篤姫効果２６２億円・小松帯刀も貢献

「篤姫」経済効果は２６２億円と鹿地域経済研試算
　１０月１６日，ＮＨＫ大河ドラマ「篤姫」は，県内に年間２６２億円の経済効果をもたらした。その内訳は，観光客の消費など直接効果は１５１億円，消費に伴って誘発される波及効果は１１１億円と試算している。
　試算を発表したのは，鹿児島地域経済研究所（鹿児島市）である。篤姫の経済効果では，昨年１０月の放映前に、日本銀行鹿児島支店が直接効果だけで「年間２９６億円」とする試算を発表していた。
　なお，同じく鹿児島を舞台とした９９０年放映の「翔ぶが如く」については，日銀支店は直接効果が６２１億円だったと試算している。
　
　鹿児島県内に宿泊した観光客数が７月，前年同月に比べて１４．２％増という実績，黎明館で開催中の「天璋院篤姫展」が予想を大きく上回る入場者を集めていることなどは，篤姫効果にほかなるまい。
　また，歴史に埋もれていた「小松帯刀」をドラマでは篤姫の恋人役として仕立てたことも，ファン層を広げ，経済効果にも少なからず貢献している。
　
　しかしながら，市内のホテルは５０００円台のディスカウント競争に明け暮れていること，指宿温泉街の閑散とした様子，鹿児島市内にはタクシーの空車があふれている街かど景況からして，２６２億円という数字，過大すぎるのではないかとの疑問を持つ次第である。


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