新「廊下のむし探検」

大阪北部のマンションの廊下で見つけた虫の名前を調べています

廊下のむし探検 羽アリ、ハエトリなど

2019-08-31 20:55:11 | 廊下のむし探検
廊下のむし探検 第74弾


8月29日にマンションの廊下で見つけた虫の続きです。





羽アリです。こんな風に触角をまっすぐ前に伸ばしている羽アリは過去にも見たことがあります。たぶん、ケブカハリアリだと思います。ケブカハリアリについては以前調べたことがありました。





これはシラヒゲハエトリだと思います。



そして、これはその幼体。





これはオオセンチコガネみたいですね。センチコガネとオオセンチコガネの見分け方については以前書いたことがあります。





マンションの廊下で珍しくツクツクボウシ♀が止まっていました。近寄っても逃げません。もう弱っているのかな。



そして、ズグロオニグモ



最後はウスモンカレキゾウムシでした。

廊下のむし探検 蛾

2019-08-30 20:13:56 | 廊下のむし探検
廊下のむし探検 第73弾


29日の昼過ぎにマンションの廊下を歩いてみました。やはり今頃は虫はほとんどいませんね。それでも、蛾を少しだけ。



最初はホソナミアツバ。これまで6月から9月にかけて5匹見ていました。この7年間に5匹だからかなり少ないですね。



それからシロズアツバ。こちらは5月と8-9月に5匹。





そして、この2匹の蛾はアオアツバ。アオアツバは全部で54匹。むちゃくちゃ多い蛾です。それにしても、なんだかアツバばかりですね。



そして、アカイラガ。アカイラガは6月と8月で7匹。



これはベニフキノメイガで、5月と9月に3匹。かなり少ない蛾です。



最後のヒメシャクは分かりそうにありませんね。蛾は全部でこの7匹でした。

雑談)ブログに出した画像1枚ずつに対応して、種名、学名、分類(界、門、綱、目、上科、科、亜科・・・)、日付、撮影場所、画像アドレス、ブログアドレスなどを入れたEXCELのデータベースを作っています。これまでに25,000枚分ほどを入力しました。このデータベースを使ってこの7年ほどの間にブログに出した虫や植物の種類数などを計算しています。まず「分類」で適当にソートして、必要な部分を選んで種名の数を数えるのですが、同じ名前がいくつも出てくるので、それらを除かないといけません。これまでネットで探して、理屈はあまり分からず利用していたのですが、これをEXCELのVBAでプログラムを作ってみたらその原理もよく分かりました。忘れないうちに書いておこうと思います。



例えば、1から9までこんな風に種名が並んでいたとします。アオイトトンボやキタキチョウは重複して載っています。種名がいくつあるかというのはワークシート関数のCountIfという関数を用います。この関数は範囲内に探しているのものがいくつあるかを答えてくれる関数です。例えば、9つの種名の中で「アオイトトンボ」はいくつあるか数えてみると3個になります。これを1~9まで順番に調べていきます。次の行ではまたアオイトトンボなのでやはり3個になります。次の行はキタキチョウなので2個という風になります。次にこの数の逆数を取ります。そうすると、3個だったものは1/3になります。種名としては重複を含め全部で9種になるのですが、こうして3個あるものは1/3にしてから足すと3個を合わせて1個にすることができます。それで全部足すと6種となり、重複を除いて範囲内の種類数を求めることができます。ネットで探すと、次のような関数を用いたらよいと書かれていたのでずっとそれを使っていました。

=SUMPRODUCT(1/COUNTIF(B2:B10,B2:B10))

大変便利なのですが、最近、若干不便を感じるようになりました。というのはEXCELを開いた時に毎回この計算を始めるのです。データベースの数が増えてくるとそれなりに時間を取ってしまいます。それで、何とか必要なときだけ計算をすることができないかと思ってプログラムを作ってみました。

1 Sub shuruisuu()
2
3 Dim istart As Long
4 Dim istop As Long
5 Dim isum As String
6 Dim sum As Single
7 Dim i As Long
8 Dim icountif As Long
9 Dim column1 As String
10
11 With Sheet2
12 column1 = .Cells(1, 8) '列の記号
13 istart = .Cells(1, 7) '最初の行
14 istop = .Cells(2, 7) '最後の行
15 isum = column1 & istart & ":" & column1 & istop
16
17 sum = 0
18 For i = istart To istop
19
20 If Range(column1 & i) <> "" Then
21 icountif = WorksheetFunction.CountIf(Range(isum), Range(column1 & i))
22 sum = sum + 1 / icountif
23 End If
24
25 Next
26
27 .Cells(1, 6) = Format(sum, "0") '種類数の計算結果
28
29 End With
30
31 End Sub

これがVBAプログラムのソースです。素人が作っているのではなはだ怪しいのですが、一応、動きます。22行目がCountIfという関数で数を数えているところで、23行目が逆数にして足しているところです。20行目は途中に空欄があるとエラーがでるので、それを避けています。12行目から14行目は種類数を数える範囲を指定するところで、実際のデータベースで使用している場所のデータを取るようになっています(次の図)。最後の27行目は、逆数にすると小数点以下の数字ができるので、それを足すと誤差のために小数点以下の数字が少し残ってしまいます。それを防ぐために最終結果を四捨五入をして整数にしています。



実際のデータベースではこんな感じになっています。この例だとE列の6行目から8行目までの種類数を重複を除いて数えると2種だったという答えが「種類数計算」というボタンを押すと計算して出てきます。

廊下のむし探検 雑談

2019-08-29 20:49:19 | 日記
今日もマンションの廊下を歩いてみたのですが、虫はほとんど見かけませんでした。天気も不順だし、気温も低かったので、仕方ないかもしれません。それで、今日はこの間からやっている「里山日記」のデータベース作りに没頭しました。

とりあえず、「里山日記」については2015年1月18日まで、「廊下のむし探検」については2019年7月31日までの画像について種名、学名、分類、撮影場所、画像のアドレス、ブログのアドレスなど全部で20項目を入力しました。大変な作業のように見えますが、画像とブログのアドレスはEXCELのVBAでブログをダウンロードして抽出済みだし、種名、学名などは前のデータをコピペするだけなので、そんなに大変な作業ではありません。

画像は全部で25000枚にもなりました。このデータベースで調べてみたら、蛾は全部で1059種、甲虫は554種、カメムシは158種になりました。合体させる前の「廊下のむし探検」では蛾が1033種、甲虫535種、カメムシ151種だったので、あまり増えなかったですね。昆虫で増えたのは蝶とトンボくらいでそれぞれ88種と53種になりました。昆虫以外で何よりも増えたのが鳥で全部で163種にもなりました。ただし、この中には動物園で撮った写真も入っていますが・・・。動物全体で見ると、2505種が2796種になったくらいでした。

これに対して、植物のデータベースはがぜん豊富になりました。「廊下のむし探検」で最近は植物のことも書いていますが、まだ99種になったばかりです。合体させると427種にもなりました。植物はまだまだ増えるはずなので、最終的には1000種くらいになるといいなと思っています。


家の近くのむし探検 ハエトリとか、植物とか

2019-08-27 20:20:51 | 家の近くのむし探検
家の近くのむし探検 第31弾


8月24日に家の近くの公園に行ったときに見つけた虫の続きです。





これは別個体ですが、たぶん、両方ともネコハエトリ



これはニレハムシかな。



これはマンションの敷地に生えていたユリです。今頃はあちこちにいっぱい咲いています。このユリについては以前調べたことがありました(こちらこちら)。たぶん、シンテッポウユリというタカサゴユリとテッポウユリを掛け合わせた栽培種を人為的に広げた結果だろうということになっています。



次は行く道で見つけたイチモンジセセリ



それにシオカラトンボ







最後は公園に植えられていた木で、実がいっぱいなっていました。これはたぶん、ヤマボウシでしょうね。

虫を調べる ツツジグンバイ?

2019-08-26 18:09:11 | 虫を調べる
一昨日、公園にあるツツジの葉の上でグンバイムシを見つけました。たぶん、ツツジグンバイだろうなと思って撮影したのですが、家に戻ってから見ると、やけに色が淡いのでひょっとして別種かもと思って調べてみました。





公園で撮ったグンバイムシの写真です。手掛かりはこんな写真しかありません。





まずはこの写真を拡大して各部の名称を入れてみました。「日本原色カメムシ図鑑第3巻」に模式図が載っているので、それを参考にして書いてみました。たぶん、Stephanitis(ツツジグンバイ)属は確かそうなので、この図鑑に載っている検索表で調べてみることにしました。

①前胸背に中央隆起と側隆起を具える
②翼状片は前方にのみ突出する;前胸背の側隆起は低い ツツジグンバイ亜属
③前翅に通常斑紋があり、先端部は重なる
④帽状部は強く膨らみ、複眼を含めた等幅とほぼ同じかより広い;前胸背の側隆起は著しく長いか著しく短い;中央隆起の小室は1-3列
⑤側隆起は後方突出部の基部の幅の1/3より短い
⑥a 帽状部は著しく幅広く、複眼を完全に隠す
 ⑦a 翼状片は長さの半分より明らかに狭い;帽状部は中央隆起より高く、側面中央の小室は7-8列;前縁域中央の前方にある暗色紋は後方のものより明らかに幅が広い      シキミグンバイ、トサカグンバイ
 ⑦b 翼状片は長さの半分より幅広い;帽状部は中央隆起と同じ高さで、側面中央の小室は5-7列;前縁域中央の前方にある暗色紋は後方のものと同幅
  ⑧背面は無毛;帽状部は中央隆起より長く、側面中央の小室は6-7列;3.5-4mm ツツジグンバイ
⑥b 帽状部は複眼を含めた頭部とほぼ同幅で、複眼を完全に隠さない
 ⑨a 翼状片は長さの半分より狭い;帽状部は複眼を含めた頭幅より狭い;体はおおむね淡褐色 サガミグンバイ
 ⑨b 翼状片は長さの半分と同幅かより広い
  ⑩a 前胸背は淡黄色または乳白色もしくは淡褐色;前翅に淡褐色斑をもつか、斑紋を欠く
                                クスグンバイ、ヤブニッケイグンバイ
  ⑩b 前胸背は褐色ないし黒褐色で無毛;前翅に暗色斑が発達する ヒコサングンバイ

日本産Stephanitis属は3亜属27種でグンパイムシの中ではかなり大きな属です。上は検索表のうち、確かそうなものだけを抜き出し、怪しいところは選択肢をそのまま残して書いたものです。また、候補に挙がっている種は本州産に限ってみました。①~⑤は先ほどの写真でほぼ確かめることができます。問題は⑥です。「帽状部が著しく幅広く複眼を完全に隠す」というところがいまいち分かりません。図鑑を見ても、「隠す」となっている種でも背面から複眼が見えているものもあるからです。上の写真を見ると明らかに複眼は見えていそうなので、⑥bを選ぶと、次は⑨に進みます。翼状部は斜めになっているので、幅がよく分かりません。仮にこれが水平面に対して60度で傾いているとすると、見かけの幅の2倍になるので、写真から実測してみると、幅は長さの1/2より少し長い程度になります。帽状部も複眼を含めた頭幅よりは広いので、⑨bの方を選ぶと、クス、ヤブニッケイ、ヒコサンが残ります。ただ、図鑑を見ると、いずれも帽状部の長さが翼状部の長さよりもかなり短いので、見た目がだいぶ違う感じがします。



それで、もう一度⑥を調べてみます。この写真はやや斜めから写した写真ですが、この写真を見ると、帽状部に複眼が覆われているようにも見えます。そう考えて、⑥aを選ぶと⑦aか⑦bになるのですが、⑦aを選ぶとシキミかトサカになります。共に、前縁域中央前方にある暗色紋が後方の暗色紋の幅よりかなり太いというのが特徴でこの個体とは合いません。残りはツツジグンバイということになります。残念ながら帽状部側面の小室の数は分からないので、検索表をすべて確かめることができないのですが、やはりツツジグンバイで合っているのではと思っています。