シリーズでアップしている沖縄。
今回は、中城城跡の記事でも少し触れた御嶽です。
御嶽へ行くのは今回が初めてなので、
最も名のある斎場御嶽(せーふぁうたき)を訪れてみました。
→Mapion
御嶽は南西諸島に分布する聖地の総称、
その中で琉球王国最高の御嶽が、この斎場御嶽です。
いきなり崩れかけの石の塊ですが、これは
御門口(うじょうぐち)と呼ばれる斎場御嶽の入口にある香炉で、
王朝の時代には、一般人はもちろん
全ての男子が中へ入る事ができず、
国王ですら着物を女性前にして入ったそうです。
御門口から続く御嶽への道は、
周囲を鬱蒼とした緑が包み、
徐々に聖域へ入る心の準備をさせるかのようです。
しばらく坂道を登ると左手に見えるのが、
大庫理(うふぐーい)と呼ばれる拝所です。
大庫理とは大広間とった意味だそうですが、
中央には石を敷き詰めた祈りのスペースが造られている以外、
特になにもありませんが、
岩と植物が造る自然の拝所は、
最も御嶽を特徴ずける形だと思います。
大庫理を離れてしばらく進むと小さな沼があります。
これは御嶽とはまったく関係なく、
戦中の艦砲射撃による砲弾で出来た穴が、
沼になったものだそうですが、
聖地の攻撃による戦意喪失を意図したものだったんでしょうか。
説明板には「水中には様々な生物が棲息しています」
と、意味深げな事がかいてありましたが、
果たしてそれが何を意味しているのかはわかりませんでした。
ただ、妙に気になる沼です。
特に拝所に限らず、斎場御嶽の中は、
全ての場所が富士山の樹海にも通じる神聖さをたたえています。
拝所は本来は特に意味のある場所なんでしょうが、
素人にはその差はあまりわからず、
このエリア一帯全てがパワースポットで、
どこで拝んでも同じ様に感じられます。
森が特に深くなった先には、
寄満(ゆいんち)と呼ばれる拝所があります。
対象物がないので大きさがつかめないかと思いますが、
画像中央下部の窪んだスペースが、
人が入って祈りを捧げられる位の大きさです。
王朝の時代とは植物の形も随分と変わっているのでしょうが、
植物と岩石の作り出す光景は、
異世界へ入り込んだ錯覚を覚えます。
8m位の高さから岩肌をつたって延びる木の根。
斎場御嶽は世界遺産にも認定され、
多くの観光客が訪れる場所ですが、
多くの御嶽は、今でもその土地のごく一部の人しか知らず、
外部の人間には一切公表されていないと聞きます。
寄満の次は、斎場御嶽でも最も知名度の高い拝所、
三庫理(さんぐーい)です。
この日三庫理を訪れると、
数名の女性が岩に向かって祈りを捧げていました。
中央の女性がのりとを唱え、それ以外の女性は、
ただ椅子に座って拝んでいるだけです。
さらにその後方にはもう一人若い女性が座っています。
三庫理の中でも最も崇高な、久高遥拝所。
上画像の女性たちはその後、岩の間を通って久高遥拝所に入り、
再び祈りを捧げ始めました。
祈りの前には供物を捧げるようですが、
赤い服を来た女性は、供物の準備を手伝い、
それが終わるとここでも他の女性と距離をおいて座っていました。
いわゆる「見習い」ということなのでしょうか。
かつて画像でしか見た事がなかった三庫理。
2つの岩が支え合う三角の通り道は、
想像していたより大きなものでした。
久高遥拝所から見える久高島。
久高島は以前の記事でも触れた様に、
琉球の始まりとされる島。
このロケーションがもし自然に造られたモノだとしたら、
確かにここは琉球にとって特別な意味を持つ場所だ
と考えられたとしてもおかしくはありません。
隣接する知念岬から眺める久高島。
次回沖縄へ行ったら、是非久高島へ行ってみたいと思います。
◆
ド派手な色使いと構図で昭和を駆け抜けた画家岡本太郎が、
縄文に魅せられて日本文化に目覚め、
最後に行き着いた場所が、
なにもない御嶽だったと言われています。
なにもないからこそ、
あらゆるもを作り出せる可能性のある場所、
と感じたのかもしれないと思いました。
◆ シリーズ 沖縄 ◆
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今回は、中城城跡の記事でも少し触れた御嶽です。
御嶽へ行くのは今回が初めてなので、
最も名のある斎場御嶽(せーふぁうたき)を訪れてみました。
→Mapion
御嶽は南西諸島に分布する聖地の総称、
その中で琉球王国最高の御嶽が、この斎場御嶽です。
いきなり崩れかけの石の塊ですが、これは
御門口(うじょうぐち)と呼ばれる斎場御嶽の入口にある香炉で、
王朝の時代には、一般人はもちろん
全ての男子が中へ入る事ができず、
国王ですら着物を女性前にして入ったそうです。
御門口から続く御嶽への道は、
周囲を鬱蒼とした緑が包み、
徐々に聖域へ入る心の準備をさせるかのようです。
しばらく坂道を登ると左手に見えるのが、
大庫理(うふぐーい)と呼ばれる拝所です。
大庫理とは大広間とった意味だそうですが、
中央には石を敷き詰めた祈りのスペースが造られている以外、
特になにもありませんが、
岩と植物が造る自然の拝所は、
最も御嶽を特徴ずける形だと思います。
大庫理を離れてしばらく進むと小さな沼があります。
これは御嶽とはまったく関係なく、
戦中の艦砲射撃による砲弾で出来た穴が、
沼になったものだそうですが、
聖地の攻撃による戦意喪失を意図したものだったんでしょうか。
説明板には「水中には様々な生物が棲息しています」
と、意味深げな事がかいてありましたが、
果たしてそれが何を意味しているのかはわかりませんでした。
ただ、妙に気になる沼です。
特に拝所に限らず、斎場御嶽の中は、
全ての場所が富士山の樹海にも通じる神聖さをたたえています。
拝所は本来は特に意味のある場所なんでしょうが、
素人にはその差はあまりわからず、
このエリア一帯全てがパワースポットで、
どこで拝んでも同じ様に感じられます。
森が特に深くなった先には、
寄満(ゆいんち)と呼ばれる拝所があります。
対象物がないので大きさがつかめないかと思いますが、
画像中央下部の窪んだスペースが、
人が入って祈りを捧げられる位の大きさです。
王朝の時代とは植物の形も随分と変わっているのでしょうが、
植物と岩石の作り出す光景は、
異世界へ入り込んだ錯覚を覚えます。
8m位の高さから岩肌をつたって延びる木の根。
斎場御嶽は世界遺産にも認定され、
多くの観光客が訪れる場所ですが、
多くの御嶽は、今でもその土地のごく一部の人しか知らず、
外部の人間には一切公表されていないと聞きます。
寄満の次は、斎場御嶽でも最も知名度の高い拝所、
三庫理(さんぐーい)です。
この日三庫理を訪れると、
数名の女性が岩に向かって祈りを捧げていました。
中央の女性がのりとを唱え、それ以外の女性は、
ただ椅子に座って拝んでいるだけです。
さらにその後方にはもう一人若い女性が座っています。
三庫理の中でも最も崇高な、久高遥拝所。
上画像の女性たちはその後、岩の間を通って久高遥拝所に入り、
再び祈りを捧げ始めました。
祈りの前には供物を捧げるようですが、
赤い服を来た女性は、供物の準備を手伝い、
それが終わるとここでも他の女性と距離をおいて座っていました。
いわゆる「見習い」ということなのでしょうか。
かつて画像でしか見た事がなかった三庫理。
2つの岩が支え合う三角の通り道は、
想像していたより大きなものでした。
久高遥拝所から見える久高島。
久高島は以前の記事でも触れた様に、
琉球の始まりとされる島。
このロケーションがもし自然に造られたモノだとしたら、
確かにここは琉球にとって特別な意味を持つ場所だ
と考えられたとしてもおかしくはありません。
隣接する知念岬から眺める久高島。
次回沖縄へ行ったら、是非久高島へ行ってみたいと思います。
◆
ド派手な色使いと構図で昭和を駆け抜けた画家岡本太郎が、
縄文に魅せられて日本文化に目覚め、
最後に行き着いた場所が、
なにもない御嶽だったと言われています。
なにもないからこそ、
あらゆるもを作り出せる可能性のある場所、
と感じたのかもしれないと思いました。
◆ シリーズ 沖縄 ◆
> NEXT >TOP > INDEX
(予定どおりだったのかもしれませんが)
雰囲気、伝わってきますね。
大地から感じるものは実際行ってみないとわかりませんが、きっと他の聖地同様、スゴイのでしょう。
ピラミッドの石室では、座禅を組む西洋人を沢山見かけましたが、
個人的にはパワースポット感を全く感じなかったのに対して、
御嶽は「それほどでもないだろう~(疑)」という予想に反して、
めちゃくちゃパワースポットでした!
天河でも感じましたが、それ以上ですね。
勝手にお気に入りに入れて^^
プログ拝見しています。
廃墟ってすごいですね
夢があり 緑 植物も自由に生きていて
雑誌もいろいろあるんですね。
時空の世界超えていけそうです。
とてもありがとうございます。
廃墟は、人の光と陰を全部飲み込んで、
未来の記憶を見せられる様に感じます。
まさに時空を超えられる世界ですね!
「雑誌」というのは一番最初の記事にアップしているものでしょうか?
それらは全部何らかの形で執筆に携わったものですので、
もし機会がございましたら、ご覧になって頂けたら幸いです。
寒い休日、家を一歩も出ず
節分の日に斎場御嶽知ったのも何かのご縁
新しい年への気持ち邪気はらいになりました。
私の知らない世界がたくさんあり
また心の中で求めていたものに出会えたような
まだすべて拝見していないんですけど、
すごい知識人の方なんですね。
この掲載写真とても落ち着きます。
聖地 すごい・・・ 神の島。
凄かったです!
近々(4月頃)にアップしようと思いますので、
お忘れでなかったら、ご覧下さいませ。
心の中で求めていたものに出会う切っ掛けになったのであれば、
とても嬉しい限りです。
斎場御嶽は実際も落ち着きますよ!
特に都市で暮らしてると、色々なものが押し付けがましく感じますが、
ここは全てが引っ込んでる感じです。
それから、全然知識人でもなんでもないですよー
なにも知らないんで、このブログをアップしながら、
少しずつ勉強してるところです。