昔から
時計=資産
という考え方はありました。
ただ、私が時計を好きになり始めた、1970年代は、時計の資産価値は素材の貴金属(金やプラチナ)を指していました。
今は、 時計の資産価値は、
人気で入手が難しい時計に対して、プレミアムがついているのが 主たる資産価値のようです。
私には、なかなか理解ができない世界になっています。
もちろん資産としての魅力を作り出している、メーカーのブランディング努力もあると思います。
私は、時計は道具として持つことに美学があると思っています。
そして、その道具に自分の個性を上乗せして、個人の個性を時計でも表すことができれば
なお良いと思っています。
昨今の流行で、理解に苦しむのは、クロノグラフ機能(ストップウォッチ機能)
の付いた時計を着けている人です。
クロノグラフ機能の付いた時計には、多くがベゼルに次の機能がついています
タキメータ(移動距離内での平均時速算出)
パルスメーター(心拍数の算出)
カウントダウン(ゼロ位置に向かって進むタイマー用途)
テレメーター(光速と音速の速度差を利用して、遠隔地との距離を計測する用途)
デジマルメーター(生産性などを計る用途)
目的をもって クロノグラフ機能付時計を着け
クロノグラフ機能を日常で有効に使っている
使いこなしているというのはとても素敵です。
でも、時計屋さんによれば
クロノグラフ機能を一切使うことがない方の方が多いのだそうです。
「なんだかねぇ…カッコだけか」という印象です。
でも、人気があることは事実で…
世の中、どうして人気になるのか おじさんには理解不能の世界になっています。
一方で 現実を感じるのは
それほど高価格帯ではないROLEXの時計がとても人気だということです
リシャールミル、パテック、AP、バセロン、ブレゲ、ランゲ などが出てきません。
多くの方が、冷静に維持費も考えているのでは??? と思うのです。
パテックの安いクロノグラフだと、2~3年に一回のオーバーホール&ポリッシュで44万円ぐらいかかります。
この維持費用を負担できてこそ、高級時計を持つべき人となるのですから
なかなか 簡単に高級な時計は購入できないなぁと思います。
これがROLEX(デイトナ)だと 11~16万円ぐらいですから
まだ、お安いかな…と思います。
正規店でなくてもよければもっと安くなります。
おそらく、この維持費の安さも ROLEXの人気のひとつではないかなぁ と思っています。
今は、高級時計と言われるジャンルは、市場がシュリンクしており
アップルウォッチのような、機能重視の時計を選び
その機能を使い切ろうとする方が増えてきているそうで
これからの 主流は 高級時計でなくなるような気がしています。
時計を資産として考えておられる方は
なるべく早めに手放して、利益確定で売り逃げた方が幸せになるだろうなぁ
と勝手に考えている 今日この頃です。