和牛オーナー牧場の安愚楽牧場が経営危機
報道によると宮崎に15,鹿児島と大分で2つ,熊本と沖縄に各1か所の牧場を経営する「和牛オーナー制度」運営の安愚楽牧場(http://www.agura-bokujo.co.jp/ 栃木県那須町)が,福島第1原発事故に伴うセシウム汚染牛肉問題の影響もあって,経営危機に陥いった。3月末時点の負債は約620億円。
同牧場は1981年設立。和牛オーナー制度(繁殖牛のオーナーを募集し,生まれた仔牛を買い取るシステム)で資金調達する独自のビジネス手法を開発・確立。超低金利の続く経済環境の中,「高利回り金融商品」の一つとして一般投資家に注目され,事業規模は拡大を続け,会員数は全国各地で3万人を数える。
2011(平成23)年3月期は1027億2394万円。
同牧場は1981年設立。繁殖牛のオーナーを募集し,生まれた子牛を買い取る独自の和牛オーナー制度が「高利回り金融商品」として投資家の人気を集めていた。北海道から沖縄まで40カ所で自社牧場を運営し,預託先牧場も338カ所に上る国内最大級の黒毛和牛牧場で,2011年3月期の売上高は1027億円。
昨年,宮崎県で起きた口蹄(こうてい)疫問題で,管理していた約1万5000頭の牛を殺処分。加えて,原発事故による放射性セシウムが検出された牛肉が福島県内で見つかったことが響き,資金繰りが急速に悪化した。
★同社HPより-2011年 7月22日 放射性セシウムの影響について
http://www.agura-bokujo.co.jp/g-navi/news/index.html
7月7日,南相馬市の当社の契約農家から東京芝浦市場に出荷した肉用牛から放射性セシウムが検出され,その原因が汚染された稲わらを餌として牛に与えていたことであると究明されました。
その後の調査で福島県各地区の多くの畜産農家で,規制値を超えるセシウムが検出された稲わらを使っていることが分かり,政府は7月19日,原子力災害対策措置法に基づき,福島県全域の肉用牛の出荷停止を指示しました。
またマスコミが報道した通り宮城県産,岩手県産の稲わらからも暫定規制値を超える放射性セシウムが検出され,山形,新潟,岩手の一部の牛が汚染し,汚染された可能性のある牛が市場に流通し全国各地で消費された可能性が明らかになりました。
これにより当社は,福島県全体の丁度1割にあたる約3,000頭の福島県産の牛の出荷が出来なくなったばかりか,牛肉の消費は極端に冷え込み,東京食肉市場ではこれまで例が無いほどの市場価格の下落幅となりました。
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▼株式会社 安愚楽牧場
・設立:1981年12月
・本社所在地:栃木県那須郡那須町大字高久丙1796
・資本金:3,000万円
・代表取締役:三ヶ尻久美子
:関連会社:有限会社 安愚楽の里,株式会社 エー・シー・エフ,株式会社 レストラン安愚楽北霧島, 有限会社 エー・アイ・シー
◇主要取引先:全国農業協同組合連合会 (札幌,岩手,栃木,三重,福岡)
ホクレン農業協同組合連合会, 北日本くみあい飼料株式会社,JA東日本くみあい飼料株式会社,JA北九州くみあい飼料株式会社,JA西日本くみあい飼料株式会社
東京食肉市場株式会社, 横浜食肉市場株式会社, 大阪市食肉市場株式会社, 国分株式会社, 株式会社菱食 株式会社電通
◆関連HP
マーケティング&マニュアルゼミー
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