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In GOP race, voters divided over religion’s place in politics

2012-03-22 | Weblog

Washington Post March 16’12

共和党の代表戦で、政治における宗教的立場が分かれる

ニュー・ワシントン・ポスト‐ABCニュースの世論調査によると、共和党の大統領候補選挙で宗教心が重要な測定値になってきました。調査によると、リック・サントラムの支持者は対立候補のミット・ロムニーの支持者より、アメリカの政治にもっと強い宗教の役割を求めているこが分かります。

 

サントラムの支持者の半分以上は、政治指導者は政策決定を行う時、信仰に基づくべきだと言います。しかし、ロムニーの支持者の3人に2人は逆のことを考えています。つまり、指導者は国の政治を行う時は信仰心を避けるべきだと。

 

共和党候補は、米領の地域を州に格上げしたいなら母国語を英語にしなければならないと言って非難されました。

 

サントラムの支持者の65%が候補者は宗教的信念を共有することが大事だと言い、ロムニーの支持者のおよそ40%がそれに同調しています。サントラム支持者の10人におよそ6人が国は政権分離を強行し過ぎたと感じ、ロムニーの支持者の37%がそれに同調しています。

 

結果は世論調査で明らかになったことと一致しています: 公然とキリスト教の宣伝をしているサントラムは宗教特に福音教会を基本にする共和党の有権者にとって選択できる候補者です。彼らはペンシルバニア出身のカトリック教徒の前上院議員サントラムの大きい支持層になりました。

 

マサチューセッツ州の知事として穏健な社会的政治を追及してきたモルモン教徒のロムニーは、南部では特に彼にとって不利な福音主義のキリスト教徒を取り込むのに苦心しています。共和党の選挙民のおよそ半分は、マサチューセッツ州の16%からミシシッピー州の83%が福音主義クリスチャンであることを認めています。

 

しかし、ロムニーの宗教の基本的な公式見解や社会問題の考え方は一般的なアメリカ人にとても近いので、総選挙ではロムニーがサントラムより有利だろうという印象を与えています。

 

最近の世論調査によれば、ほとんどのアメリカ人、およそ63%は、指導者は政治的決断をするときに宗教的信仰に頼るべきでないと思っています。およそ58%の人は、大統領候補者が信仰心を有しているかどうかは問題ではないと言います。およそ3分の1の人々が、国は政教分離を維持し過ぎてきたと感じています。もう3分の1の人々は、国はバランスを取っていると感じています。

 

サントラムの支持者の圧倒的多数の人々は妊娠中絶や同性愛者の結婚は不法だと考え、ロムニーの支持者はこの困難な問題に関してはむしろ考えが分かれていて国全体の傾向を反映しています。

 

最近の世論調査によると、国民的には米国の成人の54%が妊娠中絶を合法的と考え、半数を少し超えた成人は同性愛者の結婚を合法化すべきと考えています。妊娠中絶に対する考え方は少なくとも1990年代に行われた世論調査と変わっていません。同性愛者の結婚の合法化に関する考えは過去10年で大きく変わりました。昨年以来、過半数が容認傾向にあります。

 

サントラムが福音主義のクリスチャンの中で優位性を得ているものの、彼の仲間のカトリック教徒からの支持はそれほどでもありません。カトリック教徒の社会問題に関する考え方は国民の平均的な考えを反映しています。

 

世論調査によれば、白人の福音主義プロテスタントの60%近くが国は政教分離をし過ぎていると考えている一方で、その半分の白人のカトリック教徒が同じ見方をしています。

 

彼らの教会の教えとは逆に、白人のカトリック教徒の10人に6人が妊娠中絶は合法化されるべきと考え、同じ割合の人が同性愛者の結婚を支持しています。

 

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今、アメリカは共和党の選挙戦がたけなわです。ここにきて、サントラムが南部で勢いを増し、今までトップだったロムニーと接戦状態になっています。ギングリッジは間もなく落後するでしょう。彼の票がどちらの味方をするかで運命が決まるかもしれません。

 

いずれにしろ、アメリカの大統領選挙となれば、宗教の問題が大きく影響します。オバマ大統領も候補者の時、宗教問題で苦心していました。スキャンダルに追われながら、クリントン女史との決着が6月まで伸びたので、共和党の決着もその頃になるかもしれませんね。もう少し、予備選を楽しみましょう!


歴史的相違はあるが日本と中国は関係を強めなければならない

2012-03-21 | Weblog
名古屋の河村市長の南京事件に関する発言は日本と中国の関係に影を落としています。

 

南京の中国共産党の指導者が先月姉妹都市の名古屋を儀礼訪問をしている時、河村氏は「一般に言われている南京虐殺は{言われているような方法で」起こったかどうか疑わしい」と言いました。

 

南京は、即座に、それに抗議して名古屋との交流プログラムを中止しました。中国の外務相は、「歴史的事実を歪める無責任な発言は中国人の気持ちを深く傷つけた。」と言って、市長のコメントを批判しました。

 

日本政府の支援で、南京で始める予定だった交流行事は延期されました。その決定は、参加者の安全を考慮したものと考えられます。しかし、残念なことです。

 

両国間の国交40周年を祝うための種々の行事が、今年、予定されています。両国は互いの関係がこれ以上緊張しないように冷静に現在の状況に対処し、むしろ外交的・経済的な関係を強化すべきです。

 

南京事件は、日本軍が当時の中国の首都だった南京を占領した1937年12月に起きました。日本軍兵士は戦争捕虜を処刑し、市民を強姦しました。しかし、中国の死者の数に関してはいろいろな見方があります。

 

日本と中国は、2006年に、政治的な観点からではなく学術的な観点で歴史問題の合同研究を始めました。しかし、多くは中国の政治的制約のために達成していません。

 

2年前の合同研究委員会が発表した報告書は両国の学者の見方を伝えました。

 

日本側は、犠牲者の最多の数は200,000人から20,000人とか40,000人とかいろいろな数字を出しています。しかし、中国側は、300,000人が南京で殺されたとする政府の公式的な数字を繰り返しました。

 

河村氏は、300,000人が殺された言われているような組織的虐殺は起きなかったと言いたかったと説明しました。

 

河村氏は、南京事件のことを議論するために南京を訪問したいと言いました。彼は、両国間の率直な議論を通して困難な歴史問題を解決することで両国の友好関係を改善したいと主張しました。

 

しかし、今の中国でそのような議論は可能でしょうか?たとえ、言論の自由が保障されていない中国で議論をしたとしても、中国人が彼の考えを支持して300,000人が殺されたとする政府の主張を否定するでしょうか。想像できません。

 

両国が歴史問題に合意することは非常に困難でしょう。このことを考慮すると、両国の関係強化をすることが必要です。

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 デイリィ・ヨミウリの3月7日の記事を訳しました。河村氏のこの発言は、いかに彼が歴史に疎く想像力に欠けているかを露呈しました。友好40周年行事のある大事な年に姉妹都市の名古屋市長がこんな発言をするとは無神経で無責任です。

 

率直に中国国民に謝罪して、両都市の関係改善に努めるべきです。死者の数や虐殺の有無ではなく、中国の一部を占領して処刑や強姦をしたことは事実なので、言い訳は止めるべきです。言い訳をするほど信用を失います。彼ひとりの信用ではなく日本人全体の信用を失うでしょう。


インド:列車が車とぶつかって15人が死亡

2012-03-20 | Weblog

(写真)大破したジープ

インド北部のウッタル・プラデシュ州の列車が乗客を満載した車に衝突して少なくとも15人が死亡したと役人が言っています。

事故は、火曜日の朝、ハスラスのマドゥ鉄道駅近くの無人の平坦な踏切で起きました。

急行列車は、17人の乗客を乗せたジープに激しく追突して、線路沿いを引き摺りました。

世界で最も鉄道網が混雑しているインドでは列車事故はよくあることです。

鉄道関係者は、火曜日の事故は、急行列車が接近しているのにジープが線路を横切ろうとしたので起こったと言いました。

昨年7月に、ウッタル・プラデッシュ州のパティヤリの平坦な踏切で、列車が結婚式の客を運んでいたバスにぶつかり、少なくとも38人が死亡しました。

2010年5月に、西ベンガルでムンバイ行きの急行列車が脱線して近づいてくる貨物車の行く手をさえぎり、100人以上が死亡しました。毛沢東主義者が軌道を阻止したことは明白です。 

2010年7月に、スピードをあげた急行列車が、西ベンガルの駅で待機していた別の列車にぶつかって、60人以上が死亡しました。

鉄道相は、先週、インドの鉄道予算を発表して、混雑する鉄道網の事故を減らすことを目標にすると言いました。

最近の公式記録によると、毎年15,000人近くが踏切で死亡しているそうです。政府はその数字を虐殺のようだと表現しました。

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インドの列車事故はよく記事になり、何回か訳したことがあります。ほとんどが、踏切の事故で、無理をして渡ろうとする車が多いのが原因のようです。

先日、BSプレミアムのアーカイブでインドの列車の番組を見たばかりなので、事情がよく分かります。 英国統治時代に造られたダージリン列車などは道路のすぐ傍を走っているので常に大きな音で警笛を鳴らしながら走っていました。周辺の人々は線路を利用して歩いたり物を売ったりしているのです。線路は生活の場になっているのです。これを整理するにはかなりの予算が必要でしょうね。


オーストラリアのシドニー・ハーバー・ブリッジが80才を迎える

2012-03-19 | Weblog

 

(写真)シドニー・ハーバー・ブリッジ

 オーストラリアで最も有名な場所のひとつであるシドニー・ハーバー・ブリッジが80才の誕生日を祝っています。

祝い行事には、シドニー・シンフォニー・オーケストラの楽団員がブリッジの最も高い134mのアーチで特別演奏することも含まれています。

建設にほぼ10年かかった1,149mの橋は、公式的に1932年3月19日に開通しました。

その魅力が、世界で最も長い橋としてギネス世界遺産に登録されています。

オーケストラのブラス部の11人の楽団員が、橋を建設した労働者の子孫も含めて招待された人々のために演奏しました。

オーストラリアの最大の都市の〝威厳のあるオールド・マダム″のための祝いの中には、日曜日に行われる1930年代のテーマ・ピクニックのパーティもあります。

橋の費用は6.25万ポンドで、16人が建設中に命を落としたと報告されています。

地域では〝コート・ハンガー″として知られている橋が開通した時、港の南側と北側の海岸が初めてつながりました。

完成当初は、毎日およそ11,000台の車が橋を渡りました。今は、およそ160,000台の車が渡っているようだとオーストラリアのメディアが伝えています。

毎年のニュー・イヤーズ・イブの祝いも含めて多くの花火大会の舞台として世界中で知られています。また、シドニー・オペラ・ハウスと並んで多くの観光客が訪問します。

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シドニー・ブリッジは本当にすばらしい橋です。シドニーにホームステイした時に歩いて渡ったことがあります。結構長い橋を往復したので、ホストマザーがびっくりしていました。もう80才になるのですね。人間なら体がボロボロでしょうが、ブリッジは大丈夫でしょうか。


ビン・ラデンが部下達にオバマを直接標的にするように命じていた

2012-03-17 | Weblog

オサマ・ビン・ラデンは、殺される前に、米国大統領とアフガニスタンのナトー軍の前司令官を標的にするようにメンバーに命じていたと、パキスタンのビン・ラデンの敷地で発見した書類を引用してワシントン・ポスト紙が報じました。

アル‐カイダの指導者オサマ・ビン・ラデンは、アフガニスタンとパキスタンのメンバーにオバマ大統領の飛行機を攻撃するように命令していたとワシントン・ポスト紙が伝えました。

ビン・ラデンが殺されたパキスタンの敷地で見つかった書類を引用した記事によると、アル‐カイダの指導者は当時アフガニスタンの国際部隊を率いていたディビッド・ペトレィアス将軍も殺そうとしていたことが分かりました。

敷地から見つかった書類によれば、ビン・ラデンは、〝オバマは不誠実極まる人物なので彼を殺せばバイデン副大統領が自動的に大統領になる″ので米大統領を殺したかったとあります。

「バイデンは大統領の準備を完全にはしていないので、米国は危機に陥るだろう。ペトレイニアスについては、彼は全てを牛耳っていたので彼を殺せばアフガニスタンの戦争の方針が変わるだろう。」

その計画は、彼が殺された2011年5月2日に米軍によって敷地から持ち出された書類の一つに書かれていて、ワシントン・ポストのオピニオン・ライターのディビッド・イグネイティアスさんが入手したものです。

「それらは機密指定から解かれているので、まもなくオリジナルのアラビア語と翻訳版が発行されるでしょう。」とイグネイティアスさんは記しました。

書類には、ビン・ラデンはオバマとペトレイニアスの攻撃はパキスタンの戦闘員リヤス・カシミルが実行することを望んでいると書かれています。カシミルは、昨年6月の米軍の無人機の攻撃で殺されました。

米国の専門家は計画が実行されていた可能性はほとんどないとみていると報じられました。

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生きているかのように写真つきで記事になっているなんて、ビン・ラデンはなかな死なない人ですね。

生前彼が生活していた敷地から没収された書類の内容がオープンになっているのも驚きです。オバマ大統領の殺害計画があったことを知って大統領は先に殺しておいてよかったと胸をなでおろしているでしょうか。