1-2.
「…詐欺師がおってのー、俺の世話になっとる人が引っ掛かっちょんのよ。やけ、その詐欺師らが東京の蒲田って所に事務所だしとるけ、そこまで生け捕りに行くんよ。」
「なんで俺まで行かないけんの?」
「いいやんか、やっちゃん。俺は面が割れちょんし、やっちゃん昔東京おったけ道やら詳しいやろー。ノブと明彦も来るけいいやろ?ねーやっちゃん」
これだ!いつもこうやってヤバイ事に俺を巻き込むんだ。でもガキの頃からなぜかこいつの頼みは断れない。しかしガキの頃とは違い今は俺にも家庭があるし会社もある。この話は何かキナ臭い感じがプンプンするので断ったほうがいい。
「ちょっと東京は遠いわー。」
間髪入れずに松は殺し文句を吐いた。
「うまく銭回収出来たら、やっちゃんにも小遣いやるけ。10や20の銭やないよ、100、200の話やけ。」
俺は動揺を隠しながら、言葉を続けた。
「いったい、なんぼ引っ掛けられちょん?」
「7000万ぐらいよ。」
10秒前に俺の腹は決まっていた。
「じゃー、どうすればいい?」
「後でノブに電話させるけ、すぐ出れるようにしちょって。」
「解った。用意しとくわ。」
携帯電話を切ろうとすると、松が慌ててこう言ってきた。
「どう動くか解らんけ、荷物やら持ってきたらいけんよ。手ぶらで来なよ!」
あと少しでクリアー出来そうだったのに…。俺は誰もいないのに声を出して文句を言いながらPS2の電源を落とした。
「…詐欺師がおってのー、俺の世話になっとる人が引っ掛かっちょんのよ。やけ、その詐欺師らが東京の蒲田って所に事務所だしとるけ、そこまで生け捕りに行くんよ。」
「なんで俺まで行かないけんの?」
「いいやんか、やっちゃん。俺は面が割れちょんし、やっちゃん昔東京おったけ道やら詳しいやろー。ノブと明彦も来るけいいやろ?ねーやっちゃん」
これだ!いつもこうやってヤバイ事に俺を巻き込むんだ。でもガキの頃からなぜかこいつの頼みは断れない。しかしガキの頃とは違い今は俺にも家庭があるし会社もある。この話は何かキナ臭い感じがプンプンするので断ったほうがいい。
「ちょっと東京は遠いわー。」
間髪入れずに松は殺し文句を吐いた。
「うまく銭回収出来たら、やっちゃんにも小遣いやるけ。10や20の銭やないよ、100、200の話やけ。」
俺は動揺を隠しながら、言葉を続けた。
「いったい、なんぼ引っ掛けられちょん?」
「7000万ぐらいよ。」
10秒前に俺の腹は決まっていた。
「じゃー、どうすればいい?」
「後でノブに電話させるけ、すぐ出れるようにしちょって。」
「解った。用意しとくわ。」
携帯電話を切ろうとすると、松が慌ててこう言ってきた。
「どう動くか解らんけ、荷物やら持ってきたらいけんよ。手ぶらで来なよ!」
あと少しでクリアー出来そうだったのに…。俺は誰もいないのに声を出して文句を言いながらPS2の電源を落とした。