しろくまのいえ

しろくまのいえのまわりでおこるさまざまな出来事をつづってゆきます。

本)朽ちていった命 被爆治療83日間の記録

2016-02-24 06:19:21 | 
1999年9月30日 東海村臨界事故後、被爆患者の治療現場をまとめたものです。

「被爆2日後、見た目、重症患者には見えず苦しみや痛みはなかった」
「被爆7日目、染色体がすべてバラバラになっていた」
「被爆11日目、やけどのような水ぶくれができる、人工呼吸器装着」
「被爆18日目、人工呼吸中でも意識がしっかりとしている」
「被爆83日目、死亡」



一番 すごいなぁと思ったのは、被爆した直後は気分が悪くなったが、
検査上、染色体がバラバラになっていたということです。
一瞬にして、人間のDNAを破壊してしまういうことです。
それも、見た目、なにも変わりがないのに…

DNAが破壊されると、人間の免疫力や再生能力はなくなってしまうので、
11日目には見た目上、皮膚の上他に変化が見られ、肝細胞移植などしても、
83日目に死亡してしまうわけです。

被爆された方が30代男性と若かったために、83日も生きれたのかなぁと思います。
この方の被爆量が、メモ上、8シーベルト以上とされていたそうですが、それでも
一瞬では死ななかったことが怖いですね。じわじわ…というか…
(一度に20シーベルト被爆すると、即死するようです)

福島県内の常磐道では、高くても5マイクロシーベルトなので、危険ではないと
思われがちですが、少ない値でも、DNAは、壊されている可能性があるかもしれないので、
マイクロシーベルトだからといって、安全だとはいえませんね。
今だいじょうぶでも、ある一定量をこえると、体に現れるとか…
目に見えない、においも、色もないので、知らなければ、痛くもかゆくもなく
DNAが危険にさらされるということですから、被爆事故が起こってしまった事実は
変わらないので、各自、被爆の認識を正しく持って生活してゆくことが必要です。

いろいろと勉強になる本でした。