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「 梗 概 」 恋愛小説 白いYシャツと青いTシャツ 第1話

2012-02-01 19:02:26 | 梗概/白いYシャツと青いTシャツ
香織は同じことを繰り返し、確認するかのように哲也に言った。


「ねえ、覚えてる?出会ったときのこと、二十年前のこと」


まだ眠気の覚めない哲也は、一言で答えた。


「ああ、覚えてる」


繰り返し言われ、哲也は、どうしてこんなに、記憶にあるのか不思議に思っていた。

香織は、きっと、思い出して欲しかったのかもしれない。

あの食事会から出会って、専門学校に通うようになり、偶然なのか、また再会した。

再会した時の、哲也が思った香織への印象は、あまり良いものではなかった。


なれなれしいヤツ、夢や希望を持っても、いつも孤独なヤツ。


一人ぼっちの香織に、いつしか哲也はどうでもよくなった。


「哲也、遊ぼうよ」


なれなれしい口癖になってきた。

香織との出会いによって、哲也は変っていく。

都会社会に溶け込めない哲也は、いつもフラフラと自由な世界を求めていた。

ザワザワとざわめきの中、わずわらしいしがらみが嫌いだった。

哲也も一人ぼっちだったのかもしれない。

仲間と一緒にいても満たされる事はなかった。

とにかく満たされたくて、哲也は自分にないものを全て手に入れたかった。

3月、高校生活卒業と同時に、哲也はまだ18歳、東京にあるデザインの専門学校へ入学した。

この頃、哲也は高校当時の仲間とは別の人生を送る事になる。

仲間たちは、大学へ、進学ゼミへ通い将来の事を真剣に考えていた。

哲也は、将来の事など真剣に考えてはいなかった。



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