黒沢永紀オフィシャルブログ(旧・廃墟徒然草)

産業遺産と建築、廃墟、時空旅行、都市のほころびや不思議な景観、ノスタルジックな街角など、歴史的“感考”地を読み解く

くりはら田園鉄道 #04

2011-10-07 07:35:46 | 鉄道遺産
かつて宮城県の北部を横断していた、
くりはら田園鉄道、通称「くり電」のシリーズです。



前回に引き続き若柳駅。→Mapion
駅舎の中を覗いてみると、
一部にブルーシートがかけられたりしてはいますが、
デスクの上に残るペットボトルや、
ストーブの煙突にひっかけたタオル等、
現役時代の息遣いが生々しく残っています。







ホームの電球。
夜、光量の少ない電球に照らされて、
ボ~っと浮かび上がるいい雰囲気のホームが、
目に浮かびます。







こんな電球も天井には設置されていました。







駅舎を離れて周囲を散策すると、
台車を外された木造貨車がひっそりと佇んでいました。
なんでも大正時代の製造で、
かつては西武鉄道を走っていた貨車だそうです。
貨車…
夜中、旅客電車が終わった丑三つ時、
ゆっくりと走る真っ黒い長蛇の貨車を、
子供の頃、とても怖く思った記憶があります。







貨車の裏手には、ひしゃげた建物がありました。
年季の入った木造の、趣のある建物です。







建物の中には、機関車が打ち棄てられていました。
貨物列車を牽引した機関車ですが、
あまり馬力がなく、晩年は活躍する場も殆どなかったようです。







建物の裏手には小さな事務所が併設してありました。
取っ手の大きな木製デスク。
コクヨ系事務椅子。
そして木造の引き戸に木造の窓枠。
ついこの前まで現役だったはずなのに、
そこは昭和で時が止まったような空間でした。

<<< ガンバレ!東北 >>>
________________________________



ブログ付属のフォトアルバムに廃線百景をアップしました。

________________________________



ムック『廃線跡の記録』三才ブックス
くりはら田園鉄道の詳細リポート掲載

________________________________



オープロジェクト DVD『鉄道廃線浪漫画』日活
くりはら田園鉄道もフィーチャーした、
鉄道廃墟を映像と音楽、随想的なナレーションで綴る映像詩集



最新の画像もっと見る

post a comment