強まる日韓対立 九州経済への影響深刻
九州は韓国に近く,経済的な結びつきも強いことから,日韓関係の悪化が九州経済に影響を及ぼしている。懸念されるのは悪化の長期化と深刻化である。九州への外国人入国者は2018年に過去最高の511万人を記録したが,このうち韓国人が240万人を占めている。
JR九州高速船によると,福岡市と韓国・釜山を結ぶ高速船ビートルの19年の利用者は,6月までは前年を上回るペースだったが,日韓対立が深刻化した7月から前年割れに転じた。特に韓国人客は7月が前年を2割下回り,8月は半減で推移するなど,落ち込みが目立つ。
九州の空港の18年冬ダイヤでは,定期国際線の57%が韓国との路線だった。韓国の格安航空会社(LCC)は日本との路線を大幅に減らし,大韓航空も運休と減便を発表した。佐賀空港から韓国便が消え,大分空港は国際線がゼロになった。
▼関連データー ---福岡市の落ち込み
ホテル予約サイト「ホテルズコンバインド」によると,昨年,日本は韓国人の人気旅行先ベスト3を独占。1位大阪,2位福岡,3位東京だったが,今年は1位ダナン(ベトナム),2位グアム(アメリカ),3位バンコク(タイ)に取って代わられた。
聯合ニュースによると,韓国国内のクレジットカード会社8社の売上額は,東京,大阪,沖縄,福岡の4都市で減少。6月最終週から7月第4週までに18・8%落ち込んだ。