新「廊下のむし探検」

大阪北部のマンションの廊下で見つけた虫の名前を調べています

正月の植物観察会

2020-01-08 21:06:25 | ちょっと足を伸ばして
1月5日にいつもの植物観察会が家の近くで行われました。目的は七草摘みだったのですが、私は写真を撮りにでかけました。七草には特に興味はなかったのですが、すずなとすずしろを畑から持ってこられた方がいて、持っていきなさいと言われるので1本ずつ持たされました。でも、結局、七草粥ではなく二草粥になって口に入ったのですが・・・。





歩き始めてすぐに毛虫が地面を歩いているのに出会いました。やはり虫を撮っている方が楽しいですね。たぶん、ヒトリガの仲間だろうなと思って、「みんなで作る日本産蛾類図鑑V2」の幼虫の写真で探しました。何となくキハラゴマダラヒトリのような気がするのですが、どうでしょうね。



その後は皆さん七草探しをされているのですが、私はまったく撮影意欲が湧かなくて、参加者とおしゃべりをしていました。







誰かが小さなスミレを見つけて、それが回ってきました。やっと撮影意欲が湧いてきました。これはヒメスミレだそうです。



結局、写したのは毛虫とスミレだけ。最後は帰りに見た風景です。

咲くやこの花館の植物2

2019-12-15 20:05:17 | ちょっと足を伸ばして
12月8日に「咲くやこの花館」で植物観察会があり、その時に見た植物で、昨日の続きです。







最初はボストンタマシダ Nephrolepis exaltata var. bostonensisで、セイヨウタマシダの栽培種だそうです。あちこちでシダの写真を撮っているので、ついでに撮りました。





これは大きな実がなっていたので撮りました。キヤニモモ Garcinia xanthochymusというヒマラヤ西部からインド北部原産の植物です。



これはハイビスカスの仲間で、Hibiscus insularisです。原産地のオーストラリアのノーフォーク島で絶滅した種で、大変珍しい花だそうです。



じれはトックリキワタ Ceiba speciosaという南米中南部原産のアオイ科の植物です。実を綿として利用し、「咲くやこの花館」のガイドツアーに参加すると、いつも綿の体験をすることができます。花は通常高いところにあるのですが、これはすぐ手の届くような高さで咲いていたので撮りました。





最後はツメレンゲ Orostachys japonicaで、関東以西に分布する日本の植物です。ベンケイソウ科だそうです。

咲くやこの花館の植物

2019-12-14 21:02:38 | ちょっと足を伸ばして
12月8日に咲くやこの花館で植物観察会が開かれました。メンバーは電車で行ったのですが、私は家族が一緒だったので、車で行きました。咲くやこの花館の中で待っていると、それらしい団体がぞろぞろやってきたので、あれだなと思ってあいさつに行くと、入った途端にリーダーが「ここで流れ解散!」。特に説明があるわけでもなく、適当に進んでいくので、私も適当に目のついたものを撮りました。



これはイナゴマメ Ceratonia siliquaという地中海地方原産のマメ科ジャケツイバラ亜科の植物です。



あまりマメ科という感じはしないのですが、実を見るとなるほどと思います。





上が雄花、下が雌花です。Ceratoniaという学名からも連想できますが、カラット Caratという重さの単位の語源になったそうです。





次はコバルトシダ Microsorum steereiというウラボシ科のシダです。中国、台湾、東南アジア原産で、青みを帯びた金属光沢をもつと書かれていたのですが、やや青みを帯びている程度でした。







ビヨウタコノキ Pandanus utilisの雄花が咲いていると書いてあったので、見上げてみました。あちこちで花が咲いていました。マダガスカル原産のタコノキ科の植物です。



探すとこんな実もありました。



木の幹にはこんな根が出ていました。





小さな花を見るとすぐに撮ってみたくなります。Angraecum distichumという中央アフリカ原産の着生ランだそうです。

咲くやこの花館の周辺散策

2019-12-13 20:32:41 | ちょっと足を伸ばして
12月8日に大阪市鶴見区にある「咲くやこの花館」で植物観察会がありました。もう3か月ほどマンション管理組合の仕事で行けなかったので、たまに行ってみようと思って家族と行ってみました。観察会が始まる前に、「咲くやこの花館」の周辺を散策してみました。



これは北側から見た「咲くやこの花館」です。



その近くにこんな花が咲いていました。どうせ植物園から逃げ出したものだろうと思ったのですが、一応、撮っておきました。帰ってから帰化植物図鑑のキク科あたりを見たのですが、よく分かりません。





これは花と葉です。そのうち分かるかもしれませんね。





これは「花の谷」にある池の脇で咲いていて、名札がついていました。カワラナデシコだそうです。



「大池」に行ってみました。ユリカモメがいっぱい飛び回っていました。





これはヒドリガモ





これは鳴いているところ。





そして、ホシハジロです。

クヌギ の虫えい

2019-11-04 20:30:01 | ちょっと足を伸ばして
最近はぎっくり腰のため、虫の撮影に出かけられません。昨日はそんな中、川西市にある一庫公園で観察会があったので、腰を曲げ曲げ行ってきました。天気は良かったのですが、あまり歩けないし、おまけにしゃがめないしと、暇さえあればベンチに座っていました。参加者が虫えいを見つけて持っておられたので、写真に撮らせてもらいました。



こんな形の葉にはクヌギ、クリ、アベマキがあるのですが、葉縁が深くえぐれているのでクヌギだと思います。その葉の上にこんな虫えいがありました。



よく見ると周囲が毛で覆われているもの、そうでないものの2種類がありそうです。





ちょっと拡大してみました。手元に虫えいの図鑑がないので、ネットで探してみると、周囲が毛に覆われている虫えいがクヌギハケツボタマフシ、そうでないのがクヌギハヒメツボタマフシみたいです。いずれもタマバチの仲間が作った虫えいです。ちょっと文献を探してみると、こんな論文が見つかりました。

井手竜也ほか、「茨城県内で記録されたタマバチ(ハチ目 : タマバチ科)による虫えい」、茨城県自然博物館研究報告 21, 61 (2018).(ここからpdfが直接ダウンロードできます)

この論文によると、クヌギハケツボタマフシはクヌギハケツボタマバチ Neuroterus nawaiが作った虫えいとされていましたが、このハチは次の論文でLatuspina属に移され、クヌギハスジコタマフシとクヌギハウラシロケタマフシの形成者であることが分かりました。従って、クヌギハケツボタマフシの形成者については現在は未同定だとのことです。ついでに、クヌギハヒメツボタマムシの形成者についても未同定のようです。

T. Ide and Y. Abe, "First Description of Asexual Generation and Taxonomic Revision of the Gall Wasp Genus Latuspina (Hymenoptera: Cynipidae: Cynipini)", Ann. Entomol. Soc. Am. 109, 812 (2016).

「日本原色虫えい図鑑」が欲しくなってしまいました。

追記2019/11/04:上の論文によると、この2つの虫えいはいずれも単性世代のもののようです。井手氏のHPによると、ブナ科に寄生するナラタマバチ族Cynipiniは春には♂♀を生じる両性世代で、♀は夏に葉に産卵し、できた虫えいは秋に落下し、そこから生まれるのは♀だけの単性世代になる。♀は冬に芽に産卵し、できた虫えいからは♂♀が生まれるという生活史を持っているようです