(写真)BBCのHardtalk番組で語るテインセイン大統領
もし国民が彼女を選ぶならアウンサンスーチーさんを大統領として受け入れるつもりだと、ビルマのテインセイン大統領がBBCに語りました。
2015年に行われる予定の選挙で誰が選ばれようとも国民の意思が尊重されると大統領は強調しました。
彼は、ビルマの改革計画についてくり返し語り、スーチーさんと自分は共に働いていると言いました。
ビルマを数十年統治してきた軍事政権の前指導者のテインセイン氏は、国民主導の政府に向かって大きく方向転換しつつあります。
二日前、彼は、国連総会で、スーチーさんの米国議会ゴールドメダル受賞の喜びを現しました。
BBCの番組のインタビューで、彼はスーチーさんが大統領になる可能性について更に踏み込みました。
「彼女が大統領になるかどうかは国民の意思によります。もし国民が彼女を受け入れれば、私も受け入れます。」と彼は言いました。
「私とアウンサンスーチーさんの間には何も問題になることはありません。私達は共に働いています。」
しかし、議会で多くの議席を保持している軍は政府で中心的な役割を担い続けるだろうと彼はつけ加えました。
スーチーさんは15年間自宅軟禁されていて前の政権に繰り返し非難されていました。
テインセイン氏の言葉は、軍事政権が2011年に公式的に解散されて以来ビルマの政治指導者からの言葉として最も暖かいものでした。
しかし、ビルマは、最近勃発したイスラム教徒のロヒンギャ族と仏教徒のラカイン族の争いなどを含む多くの問題を未だに抱えています。
大統領は繰り返し内部抗争の終結を約束していますが、彼もスーチーさんもラカイン州の問題の解決策を見出すことができていません。
一方、大統領は、ビルマに課されている経済制裁を解除するよう訴え続けています。
米ヒラリー国務相は、すでに、米国はビルマの製品の輸入禁止を解除すると言っています。
米国や他の西側諸国の他の多くの制裁も、すでに解除されています。
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ビルマのテインセイン大統領は、積極的に動いていますね。議会ではまだまだ軍人議員の力が強いのに大統領一人の努力を信用していいのでしょうか。
議会も民主化され、国内の民族間の対立が解消されなければ制裁の解除は急ぐべきではないですね。次期政権の顔ぶれも見なくてはいけません。
でも、欧米諸国を始め日本もビルマの市場参入競争に乗り遅れまいとして走り過ぎている感があります。ちょっと不安です。
スーチーさん、大統領の甘言に飲み込まれないようにね!