私は、楽器の鑑識眼力がないので
クレモナ系の新作を見ると、どれも同じに見えてしまいます。
造りが違うと言われても、パッと見てもピンときません
それよりも 日本在住の製作者の方のほうが
それぞれ個性があり、見ていて、弾いてみて
楽しいと感じることが多いです。
それゆえに
ガンさんの楽器以外は
Stefaniniであったり、Capelaであったり
ちょっと特徴のある楽器が好きなのだと思います
楽器に興味を持ったのは
当時息子がばよりんを習っていて
これから良い楽器を買わなくてはならない との不安から
少しづつ 楽器を見る機会を増やしていきました
そのうち、自分でも習うようになり
最初はSuzukiの540番
それから、紆余曲折を経て
当時の先生の勧めで ガンさんの楽器を注文し
注文してから、完成まで数年かかるとのことだったので
つなぎでMario Gaddaさんの楽器を買いました
最初は、子供の頃使っていた楽器を買おうと思いましたが…
1000万円を超える値段がついていて、全く手が届かない状況でした。
ガンさんの楽器に行きつく前に
Francesco Bissolotti さん Simeone Morassi さんの楽器を買いますが
直ぐ手放してしまいます。実はこれらの楽器はあまり好みではなく、
ただ有名だというだけで お店の人に勧められ購入したので…
最終的には、お店に買い戻してもらいました
次に、Nicola Lazzari さんと Luca Primonさんの楽器が候補に挙がり
ともに当時130万円で売りに出ており、非常に魅力的だったのですが
考え悩んでいる間に、売れてしまいました
特に、Luca Primonさんの楽器は、今でも残念に思っています。
あの楽器以上に魅力を感じるLucaPrimonさんの楽器に出会っていないからです
その後、先生の勧めでガンさんの楽器を注文しました
2003年の5月です
ガンさんからは、2~3年待待ってほしいと言われ
楽器が待ち遠しいと思っていたところに
Grandchampの弓を購入した、日本弦楽器さんからよい楽器があると連絡があり
Mario Gaddaさんの楽器を紹介されました
個性があり、音もよく、大満足でその楽器を購入しました
今でも、時々弦楽器店に行くのですが
新作は、皆同じに見えて…
もう少し個性がある楽器があればいいのになと
思うのですが
一方で それでは売れない事情もあるのかもしれませんね
今、比較的Mario Gaddaさんの楽器は
安く流通しているようです
お弟子さんの手によるものが多いのも
理由の一つだと思いますが
それにしては評価が下がりつつあります
1970~80年代は日本ではとても人気の制作者で
日本にたくさん入ってきていたそうです
彼のhistorical copy model は秀逸で
著名な鑑定家が 本物と間違えて鑑定書を付けている楽器が
たくさんあると聞きます
Gaddaさんは、天才で本物よりも本物らしい楽器を作る
と言われているそうです。
Gaddaさん作の、コピーモデルを見つけたら
楽器として お買い得 のような気がしますです
2003年頃、黒澤楽器さんにあった
Oreste Martiniのコピーモデルは
今でも印象に残っている Gaddaさんの作品です
今 あの楽器はどなたが使っているのでしょうか????
きっと 楽しんでおられると思いますです
久々のブログになります
転勤で北海道に移り、8箇月…
毎日氷点下の気温の中、北海道の冬を満喫しております
先週東京に行く機会があり、
サンライズオークションの下見会に行ってきました
現在、オークション開催中なので、詳しいコメントは控えさせていただきますが
なかなか興味深いものがたくさん
珍しい鑑定書があったり、
非常に興味深い楽器があったり
個人的にいいな(ほしいな)と思う、弓・楽器は複数ありました
代表の石井さんとお話しして感じたのは
非常に念入りに真贋を確認していることです
一切妥協せず、自らが信じることができるもののみ「by」にする姿勢は一貫しておられ
著名な鑑定家よりも、「By」の判定を下すことが少ないかもしれません
製作者あるいは製作者の遺族に真贋の確認をとることもあり
非常に丁寧に仕事をしておられるとおもいました
ただ、楽器に仕上がり感じは、WEBで判断するのは難しく
実物とWEBの写真とに大きな差があるものもありました
最低落札価格で入手することが出来れば、入手後の修理・調整代を含めても
市場の1/3~1/5で入手することが可能です
お宝探しを求めて、オークションに目を向けるのは
楽しいことだな…と思いました
ちなみに、100万円以下の楽器でも、
(もし、本物ならば…鑑定書通りなら)1千万円近いの楽器がありました
自己責任になりますが、自分の鑑定眼を信じて
オークションに参加するのも楽しいものだと思います
また、今回出品はされていませんが
出品検討中のオールドを見せていただきました
見た瞬間、「嗚呼…」とため息が出るような
素敵な楽器でした
落札価格は4~6千万円ぐらいでしょうか…
次回もどのくらいの値段がつくのか
楽しみです
私も家内のOKがでたら
参加しようかな…
いくつか、とても丁寧に作ってある楽器があり
制作者の一生懸命な気持ちが見えるようなものがありました
音は、悪くても、心がこもっているのが見える楽器
最近は、無機質な楽器が増えているので
温かみのある、楽器に逢うと なんだかうれしくなりますね
ではでは