とテントが見えてきた



霧が流れて、向いに山も見えてきたーー





と、山に見とれていたら青年小屋の前に敷き詰められたような巨大な岩?石?に気づいた。
一瞬、墓石に見えて自分でもビックリ



岩の間を抜けて歩けるかと思っていたのに、上を歩かないと小屋までたどり着けない。



渡ったり飛んだり・・岩を登るより怖い思いをして・・


15:00 青年小屋到着
名物の赤い提灯が健在だった。



ラブランコだって(笑)



予約なしだったけどちゃんと一人一枚の布団をもらえた。
6人部屋で登りから顔を見かけた3人と一緒の部屋になった。

なんと枕カバー(ペーパー)付き、初めてだ。


部屋には誰もいないので、他の人たちはどこにいるのかとウロウロしていたら談話室のコタツで例のグループが一杯やっていた。
私たちもビールを買ってコタツに入れてもらい会話のなかに入った。

3人は東京から来た山の会のグループで、リーダーと呼ばれていた男性と女性二人は私くらいの年齢か。
やはり新宿発7:00の「あずさ」に乗ってきて、激混みですごかったねと話しが盛り上がる。
ジバングのことも出てきたので、その対象の年齢ということもわかった。

この方たちは、明日権現岳経由で赤岳に行きもう一泊して降りると。


17:30 夕食
ご飯・豚汁おかわり自由。
豚汁は具だくさんだし、おかずも手作りで種類が多くおいしい。
デザートのブドウも高級品だよ(笑)

今日はお客さんがいっぱい。
私たちは予約せずに行っちゃったから、食堂に入れず談話室のコタツが食卓でツレと二人だけ。
コタツは暖かくていい感じだった。

だって寒い。長そでの上にダウンを着てそれでもちょっと寒いかなと感じる。


山小屋の夜はご飯を食べてからが長いな~と思っていたら、小屋のご主人が以前エベレストに登ったときのビデオの上映会をするというので、食堂に集まった。
 
「遠い飲み屋」というサブタイトルの小屋だけあって、日本酒が振る舞われた。

ご主人も片手にグラスを持ち、飲みながら流れているビデオの説明をしていく。
質問にも受け答えし、ゆったりと山小屋の夜が過ぎていく。
私は日本酒は飲まないので残念だったが、ストーブが付いた暖かい食堂でビデオを見ていたら眠くなってきたので途中退席した。

明日は晴れますように、おやすみなさい    


つづく