埼玉県に九州のコスモス薬品(宮崎・福岡) https://www.cosmospc.co.jp/ ,ダイレックスのディスカウント系ドラツグ2社が進出。コスモス薬品は,今年3月に都市再生機構(UR)の一般競争入札で土地を確保した。場所は越谷市のせんげん台駅西口から徒歩10分。URのせんげん台パークタウン三番街の一角で,面積は3636平方㍍。
足元商圏はURのパークタウン三番街だけで395戸ある住宅街。競合店は道路を挟んで向かいにあるイオンせんげん台店,同じ通りに店を構えるカワチ薬品,ドラッグセイムス(富士薬品),ホームセンターのセキチューの4店。コスモスの出店で価格競争が一気に激しくなることは間違いない。
そのコスモス薬品よりも一足早く動きだしたのがサンドラッック子会社で佐賀市に本社を構えるダイレックス https://www.ds-direx.co.jp/ だ。同社は2012年5月に東海,中部エリアを飛び越えて埼玉の熊谷市,三芳町に一挙に2店舗をオープンした。が,その後の出店はストップしたままだった。それが昨年12月,草加市に新田店を開業し,今年5月には越谷市に越谷東大沢店,さらにさいたま市岩槻区の昨 年閉店した西友東岩槻店跡にもダイレックス東岩槻店が計画されている。
ダイレックスは,ドラッグストアの機能を包含したよろず屋と言える。食品から,テレビ,掃除機,洗濯機にドライブレコーダーなどのカー用品,ジャージやシャツ,肌着,靴などの衣料品まで取り扱う品ぞろえにお広さが同社の売りである。サンドラッググループではディスカウント事業との位置づけで,価格も安い。既存店売上高前年比は26カ月連続プラスを維持しており,成長性ではサンドラッグを上回る。
出典:「激流 2019-7月号」 p71~p73
月刊激流 2019年 07月号 [雑誌] | |
・キャッシュレスは小売業に追い風か |
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国際商業出版 870円 |
小商圏を制する者が小売業を制する ----コスモス薬品の戦略
(同社HPより)
コスモス薬品は日本で初めて小商圏をターゲットとしたメガドラッグストアを多店舗展開するビジネスモデルを構築しました。小売業はいろいろな業種が入り乱れて大変激しい競合状況にありますが、足元の小さな商圏(商圏人口1万人)に限定すると競合は限られてきます。
小商圏での競合業態は、食品スーパー、小商圏型ディスカウントストア、コンビニエンスストア、500平米型ドラッグストア。 これらの競合に対抗する当社のメガドラッグストアは医薬品・化粧品のみならず日用雑貨、生鮮三品以外の食品等の日常の暮らしに必要な消耗品を満載した、 非常に便利が良い店舗となっています。現代人にとって最も重要なものは時間であり、時間の節約こそが消費者最大のニーズ。それを満たす新しいビジネスモデルが、『小商圏型メガドラッグストア』なのです。
小売業では、大きな商圏には大きな店舗、小さな商圏には小さな店舗という考えが常識です。しかし、コスモス薬品は、あえて小さな商圏に可能な限りの大型店(売場面積2,000平米または1,000平米)をつくり、その地域にお住まいの方にとって最も便利の良い店舗をつくることを基本コンセプトとしております。
コスモス薬品が考える小商圏とは、商圏を自ら分割して他社の入り込む余地がない程の小さな商圏を意味します。その小商圏内で圧倒的なシェアを獲得することを目指しています。これからの小売業はこの小商圏でお客様の支持を得てこそ、真の勝者となるのです。
小商圏(商圏人口1万人)に限定した出店戦略では個々の店舗の売上は見劣りしますが、近隣のお客様に足繁く、そして末永くご利用いただけることで永続的な繁栄が可能と考えます。また、商圏を小さく設定しているので、たくさんの店舗を出店することが可能です。 よって大きな成功を果たしたコンビニエンスストア以上の成長をコスモス薬品の将来に描いています。
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ダイレックスの店舗戦略:敷地面積1,000坪。売り場面積300~500坪のロードサイド型店舗にこだわっています。 (同社HPより)
ダイレックスでは、車を利用して気軽に出かけられる身近な店舗づくりを実現するため、郊外の主要幹線道路に面した立地を出店政策の基本としています。
出店規模は、売り場面積300~500坪の店舗と50台前後の無料駐車スペースが同一敷地内に設けられる1,000坪程度が基準となっています。店舗の形態は、建物の標準化を推進し、設備、商品構成、陳列方法まで地域の嗜好に対応しながらも基本的には一定のルールのもと、売り場をつくっています。
店舗単位での事情にとらわれない店舗開発から運営管理までの合理化が可能となり、多店舗体制を維持し、地域全体の利便性を高めています。