母は、大正の終わりに生まれました
昭和を、丸々、生きて、平成を20年以上生きたわけです
以前にも、少しだけ、書かせて頂きましたが
孫が生まれた時に
「…ちゃんが、幼稚園に入るまで、生きていられるかしら」
から始まって
延々、「~~まで、生きていられるかしら」を繰り返し
とうとう、今日に至って、おかげさまで元気にしています
とは言っても、もう、歳も歳ですから
元気と言ったって、そりゃ色々と、出ても来ているようです
特に、背中が丸くなったのが、目立ちます
昔から、姿勢は、あまり良いほうではなかったのですが
見事に、丸い背中になりました
それでも、杖を突くでもなく、しっかりと歩いていますが
隣に立つと、とても背が低くなったことに驚きます
「ああ…母も、もう、こんなに歳とったんだなぁ…」
しみじみと、思うことが、多くなりました
昔は、よくぶつかりました
意見が違う時は、徹底的に、言い合ったりもしました
何日も、気まずい空気が流れて…なんてこともありました
若いころから、ずっと仕事を続けてきた母は、
ほとんど昼間は、家にいませんでした
本当に大変だったと思います
…が、気がつけば、私も、仕事をする母になっていました
今、母として、娘として、
それぞれの視点で、あれこれ見つめてみると
時代、というものを、感じないではいられません
昭和は、戦争の時代でした
母の世代は、思春期の、美しい娘時代を
戦争中に過ごした世代です
そして、戦後のどさくさを、生き抜き、暮らしぬいてきた
文字通り、激動の時代でした
母の母つまり、祖母の世代は、まだ、こんなに世の中が変わりはしなかった
気がつけば、洗濯機、冷蔵庫、テレビ、、ビデオ、DVD,電子レンジ
、
そして、コンピューター
歩きながら、電話をかけられるなんて
考えもつかなかった世代です
でも、母たちの世代は、今までの時代の中でも
もっとも、生活全般に大きな変化が起きた時かもしれないとさえ思います
ついて行かれようが、行かれまいが
世の中は、動いて行きます
おそらく、人も、ずいぶん変わったのではないかしら…
そんな中で、今、母は、何をどう思って生きているのでしょう
耳が遠くなり、以前のように、普通に話がしにくくなって
中々、ゆっくりと話もできませんが
時間を作って
母と、話をしなくちゃなぁ~と、思っています
今年の母の日には、
ベランダに洗濯を干しに行くのが大変になってきた母に
庭に置く、物干し台をプレゼントしました
背が低くなった母は
ベランダの物干しに、手が届かなくなったのです
母の背中は、それほど、丸くなっていたのです
それでも、自分の身の回りのことは、全部、自分でする母
まだまだ、大地に踏ん張って、頑張ってくださいね