昨年リリースした国内初の廃道DVD『廃道クエスト』、
そして、今年の春にリリースした第二弾『廃道ビヨンド』、
そして廃道三部作完結編となる『廃道レガシイ』が、まもなくリリースです。
今回もリリース前に、作品に収録した物件の探索リポートをアップしています。
◆
前回までは兵庫県と鳥取県の県境にある戸倉峠に残るの、
明治時代の馬車道跡を跡をたどりましたが、
今回は、戦中に造られながらも完成も見なかった未成隧道を行きます。
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現在の新戸倉トンネル、昭和の戸倉隧道、
そして明治の馬車道と今回の未成隧道が、
地図で見ると随分と折り重なっていますが、
レベル的には新戸倉トンネルと戸倉隧道は、
ほぼ同じレベルを並走しているものの、
未成の隧道は、これら2本より遥かに高いレベルのトンネルです。
さらに地上レベルで明治の馬車道が通っています。
その高低差はかなりあるので、
明治の馬車道を歩いていても、その下に幾つものトンネルがあるとは、
まったく分かりません。
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さて、戸倉峠の明治道を兵庫県側から鳥取県がわへ踏破し、
最初に車を停めた昭和の旧道と明治道の合流地点から、
今度は車で移動して、戸倉隧道の鳥取県側の抗門前まで移動しました。
こちらの抗門も、兵庫県側と同様、
下半分がコンクリートで塞がれた構造です。
抗門の表面は、兵庫県側の方が趣がありましたが、
鳥取県側はなんといっても、
苔むしたアスファルトにセンターラインがくっきり残り、
廃道の先にある廃隧道というのがよくわかります。
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抗門や抗門手前の道路を見る限り、
使われなくなってから相当の時が流れている様子ですが、
抗門の少し手前にある、
隧道内の照明施設のある建物内に残る配電盤を見ると、
かなり奇麗な状態です。
兵庫県側の抗門は、一部金網の扉が開放されているので、
入ろうと思えば入れますが、
鳥取県側の抗門は完全に塞がれているので、
とりあえず抗門を見学だけして、
いざ、未成隧道を目指します。
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未成隧道へのアプローチは、特に道があるわけではないので、
抗門の左横から、林の中へただ進みます。
ほどなく、かなり劣化した大きな砂防ダムがあります。
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砂防ダムを越えて暫く進むと、
遠くに崩壊しかけた隧道が見えてきます。
あれが未成の隧道か!と思いきや、
石井さんから、あれは暗渠です、と一言。
画像ではほぼ平坦に見えますが、
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ご覧の様に、実際はかなりの急斜面。
それだけ未成隧道が、高い位置に造られているのが分かります。
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近づいて見ると、ほとんど自然と同化した暗渠です。
暗渠があるということはすなわち、その上を通行する必要があったのだと思いますが、
現在では、暗渠の上に道があった様子は全くありません。
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暗渠にしては人一人がかろうじて通れる高さと幅があるので、
かなりしっかりとした造りのものです。
これだけの暗渠を造る必要があったにもかかわらず、
他の施設は全くなく、ただ暗渠だけが残っているのは、
摩訶不思議な光景でもあります。
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暗渠を越えて更に林の中を深く進んだ先に、
遂に未成隧道が姿を現します。
鬱蒼と生い茂る木立、そして手前に広がる沼、
どでもが未成隧道の異様さを引き立てる小道具と化しています。
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未成隧道の入口へ辿り着きました。
扁額は勿論、抗門さえも造られていない、
ただ半円筒の枠が周囲の土を支えているだけの未成隧道。
廃道DVDシリーズの制作のために、
この2年で様々な廃道を訪れましたが、
個人的には、その中でもっとも印象深かった隧道です。
それでは次回、未成隧道内部のリポートです。
◆
『廃墟賛歌 廃道レガシイ obroad legacy』
廃道DVD三部作・完結編
2014年9月2日 release !
amazon他で絶賛予約受付中!
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そして、今年の春にリリースした第二弾『廃道ビヨンド』、
そして廃道三部作完結編となる『廃道レガシイ』が、まもなくリリースです。
今回もリリース前に、作品に収録した物件の探索リポートをアップしています。
◆
前回までは兵庫県と鳥取県の県境にある戸倉峠に残るの、
明治時代の馬車道跡を跡をたどりましたが、
今回は、戦中に造られながらも完成も見なかった未成隧道を行きます。
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現在の新戸倉トンネル、昭和の戸倉隧道、
そして明治の馬車道と今回の未成隧道が、
地図で見ると随分と折り重なっていますが、
レベル的には新戸倉トンネルと戸倉隧道は、
ほぼ同じレベルを並走しているものの、
未成の隧道は、これら2本より遥かに高いレベルのトンネルです。
さらに地上レベルで明治の馬車道が通っています。
その高低差はかなりあるので、
明治の馬車道を歩いていても、その下に幾つものトンネルがあるとは、
まったく分かりません。
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さて、戸倉峠の明治道を兵庫県側から鳥取県がわへ踏破し、
最初に車を停めた昭和の旧道と明治道の合流地点から、
今度は車で移動して、戸倉隧道の鳥取県側の抗門前まで移動しました。
こちらの抗門も、兵庫県側と同様、
下半分がコンクリートで塞がれた構造です。
抗門の表面は、兵庫県側の方が趣がありましたが、
鳥取県側はなんといっても、
苔むしたアスファルトにセンターラインがくっきり残り、
廃道の先にある廃隧道というのがよくわかります。
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抗門や抗門手前の道路を見る限り、
使われなくなってから相当の時が流れている様子ですが、
抗門の少し手前にある、
隧道内の照明施設のある建物内に残る配電盤を見ると、
かなり奇麗な状態です。
兵庫県側の抗門は、一部金網の扉が開放されているので、
入ろうと思えば入れますが、
鳥取県側の抗門は完全に塞がれているので、
とりあえず抗門を見学だけして、
いざ、未成隧道を目指します。
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未成隧道へのアプローチは、特に道があるわけではないので、
抗門の左横から、林の中へただ進みます。
ほどなく、かなり劣化した大きな砂防ダムがあります。
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砂防ダムを越えて暫く進むと、
遠くに崩壊しかけた隧道が見えてきます。
あれが未成の隧道か!と思いきや、
石井さんから、あれは暗渠です、と一言。
画像ではほぼ平坦に見えますが、
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ご覧の様に、実際はかなりの急斜面。
それだけ未成隧道が、高い位置に造られているのが分かります。
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近づいて見ると、ほとんど自然と同化した暗渠です。
暗渠があるということはすなわち、その上を通行する必要があったのだと思いますが、
現在では、暗渠の上に道があった様子は全くありません。
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暗渠にしては人一人がかろうじて通れる高さと幅があるので、
かなりしっかりとした造りのものです。
これだけの暗渠を造る必要があったにもかかわらず、
他の施設は全くなく、ただ暗渠だけが残っているのは、
摩訶不思議な光景でもあります。
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暗渠を越えて更に林の中を深く進んだ先に、
遂に未成隧道が姿を現します。
鬱蒼と生い茂る木立、そして手前に広がる沼、
どでもが未成隧道の異様さを引き立てる小道具と化しています。
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未成隧道の入口へ辿り着きました。
扁額は勿論、抗門さえも造られていない、
ただ半円筒の枠が周囲の土を支えているだけの未成隧道。
廃道DVDシリーズの制作のために、
この2年で様々な廃道を訪れましたが、
個人的には、その中でもっとも印象深かった隧道です。
それでは次回、未成隧道内部のリポートです。
◆
『廃墟賛歌 廃道レガシイ obroad legacy』
廃道DVD三部作・完結編
2014年9月2日 release !
amazon他で絶賛予約受付中!
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戸倉の近況をありがとうございます!
私が訪れた時と、周囲の様子がずいぶん変わってしまったとのこと。
当時は鬱蒼としげる林や池が、秘境感を醸し出していたので、おっしゃるように、イイ時に撮影できたのかもしれませんね。
内部も崩落して、かつて行けた地点まで、もはや行けないのかもしれません。
映像の廃道シリーズは完結したので、戸倉に限らず廃道へはめっきり行かなくなりましたが、特に思い出深い隧道だったので、機会ごあればまた訪れてみたいです。
ありがとうございました!
現在、ここは撮影時の雰囲気とはかなり変わってしまいました。
2016年以降の大雨で、
・排水路を倒木が塞ぐことで堰堤がダム決壊を起こし排水路が丸見えになるほど崩壊。
・隧道直前の沼も同じように決壊し取付道路が崩壊。沼はほぼ干上がりました。
幸いにも隧道そのものへのダメージは見らけませんが、入口の立木はたおれました。
最高な瞬間をDVDに収められたと思います。
ありがとうございました。
amazonでのご購入、ありがとうございますー!!
さすがというよりバカです(笑)
けれど、作品を重ねるごとに、前よりハードな所へ行く様になっているのは確かですね。
レベルがどんどん上がっているというか。。。
特に今回はおふたりがどうしてもここを踏破しておきたいー!的な物件なので、
撮影はかなりハードでしたー
特にこの戸倉の未成隧道は、ブログも記事にも書きましたが、
全作品を通じて最も震え上がった物件でした!
是非ご覧になってみてくださーい!
アマゾンで注文して予定では明日9月2日か遅くても3日には届くでしょう。
すごく楽しみです。
しかし、その前にこの記事を読んで気持ちを高めています(笑)
やはりすごいというかなんというか。
脱帽なのは、旧国道レベルなら誰でも調べられるし当たりもつく。
しかしそこは平沼さん石井さんもいらっしゃることです、明治道や未成隧道まで探索が及ぶのがやはりさすがというか情熱が違うというか。
未成隧道2の写真もインパクトがあるので映像が楽しみです。