ユッケ集団食中毒事件 1億円を約110人で分配で和解 発生から6年,金沢地裁
出典:産経新聞,他
2011年に5人が死亡した「焼肉酒家えびす」の生肉集団食中毒事件で,運営会社のフーズ・フォーラス社(東京,特別清算中)と被害者8人が肉を卸した大和屋商店(東京)に損害賠償を求めた訴訟は7日,金沢地裁(大嶺崇裁判長)で和解が成立した。
フーズ社の代理人弁護士によると,大和屋が受け取る保険金1億円を,原告に加えて訴訟に利害関係人として参加した被害者計110人余りで分配するとの内容。
食中毒を巡っては,富山県警などの合同捜査本部が28年2月,業務上過失致死傷容疑でフーズ社の元社長らについて捜査結果を送付したが,嫌疑不十分で不起訴処分になった。約180人が被害を訴えた集団食中毒は,民事裁判では解決することになった。
フーズ社が2012年,賠償金の原資を確保するため,被害者8人とともに,大和屋に約3億1千万円を求めて提訴。その後,東京地裁でフーズ社と大和屋に損害賠償を求める訴訟を起こしている被害者の遺族らも関係人として参加,和解協議が進んでいた。
食中毒は2011年4月に発生。神奈川,富山,石川,福井の6店でユッケなどを食べた約180人が下痢や嘔吐などの症状を訴えた。
>>>集団食中毒事件 えびす元社長ら不起訴 2016-05-20 13:07:54
報道によると,2011年に当時6~70歳の5人が死亡した焼き肉チェーン店「焼肉酒家えびす」の生肉集団食中毒事件で,富山地検は19日,業務上過失致死傷の疑いで書類送付され た運営会社「フーズ・フォーラス」(東京,特別清算中)の元社長(47)と,生肉を卸した「大和屋商店」(東京)の元役員(41)を嫌疑不十分で不起訴処分とした。
地検の中村昌史次席検事は不起訴理由を「事件当時,集団食中毒を引き起こした腸管出血性大腸菌O111が強い毒素を持つとは知られておらず,2人は事件を予見できなかった」と説明した。
フーズ社が店舗で当時の国の衛生基準を順守していなかったことも「基準を全て守ったとしても食中毒を防げたかは疑問が残る」として,注意義務違反を問えないと判断した。
■ 「焼肉酒家えびす」集団食中毒事件
2011 年4月,「フーズ・フォーラス」(東京=当時金沢市,特別清算中)が運営の「焼肉酒家えびす」の富山,石川,福井,神奈川4県の8店舗でユッケなどを食べ た客216人が食中毒を発症し,多くの患者から腸管出血性大腸菌O111が検出され,「えびす」富山県砺波店が営業停止に(4月27日)。砺波店で食事し た6歳男児,70歳と43歳の女性,14歳の中2男子が死亡した。その後,被害は石川,神奈川両県にも拡大した。
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著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
小林/隆一
1943年、埼玉県生まれ。(学)産業能率大学を経て、鹿児島国際大学経済学部教授、経営コンサルタント(プロフェッショナルネットワーク顧問)。経営コンサルタントとしての主な活動領域は、総合スーパー、ドラッグストア、ホームセンターなどのチェーンストア、消費財メーカー、学校法人、JAのマーケティング分野の組織力強化、戦略形成。東京都経済局アドバイザー(1997年~1999年)、郵政省簡易保険局サービス向上委員(2002年)、産業能率大学・産能マネジメントスクール講師(1990年~)などを歴任。