韓国一人旅 コーヒープリンス1号店へ

　なんとか寝坊せずに7時に起きることが出来た。KTXの時間までは、あと2時間半もあるけど、俺はいつも余裕を持ってやっても最後には時間ギリギリになって焦るから、このぐらいの時間は必要だ。



　朝のほとんど人のいない西面地下商店街を抜けて地下鉄に乗り、8時半には釜山駅に着いた。


　
　数日前に自殺した前大統領を偲ぶであろう横断幕や、お参りするためのテントなんかが駅の前の広場にはあった。慕われてたんだな～。



　駅の構内を切符を片手にブラブラして時間を潰した。9時になったんで、改札に向かったけど、駅員さんもいないし、改札口には切符を入れる所も読み取る装置もない…。どうしたらいいんだろう？



　しばらくそこに立ちすくみ、他の人がどうするか見ていた。みんな何も気にせず改札をそのままくぐって行く。俺もドキドキしながら切符を片手にそのまま改札をくぐってみる。何もおこらない。あー、これでいいんや。
　ホームで15分ほど待つとKTXがやってきた。意外とカッコイイ。10号車を探して乗り込み、指定された座席に座り発車を待った。新幹線よりは少し窮屈な座席だね。
　走り出したKTXの窓から見える韓国の田舎の風景は、日本とあまり変らずどこかほっとする。3時間弱でソウルだ。

　ソウルに着くと改札口の前でチョンが待っててくれた。チョンと握手して2日ぶりの再開を喜んだあと、腹が減ってた俺達は駅の構内にあるマクドナルドに入った。俺の目当ては、韓国御当地バーガーの「プルコギバーガー」だ。
　人で一杯の店内でようやく空いている席を見つけた。俺が場所取りをしている間に、チョンが「プルコギバーガーセット」を買ってきてくれた。
　美味しいぜー！これ！チョンが言うには韓国ではこれが１番人気らしい。ハンバーグとレタスとピクルスのシンプルなバーガーだけど、このソースが絶品なんだよね。マックでもロッテリアでもバーガーキングでも、この「プルコギバーガー」はあるんで、もし機会があれば、ぜひ食べてみてな。

　さー、腹も満たされたし、今回ソウルでの1番の目的、ユン・ウネちゃんが出演した「コーヒープリンス1号店」のロケ地である「コーヒープリンス1号店」にコーヒーを飲みに出発した。
　地下鉄1号線でソウル駅から市庁まで行き、2号線に乗り換えて5駅目の弘大入口で下車して4番出口から地上に出て。チョンがネットで調べて手書きしてきてくれた簡単な地図を頼りに「コーヒープリンス1号店」を目指した。きつくもなく、ゆるくもない、中途半端な坂道を上っていくと、右側にあのドラマで見慣れたコーヒーショップが！



　外も中もドラマのまんまやん！でも若干汚くボロになってる…。韓国人がこの店に行くとみんなガッカリするって、チョンが言ってたけど、なんとなく分かるわ。
　でも俺は大満足だぜ。壁には出演者のサインが飾られ、店員のユニフォームもドラマのまんまやし、

　ひまわりの絵もあるし、ウンチャンが掃除してた便所もそのままやん！

　残念ながら2階には上がれなかったけど、俺は十分楽しめたぜ。
　
　お客さんは日本人と台湾人とかの外国人の女の人ばっかりで、男の客は俺とチョンだけだった。そんで、みんなが歩き回って写真バシバシ撮ってるし、こりゃ一般の客はいづらいわな。


　この後チェ・ハンソンの家にも行くつもりだったけど、ここから地下鉄とバスに1時間ぐらい乗って、700ｍ歩かないといけないらしいんで、もうくじけました。だってこの日のソウルは気温30度だぜ。これ以上は無理無理。

　「コーヒープリンス1号店」を離れ、南大門でお土産を何点か買ったあと、明洞に散策しに行った。ブラブラしてる途中、露天で面白い兄ちゃんが実演販売してる蜂蜜を伸ばして作るお菓子を買った。だって、露天にユン・ウネちゃんがそれを食べてる写真があったんだもの。

いいじゃん、別に、ミーハーで！

韓国一人旅 2日目

　結局昨日はもう\60,000捨ててきてしまった…。時計はもう朝10時だった。工業製品や道具を売っている店が多い、繁華街とはまったく別の釜山の日常が見える場所を通って、ホームプラスというスーパーまでお土産を買いに行った。



今回はいつものラーメンに加え、韓国のスナック菓子やごま油、コチュジャンを買い漁った。それらの荷物をホテルの部屋に放り込み、昨日の悪いツキを洗い流すためにセンタムシティーにある「新世界デパート」のチムジルパンに行く事にした。

　まだ午前中の人のまばらな西面地下街を抜けて、地下鉄の改札に行った。W1,100払い地下鉄に乗り込んだ。30分程でセンタムシティー駅に着いた。改札を抜け、そのまま地下でつながっている「新世界デパート」のエスカレーターに足を乗せた。



前回この「新世界デパート」のチムジルパンに来たときはデパートの中をまったく見てなかったんで、風呂に入る前にちょっと店内をブラブラする事にした。広いぜ～、このデパート。エスカレーターだけでも何個あるのって感じ。売ってる物は今の貧乏な庶民にはちょっと手が出にくい価格帯だ。まー入ってるテナントは何かしらのブランドばっかりだしね。



　俺も高い金だしてまで欲しい物は無かったから、1階まで下りてチムジルパンに行った。高い所でもW8,000ぐらいでチムジルパンに入れるのに、ここはそれよりもはるかに高いW12,000だぜ（週末はW14,000）。しかーし、払うだけの価値がここにはあるね。高い金出してデパートで買い物する必要はまったく無いけど、風呂だけでも入りに行く価値があるから、釜山に行ったときはちょっと無理してでも行ってみたほうがいいぜ！
今日は違法な物やらなんやらを捌いてるバイヤーの友達と飯食いする事になっていたけど、それは夕方だ。俺はたっぷり4時間チムジルパンを楽しんだ。

地下鉄で西面まで戻り、バイヤーの友達でキムという男に電話をかけた。18時ぐらいに「ミリオレ」の前で待ち合わせる事に。まだ1時間程時間があるんで、俺はホテルの部屋でで少しゆっくりした。
18時5分前にホテルを出て「ミリオレ」に向かった。この俺が泊まっている「エンジェルホテル」から「ミリオレ」までは5分程で行ける。「ミリオレ」に向かう途中でチョイから電話がかかってきた。後でKTXのチケットを持ってきてくれるそうだ。俺は西面に着いたら電話をくれと言い電話を切った。



「ミリオレ」の前にある占い屋が並んでる所で俺はキムを待った。



少ししてからキムから電話がかかってきた。どこにいるかと聞くんで、今いる場所を伝えると「あー！見えたよ、見えた！」と電話の向こう側で言っている。キョロキョロしてる俺に「右の方です、右」。俺もキムを確認できた。電話を切り信号が青になるのを待って、横断歩道を渡ってキムと1ヵ月ぶりの再会を果たした。そうそう、キムは先月仕事で日本に来てたからね。

キムと韓国の普通の食堂で韓国人が普通に食べるご飯を食べてる時に、チョイからの電話があった。俺はキムに場所を説明してもらい、チョイにここまで来てくれるように頼んだ。チョイにキムを紹介するとお互い韓国語で少し言葉を交わした。早口で俺には何を言っているのかまったく分からなかった。チョイはKTXの切符をくれて、簡単な乗り方を教えてくれた。俺はあまり良く分からなかったけど、電車に乗るくらい楽勝だろうなって思ったんで、急がしそうなチョイにKTX代を払ってお礼を言って、チョイと別れた。

飯食いが終わると、俺とキムはコーヒーショップに入った。そこで仕事の話をした。俺ね、韓国から服やら雑貨やら仕入れて日本でショップを開ける予定なんよ。その仕入れやらをキムが手伝ってくれるって訳。今回の旅の目的はこの仕事の打ち合わせがメインだったんだ。いろいろ打ち合わせた結果、8月10日前後に、一緒にソウルに仕入れに行く事になった。なんと、夕方釜山を出て、夜ソウルに着き、朝まで買い付けをして朝釜山に帰るってスケジュールになりそうです。体力つけとかなくっちゃ！
普通ならここで酒でもクラブに飲みに行こうってなるんだけど、明日早起きだし、キムも明日別件でソウルだそうで、今夜はここで別れた。でも本当の理由は昨日のカジノの負けを取り返さなきゃ！

カジノに着いたのは9時前だった。俺は空いているBJテーブルを見つけすぐに座った。あっという間に\30,000無くなった。俺はもう\20,000をチップに換えた。それからは調子が良くて気付いたらW1,000,000以上チップを持っていた。腕時計を見るともう24時をまわっていた。明日は9時までに釜山駅に行けってチョイに言われてた事を思い出した。
　博打ってのは後ろ髪引かれるぐらいで止めるのが勝つ秘訣と常々思ってたんで、今夜はここで帰るのが正解だろう。W1,000,000残し、残りのチップを全部張ってみた。見事撃沈…。やっぱ欲かいたらダメだね。俺はW1,000,000分のチップを現金に換えて帰る事にした。換金所でW100,000の小切手を10枚貰い、カジノを後にした。
　
　帰りにテジクッパを食いに行こうとしたけど、カジノでビールを飲みすぎて腹がパンパンで食えそうにない…。何度も「キョンジュクッパ」を振り返りながら、ホテルに帰った。

韓国一人旅

　この不景気で金もあまり持ってないのに、5月25日から韓国までまた行ってきてしまった…。出発前は帰る日も決めてなかったけど、一応28日に帰る便を予約する事にした。グリーンが空いてたんで、ちょっと贅沢して帰りの便だけグリーンにしてもらった。

　12時過ぎに釜山国際ターミナルの前のタクシー乗り場でタクシーに乗り込み、いつもの俺の常宿「エンジェルホテル」に向かった。20分もかからずにタクシーはホテルに着いた。腹が減っていた俺はチェックインを済ませると、荷物も解かないまま部屋を飛び出した。今回は釜山名物「テジクッパ」をどうしても食べてみたかったんで、西面の有名店「キョンジュクッパ」を探す事にした。ペコペコの腹を引きずってようやく店に辿り着いたが、満席で座れない。俺は待つのがチョー嫌いだ。4日間に内に食えればいいやって思い、いつも必ず行くロッテホテルのすぐ横のジャージャー麺屋に行く事にした。クソっここも一杯だ！もういいや、カジノで飯をかき込もう。俺はそう思いロッテホテルのカジノ「セブンラックカジノ」に入った。

　やっぱり昼間はガラガラだった。1人しか座ってないBJテーブルに座り\30,000をチップに変えた。ちょっと博打してから飯食おうと思ってたら、あんなに腹が減ってたのに、忘れてBJに夢中になってたわ（笑）。2時間ほど経って腹減ってた事を思い出して、ようやくカジノのまずいジャージャー麺を食った。このまずいジャージャー麺が運のツキ。それからズラズラ負けてしまった。まだまだやりたかったけど、こんなに客のいない時は絶対勝てないんで、カジノを出る事にした。

　しかし今日の釜山はとにかく暑い。長T着てた俺はちょっと歩いただけで、もう汗ビッショリよ。前日も朝方まで博多で飲んでて寝てない俺は、この暑さも手伝ってさすがにまいってきた。とりあえずシャワーでも浴びにホテルに戻ろう。チョンやチョイ達との約束は夕方だった。
　シャワー浴びてクーラーの効いた部屋で横になってたらいつの間にか寝てしまってた。17:15分のチョイからの電話で叩き起こされた。20時ぐらいにホテルの近くまで来るって電話だった。まだ3時間近くもあるし俺はまた寝た。

　ホテルの前で待ってると、チョンとチョイが歩いてくるのが見えた。チョイとは2ヶ月前にも会ってたけど、チョンとは本当に久しぶりだ。2人とロッカー式の握手で再開を喜んだあと、自家製ビールを飲ませるお洒落な店に晩飯を食いに行った。
　ちょうど出発前に先着100名のチケットプレゼントに当選して「釜山MBC創立50周年パワーコンサート」のチケット3枚ゲットしてたんでチョイ達にお土産の代わりにあげた。そしたらさ、俺の出発の2日前に韓国の前大統領が自殺しちゃってさ、こういったイベントやコンサート、再放送以外のバラエティー番組やお笑い番組は全部中止もしくは延期になっちゃったんだって！おまけに昨日は北朝鮮で核実験があったんだって。昨日から飲んだくれてたんで、全然知らなかったわ。
　チョイからは慶州名物のお菓子を貰った。どら焼きの皮みたいなヤツだったけど、ほんのり甘くて美味しかった。
　27日にソウルに行くんで、どうやって行くかを2人に相談してみた。ソウルの近くの仁川のお姉さんに家に帰るチョンは高速バスで明日帰るそうだけど、5時間以上時間がかかるって。なんで、バスはNG。飛行機なら乗ってる時間は1時間弱だけど、空港までの時間と空港からの時間、そして値段を考えるとこれまたNG。結局、総移動時間が飛行機と変らず、値段も安いKTXで行く事になった。切符はチョイがネットで予約して買ってきてくれて明日渡してくれる事に。チョンとはそのKTXの到着時間にソウル駅で待ち合わせる事にした。

　2時間程3人で酔っ払ってから、俺達は俺のホテルの前で別れた。俺は一旦部屋に戻ったけど、昼間のカジノが忘れられない…。\30,000取り返さないと！