まるこの「時事和訳ブログ」

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エジプトの不穏: 裁判所が純潔テストを行った医師を

2012-03-11 | Weblog

 (写真)イブラヒムさんが提訴した裁判が女性運動家の純潔テストを終えさせました

エジプトの軍事裁判所は、女性の活動家の純潔テストを強要したとして告訴された軍医を無罪にしたとメディアが報じました。

アフマド・アデルは、判事が証人の発言に矛盾を認めたので無罪になったとメナ紙が伝えました。

裁判は、昨年の抗議運動で勾留された後純潔テストが行われたと語った女性達の1人イブラヒムさんが提訴したものです。

その裁定に抗議するために人々が集まっています。

イブラヒムさんや他の女性達が、2011年3月にムバラク大統領が転覆した後の数週間、タハリル広場で抗議運動をして逮捕された時に、純潔テストが行われたと声を上げたので怒りが高まりました。

彼女達は、拘留中に男性医師による5分間の、いわゆる、純潔テストを受けるようにエジプト軍に強要されたと言いました。

軍は、最初、そのようなテストを行っていないと言いましたが、匿名の古参の将官は行ったと言いました。

イブラヒムさんは、そのようなテストが二度と行われないように裁判を起こしました。カイロの行政裁判所は、結局、テストは不法だと判定しました。

しかし、彼女は、アフメド・アデルの裁判の前に、自分を守ってくれると期待した証人が最後の瞬間に話を変えたと言ったと記者は報じています。

メナ紙によれば、裁判官は、書類に記述されていることや自分の信念に基づいて決断を下したと言い、どんな圧力にも屈しなかったと付け加えたそうです。

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純潔テストをしたとかしないとかという裁判が行われるのはいかにもイスラム社会ですね。イスラム社会とはいえ、国民の団結で独裁者を倒したエジプトの裁判官が最終的にはテストを違法としたことはよかったと思います。


プーチンの勝利に反対する新たなロシアのデモ

2012-03-10 | Weblog

 (写真)Novy Arbat通りに繰り出したモスクワのデモ隊

 先週末の大統領選挙でプーチン氏が勝利したことを受けてモスクワと他の都市で新たなデモが行われています。20,000人もの人々がモスクワの大通りに出ました。

しかし、12月の議会選挙の不正に対する抗議活動よりずっと小規模です。

プーチン氏が三期目を確実にした大統領選挙でも同じような不正の主張がなされました。

モスクワのBBC記者は、野党の指導者はプーチン氏の大統領復帰を止めることができなったこともあって、土曜日の多くのデモ参加者の期待を重要でないように見せかけたと言います。

モスクワのデモは1960年代の高層ビルが立ち並ぶNovy Arbat大通りで行われました。

多くの警察と軍の車が、大通りの近くで待機しました。

市当局は、参加者を50,000人と認めました。

しかし、数字はこれよりずっと少ないようでした。野党は25,000人と言い、警察による10,000人とする報道もありました。

寒くても日がさすモスクワで、デモ参加者達は垂れ幕を掲げ、抗議運動のシンボルの白いリボンを付けました。

デモ組織者は群衆に語りました:「この政権は不法だ。同じ人々が権力を握り、同じ人々が我々の選ぶ権利を取り上げた。言論の自由と政党間の競争を破壊した人々だ。」

「我々は、強い政治改革と新たな選挙を要求し続ける。」

別のデモ組織者は、プーチン氏の就任式の前の週、5月にモスクワで数百万規模のデモ行進を呼びかけました。

前チェスの名人の野党指導者カスパロス氏は群衆に呼びかけました:「これは選挙ではなかった。これはクレムリンに戻りたかった悪党の特別行為だったのだ。」

警察はサンクトペテルブルクで土曜日に行われた無許可のデモで多くの人々を拘束したとAFP通信が伝えました。

選挙の次の日の先週月曜日に、警察はモスクワで250人、サンクトペテルブルクで300人のデモ参加者を逮捕しました。

 プーチン氏は、大統領として2000年から2008年に2期務めた後、これからの6年間の任期に再選されました。

金曜日に、オバマ大統領は、エアフォース・ワン(大統領専用機)からプーチン氏の再選を祝ったとホワイトハウスが声明を出しました。

オバマ大統領は、5月のG8サミットの時キャンプ・ディビッドでプーチン氏を歓迎したいと言いました。

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ロシアのプーチンさんは、これだけのデモがあり、また、5月の就任式の前にも大規模デモが呼びかけられている中で、どんな対策をとるのでしょうか。

いくら彼が有能で、彼しかいないとしても、2期務めた後に更に、とりあえず1期、延長した6年を務めるというのは国民も不満のようです。彼は国民を説得し納得させることができるでしょうか。


日本が割当量を残して捕鯨を終える

2012-03-09 | Weblog

(写真)日本の捕鯨船は、毎年、秋に南極海に行き、翌春戻ります

 日本は、年間目標の3分の1以下で捕鯨シーズンを終えたと水産庁が言いました。

 捕鯨船は、割当量の900頭より少ない266頭のミンククジラと1頭のナガスクジラを捕獲して、今週、南極海から日本に向かいました。

 水産庁は、不足分について反捕鯨活動家の妨害によるものと非難しました。

 日本は、毎年、クジラの合法的な研究を行っていますが、活動家はそれを国際条約で禁止されている商業用捕鯨の口実だと言います。

 「捕獲数は天候や活動家による妨害などの要因により計画より少なかった。その数字の裏に妨害活動があることは確かだ。」という役人の言葉をAFPが引用しました。

 米国を拠点にする反捕鯨団体シー・シェパードは、毎年、捕鯨を妨害するために日本の捕鯨船を追って南に向かいます。

 「キャンペーンは大成功だ。30%以上は捕らないと予想していたので26%だったことは我々が正しかったのだ。」とワトソン団長は言いました。

 商業捕鯨は25年間禁止されているのに、日本は、毎年、科学的研究計画としておよそ1,000頭のクジラを捕まえています。

 オーストラリア政府も日本が捕鯨船を呼び戻した事を歓迎しました。

 「日本の捕鯨活動は国際法に反しています。だから、オーストラリアは国際裁判所で法的活動を始めましたし今後も続けていきます。」と政府は言いました。

 環境保護活動家は、積極的に日本の捕鯨活動に反対しています。

 1月に、3人の活動家が、南極大陸の沖合のモーソン半島の北およそ482キロのところで、日本の勇新丸と衝突して傷や痣を負ったと言いました。

 日本の捕鯨活動を支援しているクジラ研究機関(ICR)も、活動家はフックをくっつけたり塗料のガラス瓶を投げつけたりして勇新丸を妨害しようとしていると言いました。

 その船は、捕鯨船を護衛している警備船でした。

日本は、その事件の前の週に、捕鯨護衛船に乗り込んだ3人の活動家をオーストラリア政府に引き渡しました。

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毎度おなじみの日本の捕鯨船⇒シーシェパードのお話です。

日本は、目標数の3分の1で引き返すようですが、彼らの妨害が原因の一つ。それに悪天候もあるようです。オーストラリア政府は国際裁判所に提訴したようですが、日本はどうするのでしょうか。裁判で決着した方が日本もすっきりするでしょうね。


オーストラリアのアボリジニーの埋葬地が破壊される

2012-03-08 | Weblog

 

オーストラリア東部のアボリジニー埋葬地の冒涜は〝胸が悪く吐き気を催させる″とオーストラリア政府が非難しました。

ナチスのカギ十字やKKK白人の権力という文字が、ニュー・サウス・ウエールズ州北部のアボリジニーの人々の埋葬地のフィンガル・ヘッド墓地の壁やいくつかの墓石に刻まれていました。

冒涜行為は火曜日の朝起こったらしいと報じられています。警察が事件を調査しています。

州のアボリジニー担当大臣のドミネロさんは、その事件に怒りを表しました:「どんな文化や遺産をもつ人々にも最後の安らぎの場に選定されている場所の人種差別主義者の破壊行為は〝胸が悪く吐き気を催させる″。」

 墓地はアボリジニー文化の聖なる場所なので、死者の名前を語ることさえタブーです。それは失礼な事と考えられているのです。

 ある土着人は、1864年から1964年の間にアボリジニーが使っていた墓地の破壊行為は痛ましいと言いました。

 「彼らが打ち壊して投げ散らかした写真がありました。それは家族にとって悲痛なものです」とケビン・スラブさんは報道陣に語りました。

 地方のロングランド市長は、攻撃は地域社会を驚かせていると言いました。

 「強い土着の代表で密接に組織された共同社会がそこにはあるのです。」

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どの国も超保守の若者が台頭しているようです。歴史は繰り返すと言いますが、彼らは何を主張したいのでしょうか。人種差別主義は時代の逆行でおぞましいことです。


ニコラス・サルコジ大統領:「フランスの外国人は多過ぎる」

2012-03-07 | Weblog

 

(写真)「移民受け入れ体制は崩壊の危機にある」と語るサルコジ氏

 フランスのサルコジ大統領は、フランスには外国人が多過ぎる、外国人の受け入れ体制は更に広がり更に悪化していると語りました。

 テレビ討論で、サルコジ氏は来月再選したら移民の受け入れ人数を半分に減らす計画であると語りました。

 サルコジ氏は、社会党の候補者フランソワ・オランド氏に世論調査で負けています。

 彼は、極右のマリン・ル・ペン氏が率いる国民戦線党とも保守派の票を争っています。

 大統領は、移民はフランスにとって利益ではあるが、在住許可をより厳しい内容にする必要があると言いました。

 父親がハンガリー人の移民だったサルコジ氏は、10年以上フランスに滞在している移民への給付額を制限したいとも語りました。

 彼は、しばしば人種や移民問題に関して物議を醸す発言をして国の意見を二分しています。

 彼は、大統領として、すでに論争の的になっているロマ・ジプシーの国外追放を含む新移民法を推し進めています。

 火曜日に、フィロン首相は、動物の宗教的虐殺は時代遅れだとしてイスラム教徒とユダヤ人の間に失望をもたらしました。

 テレビのドキュメントが、先月、パリ地域の食肉処理場だけが宗教的に合法な肉を生産すると放送した時に議論が始まりました。

 これまでのところ、選挙運動への選挙民の影響は比較的少ないようです。

 火曜日にCSAが行った最近の世論調査では、社会党のオランド党首がサルコジ大統領をリードしています。

 又、5月6日の2回目の投票では54% 対 46%でオランド候補が勝利することが確実だろうとしています。

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今年は選挙の年です。フランスも来月大統領選挙のようですね。オランド候補に負けそうな現大統領は何とかして保守層を取り込もうとして移民に対して強硬姿勢を見せているようです。勝敗はいかに!?