窓際日記・福島原発

窓際という仕事の雑感

・第3週は、定点26.41人で、A香港型が逆襲です。(予報誤差は想定内です。)

2011-01-29 01:01:58 | Weblog
・インフルエンザ患者発生の状況です。

・感染状況の経緯と予報                    
 ・第36週(9月 6日~12日) ・2010年のインフルエンザ シーズンの開始    
        ・・・・・       
 ・第43週(10月25日~31日)・北海道が流行入り(確定)
        ・・・・・       
 ・第50週(12月13日~19日)・全国平均が1.0人を超えて流行入り 
 ・第52週(12月27日~ 2日)     
 ・第 1週( 1月 3日~ 9日)・全国47都道府県が流行いり。     
 ・第 2週( 1月10日~16日)・26県が注意報発令レベル超え。     
 ・第 3週( 1月17日~23日)    
 ・第 4週( 1月24日~30日)     ・・・・今週・・・・
         ・・・・・       
  ・・・ピーク予報(ピーク到達タイミングは厚生省予測による)・・・
 ・第 4週~5週          ・全国平均が定点40人程度。

 ・ウイルス サーベイランス状況
  ・占有率(2週移動平均)%
               50週   51週   52週   1週    2週   3週
   A(H1)pdm     58    66    73    82    87    83
   A(H3)         40    32    24    17    12    16
   B              2     2     3     1     1     1

 第3週は新型が減少に転じました。

 新型が83%に減少、A香港型は16%に増加です。

 B型は今回も1%でねばっています。

 前シーズンのような「新型が季節性を駆逐する」パターンの再来かと思われましたが、
 なかなかA香港型もがんばっている状況になってきました。


 北海道は相変わらずA香港型がほぼ独占状況ですが、新型もぼちぼち出現です。

 東北はどうやら新型が優勢になってきたようです。

 関東でも新型が優勢になってきましたが、東京、埼玉、群馬ではA香港型が
 拮抗しています。

 甲信、東海、北陸も新型が優勢ですが、山梨のみA香港型優勢です。

 近畿、中国、四国も新型優勢です。

 九州は拮抗状態で、福岡は新型、佐賀、鹿児島はA香港型が優勢で、
 熊本は新型とA香港型が拮抗しています。

 沖縄は新型優勢です。

 北海道が新型があまり伸びないのが特徴的ですね。


 ・定点状況推移(人)
               50週   51週   52週   1週    2週   3週
  2010年定点データ  1.41  2.06  2.30  5.06 12.09 26.41

 ・定点確定値です。                  
                        定点あたり   定点合計    全国推計
 ・第48週(11月23日~29日)   39.63人    190801人    189万人
 (第48週がピーク)
    2009年 ・・・・ 2010年
 ・第30週( 7月26日~ 1日)     0.02人      112人   (0.12万人)
 (定点患者数がボトム)
        ・・・・・       
 ・第 1週( 1月 3日~ 9日)     5.06人    24841人   (27.5万人)
 ・第 2週( 1月10日~16日)    12.09人    59832人   (66.0万人)
 ・第 3週( 1月17日~23日)    26.41人   130515人   (144万人)

 ・患者報告数の予報です。
  
  ・29日                      5.36人              28.4万人
  ・30日                      5.51人              29.3万人
  ・第 4週( 1月24日~30日)    39.86人   191462人  212.0万人

 ・本日終了時点での累積患者数(全国推計値)  457.2万人   
  (2010年第36週以降の合計です。)      
  内、新型インフルエンザの累積患者数      378.9万人

  新型インフルエンザの累積患者数     
  (2009年第28週以降の合計)
  本日終了時点                    2453.8万人  100人に19.2人

 ・累積患者数の予報。(2010年36週以降)
  ・第 4週( 1月30日)                486.5万人  

・入院状況
 今シーズン(9月6日以降)
 ・重症化(合計)       72人( 1月16日現在)    重症化率  0.0065%
 ・重症化(新型分)     42人( 1月16日現在)    重症化率  0.0058%

 ・死亡(含む疑い例)    22人( 1月16日現在)     致死率   0.0020%

 先シーズン最終報告(ほぼ新型インフルエンザのみの流行)
 ・重症化(合計)     1563人( 8月29日現在)    重症化率  0.0075%
 ・死亡(含む疑い例)   202人( 8月29日現在)     致死率   0.00097%

 今回は累積患者数が111万人程度ですので、重症化率、致死率ともに
 それなりの信頼性のある値になってきていると思われます。

 ただし、流行しているウイルス君がA香港型優位から新型優位に
 移ってきていますので話はその分複雑になりますが。

 重症化率     51週      52週      1週      2週
          0.0043%  0.0035%  0.0045%  0.0065%

 致死率      51週      52週      1週      2週
          0.0043%  0.0023%  0.0025%  0.0020%

 第2週では重症化率が先シーズン並みまで上昇してきました。

 致死率はまだ先シーズンの2倍の値ですが、患者数の増加とともに
 下がっていくものと思われます。


 それから、今回の新型のみによる重症化率も先シーズンよりは高いとはいえず、
 重症化を引き起こす遺伝子変化があった形跡はないようです。

 英国では新型インフルエンザの流行でICUの患者が爆発したようですが、
 日本では今のところはそんなことはなさそうです。

・予報精度経緯
                      予報      確定値     予報誤差
 ・第 1週(12月 3日~ 9日)  4.24人    5.06人   -18.0%
 ・第 2週(12月10日~16日)  8.40人   12.09人   -32.6%
 ・第 3週(12月17日~23日) 24.91人   26.41人    -8.3%

 今回の定点合計報告数は130515人で、当ブログ予報は119664人でした。

 今回予報誤差はー8.3%になり、予報誤差範囲内でした。

 ちなみに、09年の第34週から今までの平均予報誤差は±20.5%です。

・コメント

 感染力を持っている、いわゆる「ホット」な患者数は212万人程で、
 8割強が新型と思われます。

 報告されているウイルス状況は季節性(A香港型とB型)が2割弱で、
 新型が8割強の「混合感染状況」は引き続き継続中のようです。

 A香港型は16%、B型は1%の占有率です。


 新型インフルの昨年の流行からの累積患者数は2453.8万人で、
 これまでに100人に19.2人が感染したことになります。

 そのうち未成年者は1791万人で、100人に73.6人が感染したことになります。

 成人は658万人で、100人に6.4人が感染したことになります。


 第3週の予報精度はまずまずといったところでしょうか。

 新型が従来の季節性を抑制しつくすかと思ったのですが、なかなかそうは
 いかないようです。

 やはり昨年の流行とは当然ながら状況が変化してきていますね。


 今回は宮崎がトップに躍り出ました。

 宮崎県は、鳥インフルエンザといい、火山噴煙被害といい、ふんだりけったりで
 ほんとうにお疲れ様です。

PS

今まで鳥インフルエンザのウイルス君が確認された場所(ホット スポット)

・現状・・・11県16カ所からH5N1検出、+2か所は疑い例

北海道(稚内、浜中町)、島根(養鶏場、野鳥)、富山、鳥取、福島、
鹿児島(ツル公園、養鶏場)、宮崎(5カ所の養鶏場)、兵庫(野鳥)
愛知(養鶏場)、高知(野鳥)、長野(野鳥)

今回、長野の野鳥と宮崎の養鶏場でH5N1が検出された模様です。

さらに宮崎の2つの養鶏場で疑い例が発生しました。

完全に最悪シナリオの第1ステップを登りました。

日本の野鳥環境の中に鳥インフル君が住み着いた模様です。

野鳥の死骸を食べる食肉動物にも感染は広がっているのでしょうね、多分。

日本の自然環境そのものがウイルス君に侵入されてきているということですか。


次の段階は、家畜の中に鳥インフル君が侵入してくることですね。

養鶏場にはすでに6か所、侵入しています。

恐ろしいのが、養豚場です。

ここに侵入して、H1N1と遺伝子の交雑をおこすとやっかいな事になります。

その意味では、農水省は養豚業会と連携して豚さんのウイルス サーベイランスを
そろそろ始めるタイミングでしょうか。


「鳥インフルエンザが人には感染しない」という当局の発表とNHKのニュースは
正確ではありません。

動物の死骸やら糞などには触らないことが基本です。

山歩き、河原あそび、緑地公園、野鳥公園、動物園などでは
注意レベルをひとつあげる必要があります。


政府がやっている「熱さえ通せば何でも安全」キャンペーンには疑問が残ります。

鳥インフル・ウイルス君が混入している疑いのあるものは、「食用」には適しません。

廃棄処分とするのが妥当なところでしょうか。

PPS

菅さん、鳥インフルエンザのみならず国債格付けにも「うとい」とのこと。

またしてもお口アングリです。

うとい人がどうやって財政再建やら成長戦略やらを語れるのでしょうか?

まあ、顔を洗って出直しでしょう、菅さん。


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