黒沢永紀オフィシャルブログ(旧・廃墟徒然草)

産業遺産と建築、廃墟、時空旅行、都市のほころびや不思議な景観、ノスタルジックな街角など、歴史的“感考”地を読み解く

名もなき廃墟 #46

2007-12-13 01:22:06 | ・名もなき廃墟


渋谷区の円山町といえば、渋谷の中では最もディープなエリア。
駅寄りには飲み屋街やクラブが乱立し、
その奥には広大なホテル街が広がっています。
そのホテル街のはずれに、場違いな民家が一軒。







窓や壁の至る所に見られる補修跡。
ついさっき干された様な毛布と裏腹に、
ありえないほど壊れている1階部分。







左側に写る建物が上2枚の画像の建物。
建物の横も前も全てホテルに囲まれた一角でした。


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2 Comments

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Unknown (R.H.)
2007-12-13 12:24:40
昭和40年代に建てられた様ですね。木板をずらしながら互い違いに合わせた目隠しは、ずいぶん前から見かけなくなりました。

今もお住まいの様ですが、こういう民家が残って欲しいものです。

古い建物は、住民にとっての記憶のありかだと思います。戸山アパートの跡地を訪れた時、隣接する百人町の古い家々、生えていた木々の1本まで思い出した事を覚えています。
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▼R.H.さんへ (廃墟徒然草)
2007-12-13 21:02:07
おひさしぶりです。
そうですか、このようなスタイルの建物は、
昭和40年代の頃のものなんですか。
板を互い違いに張り合わせた目隠しは、
確かにみなくなりましたね。

木造という素材を使って来た事から、
建物は常に更新するものという意識が日本人にはあるんではないかと思いますが、
そういう意識が根底にあってビルを建てるから、
すぐに取り壊しては新しいビルを建てるという繰り返しが起きるんではないかと思います。
ヨーロッパの場合は、もともと恒久的な発想で建物を建てるので、
ちょっとやそっとでは壊さない建物ができるのかとも思います。

例えば法隆寺などは1400年経った今も、
当時の素材に近いもので補修しています。
壊すだけではなく大切に残して行く事を考えるのも、
大事な事なんではないかと思います。

思い出のものが消えるということは、
そのまま自分たちの過去を消してしまう事でもあると思います。

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