お気楽・極楽 おじさん生活  (旧ブログ名 お気楽 単身赴任生活日記)

「食べること」と「ばよりん」が大好きなおじさんのお気楽・極楽な生活を日記にしてみようかと…

おフランスざんすを持って ガンさんの工房へ…

2022-03-16 00:17:25 | ばよりん

3月12日

2ヶ月に1度の東京の病院への通院があり

前夜に千歳市内のビジネスホテルに泊まり

朝7時30分発のANAで羽田へ…

羽田に着いたら、モノレールには乗らず、レンタカーに乗って移動

これが、コロナ禍以降、続けている帰省するときの移動手段です

午前中に、かかりつけのお医者様に行った後、豪徳寺へ…

途中 梅ヶ丘の かる小屋 という居酒屋さんで ランチをいただき

ガンさんの工房へ行きました

昨年8月に指摘を受けたネック下がりの症状を診てもらうのと、音の調整が目的です

 

まず、ネック下がり。

私自身は、まだ弦高がやや高い と思っていたのですが

ガンさん「うん 元に戻ってる。丁度良い」

とのこと

私も、これまでは、複数のバイオリンが家にあったので、比較ができるので、ネックの状態も判断できたけれど

一つの楽器をずっと使っていると、徐々に変化するのは 私は鈍感なのでわからないみたいです

とにもかくにも、

「ネック問題は湿度に気をつければ大丈夫そうである」という結論に達し

めでたし めでたし の結論となりました。

 

次に音調整です

私が気がついていたのは、今の状態は「EAが弱くDGが強い感じでバランスが悪い」 

ということ

 

ガンさん、楽器を鳴らしながら、魂柱をコンコン調整。

「うーん、固いね、音が固く詰まっている」

「バランスはとったけど、音どうする、調整する? このままでも良いと思うけど」

「自分で弾いたときは気がつかなかったけど、確かに角のある音がするので調整お願いします」

 

するとガンさん、魂柱を一旦外して、端部を少し削って

再度セットした。その後位置を何度か調整して

 

立ち上がりがとても角のある音(固い音)の改善

 

をして貰ったら

仕上がった楽器は、とてもいい音になっていた。

 

おフランスざんす は、1800年代後半に作られた楽器で

作られておよそ150年が経過しています

 

1700年代~1800年代初頭の楽器によく見られる

オールドの音色と良っばれる 古い楽器の音ではなく

 

モダン~コンテンポラリーの楽器で、50~100年ぐらい経過した楽器として

良い音色、時間が経った音色 に育ってくれていることが、ガンさんの調整でわかりました。

 

 

上手な方が、楽器を育てればもっと時間は短縮されるのだろうけれど

週に2~3日 しか楽器に触れない 怠け者の私は

1年かかって、ようやく 楽器の魅力を出すことができました

 

これまで、状態の良い楽器ばかり手に入れて 弾いてきたので

おフランスざんす のように 音色を確認せず

見た目だけで購入したのは、初めてで

「もしかしたら、音は悪いかも」という不安はありましたが

ガンさんの「造りは良い楽器、この楽器の製作者は私も仕入れて売ったことがある。大丈夫、音は良いと思う。」

というコメントを信じて、ひたすら使い続けてきて、やっと成果がでてきて

ホッとしました。

 

帰りに、友達がガンさんに預けている フレンチを1~2分の短い時間でしたが 拝見しました。

 

おフランスざんす は約150年間 ほとんど使われていない状態だったのに比べ

友達の楽器は、長年楽器をきちんと弾く人に使われてきた、経年がよくわかる楽器です。

ニスもだいぶ落ちてきてます

 

修理は既に完了しているとのことで

届いたときに、おそらく輸送途中に圧力がかかり

表板の一部が木目が開き割れはじめていて、

この修理をするのが大変だったと言っていました。

 

まだ、フィッテイング類が、装着されて無く音色の調整の段階にまでは進んでいないので

音色はわからないとのことでした。

 

おフランスざんす や ガンさんの工房で販売している1800年代のフレンチは

どちらかというと、表板、裏板の隆起がしっかりあるタイプなのですが

友達の楽器は、モダンのフレンチ黄金期を思わせる

フラットな造りになっており、経年の風格を感じます。

 

私が、友達の楽器が羨ましいと思うのは

その楽器には欧州の有名な楽器店の売買記録が付いていることです。

 

おフランスざんす は、ランパルさんの 鑑定書しかありません。

 

しっかりとした、販売ルートを経由してる楽器は

来歴がしっかりしており、信頼できる楽器と言われています

 

もちろん、紙(鑑定書、領収書、製作証明書など)は偽造できるので

注意は必要です…

 

 

良い楽器を 安く購入できる という 夢のような話は 現実には少なく

本当に 特別な縁がない限りは

甘い言葉に 騙されて 散財してしまうことが多いです

と 良く話をするのですが

米国で有名な 某オークションで 本物として購入した日本人が

楽器店に下取りで持ち込む楽器の半分以上が 偽物だということです

私が見ても、「これは違うだろう」とわかる楽器ばかりです。

 

弦楽器は 昔から 偽物が横行しています

 

心配な方は、信頼できる店・工房で買うことを

強くお勧めしますです。

 

オークションなどの冒険は危険ですよ~

コメント
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