新「廊下のむし探検」

大阪北部のマンションの廊下で見つけた虫の名前を調べています

廊下のむし探検 甲虫

2020-11-30 20:45:49 | 廊下のむし探検
廊下のむし探検 第322弾


昨日(11/29)、マンションの廊下で見つけた虫の続きで、今日は甲虫です。



最初はナミテントウ





これは3-4mmの小さな甲虫で、形からマグソコガネの仲間であることはすぐに分かります。ただ、図鑑を見ても皆似ていてなかなか分かりません。それで、「日本産コガネムシ上科標準図鑑」に載っている日本産マグソコガネ属の亜属への検索表で追いかけてみました。採集していないので詳しいところまでは分からないのですが、一応追いかけてみると以下のようになります。

①小盾板は小さく、上翅の長さの1/8~1/10程度の長さである
②上翅の間室はたいてい単純な形で平坦であるが、・・・
③前胸背板の側縁は両側並行か中央で強く丸くなるかで、後方に向かって明瞭に狭くなることはない
④体は長卵形か細長く、強くまたは適度に膨隆する
⑤上翅は先端部で第2~4条溝がすべてほぼ平行ということはなく、互いに接近したり、離れたりするか・・・
⑥前胸背板は基部に沿って細いが明瞭な横溝を伴い、横溝は粗い点刻が密に並ぶ。後角は横から見て鈍いが明瞭に角張り、上から見てわずかだが突出し、前方の側縁は浅く湾入する。・・・



⑥と⑦についてはこの写真で調べました。これが合っているとすれば、チャグロマグソコガネ亜属になり、さらに種の検索をしてみるとチャグロマグソコガネになりました。たぶん、これでよいのではと思っています。



これはアルファルファタコゾウムシ





最後はナガゴミムシ亜科だろうというところまででそれから先はよく分かりません。

廊下のむし探検 カメムシ目

2020-11-29 20:56:26 | 廊下のむし探検
廊下のむし探検 第321弾


今日の夕方、マンションの廊下を歩いてみました。たぶん、何もいないだろうとは思ったのですが、思いもかけない虫に出会えました。







今回はカメムシ目で、まずはクヌギカメムシの仲間です。この仲間にはクヌギのほか、サジクヌギ、ヘラクヌギという似た種がいます。基本的に、♂生殖節中央突起の形状で見分けるのですが、写真ではなかなか分かりません。とりあえず、後方からも撮ってみたのですが、やはり写っていませんでした。ということで、クヌギカメムシの仲間というところまでです。



これはムラサキナガカメムシ







変わった虫というのはこのミミズクです。本当に変わった形をしています。前後左右から何枚も写真を撮ったのですが、まったく動きません。それで家族を呼びに行きました。



ところが動かないはずのミミズクがいません。いろいろと探してみたら、やっと見つかりました。結構、動き回っています。特にカメラを向けると、さっさと行ってしまいます。





それで、ちょっと先回りをして写しました。これまで家の近くの公園では何度か見たことがあったのですが、マンションの廊下では初めてでした。

散歩の途中で見た蛾

2020-11-28 20:59:15 | 里山散策
今日、マンションの廊下を歩くのを忘れていました。いよいよネタがなくなったので、今朝、散歩に行ったときにスマホで撮った写真を載せておきます。



歩道脇の塀に止まっていた蛾で、カバエダシャクです。今日はカメラを持っていくのを忘れていたので、スマホで撮りました。記録を見てみると、これまで11月終わりから12月中旬にかけて見ていました。

雑談)年明けに引っ越しをする予定なのですが、だいぶ狭い家に移るので、この間から断捨離を続けています。先週は本を100冊ほど処分しました。本棚に読まなくなった本がたくさん並んでいたので・・・。そういえば、今年はコロナで外出がしにくくなったので、ずっと断捨離を続けていることになります。これまでに集めた資料や書きとめたメモなどのうち必要だと思われるものはスキャナーでpdf化して、原本は捨てることにしました。これで大量のファイルのほとんどを捨てることができました。一応、電子化はしたのですが、たぶん、これからも見ることはないでしょう。アルバムも何冊か捨てました。本もこれまでに数百冊廃棄して、結局、残った本は図鑑や昆虫、植物関係の資料ばかりになってしまいました。

廊下のむし探検 チャタテムシ5種

2020-11-27 20:27:16 | 廊下のむし探検
廊下のむし探検 第320弾


昨日の夕方、マンションの廊下を歩いてみました。どうしたことか、チャタテムシが5種も見つかりました。採集していないので、どれも確かではないのですが、だいたいの見当だけつけてみました。



最初はこのチャタテです。翅脈上に毛が生えていることが分かります。よく見ると2列になっています。後小室と呼ばれる翅室がM脈とは分離しています。こんなところからケブカチャタテ科を疑ったのですが、「日本昆虫目録第4巻」を見ると、日本産は2属2種。ネットで調べてみると、どうも違うようです。というので、まだ迷子になっています。



こんな感じの翅の斑紋のあるチャタテはチャタテ科のTrichadenotecnum属です。これも「日本昆虫目録第4巻」を見ると本州産は9種。このうち、8種については次の論文に翅のパターンが載っています。

K. Yoshizawa, "Systematic revision of Japanese Trichadenotecnum Enderlein (Psocodea: 'Psocoptera': Psocidae: Ptyctini), with redefinition and subdivision of the genus", Invertebrate Taxonomy 15, 159 (2001). (ここからダウンロードできます)

この翅の模様の見方については以前書いたことがあります。この翅のパターンを今回の写真と比較してみると、incognitumとyamatomajiusあたりが候補に挙がりました。たぶん、Trichadenotenum incognitumではないかなと思っています。



これは後小室がありません。縁紋の形からマドチャタテ科かなと思ったのですが、それから先はよく分かりません。



これは後小室がM脈と融合しているので、チャタテ科だと思われます。以前撮った写真と比べてみると、昔、ジョウザンチャタテだろうと思った種とよく似ています。これかもしれません。



最後は翅脈がはっきりしないのですが、大きさからたぶん、クリイロチャタテではないかと思います。

廊下のむし探検 ハエ、カメムシなど

2020-11-26 20:29:55 | 廊下のむし探検
廊下のむし探検 第319弾


ネタがなくなったので、今日の夕方、マンションの廊下を歩いてみました。どうしてだか分かりませんが、今日はチャタテムシがいっぱいいました。まだ名前を調べていないので後回しにして、その他の虫を載せておきます。



最初は今頃マンションのたくさんいるナミネアブラキモグリバエ





これはカサハラハムシか、その仲間。





こちらはサシバエ。イエバエ科イエバエ亜科のハエです。これについては以前、「サシバエが血を吸う仕組み」と題した記事を書いたことがあります。



これはヒメナガカメムシ





今頃、こんな茶色の色をしたクサカゲロウはヤマトクサカゲロウです。普段は緑色なのですが、冬はこんな色になります。これについても以前書いたことがあります。要は、普通のクサカゲロウは腹部に防御性物質を出して身を守るのですが、ヤマトクサカゲロウにはそれがないので、保護色でこんな色になっているという説です。



これはいつものクサギカメムシ





最後はマンションの外壁に止まっていたヒラタアブの仲間です。少し大きいかなと思ったのですが、腹部にこんな模様があるのはいつものホソヒラタアブみたいです。