業務&ITコンサルタントのひとり言

コンサルティング活動を通じて感じることを勝手気ままに記載

壊れたニッポンを治す為の処方箋#3:12日の日経 ”「安すぎるメシ」転換のとき”の問題の本質は?

2024年01月28日 09時51分14秒 | 社会全般
12日の日経新聞に、”「安すぎるメシ」転換のとき”と云うタイトルの記事があった。このタイトルだと、お弁当を含めた外食の価格が低いと思ってしまうが、記事の内容は食品廃棄の問題である。これには、見た目を重視する事と、販売機会損失を恐れる為に供給過多が問題であろう。

日本の文化には、見た目を大事にしている面がある。そのお陰で、質の高い文化を作り上げてきた。一方、悪い面が出ているのが、見た目の悪い野菜などの食品の購入を渋る傾向にある。これは、食品の廃棄を誘発している。一方、日本の文化には、”勿体ない”と感じる文化もあるのだが、相反する極端な思考を我々日本人は持っている。味には全く問題無いのだが、見た目の悪さから廃棄されていると云う事は、大変もったいない事ではあるのに...である。

もう一つの問題は、製造食品の供給過多であろう。供給量は、一寸多い程度が適切であるが、どの店でも商品が溢れかえっている。各食品メーカは、自社の製品を少しでも多く売りたいが為に、沢山製造し、値下げしてでも販売している。その為、ちょっと消費期限が短くなっただけで、廃棄をしている状況である。これも日本人の美徳である勿体ないの精神から反しているのだが、これも見た目重視と共通する日本人の特性であろう。
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壊れたニッポンを治す為の処方箋#3:「”正社員の壁”人手不足でも」って本当!?

2024年01月22日 22時26分06秒 | 社会全般
昨日の新聞に、”「正社員の壁」人手不足でも”と云う記事があった。記事の中身を読むと、問題の本質をわかっていない様である。企業は単に、安い賃金で雇いたいだけであり、多くの場合は人材のミスマッチでもなく、転職者への高い期待値でもない。

その問題点は記事の中に書いてある。社会保険労務士事務所でパートで働く人が、正社員として同業に転職しようとしても、正社員としての採用を渋る企業が多いと書いている。この文面から想像するに、「人材のミスマッチ」ではないと云える。

また、ある大学の教授のコメントを書いているが、「企業は転職者に即戦力を求める傾向が強い。期待値の高さが正社員になるハードルを上げている」とあるが、これも実社会をしらない教授の勘違いである。そもそも、この様な事を言っている企業に、その期待値に見合った社員は居ない。居ないのに、外部にその様な人材を求め、その様な人材が見つからない事を嘆いている。それが現実である。
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壊れたニッポンを治す為の処方箋#3:選ばれない国に成り下がる!?

2024年01月21日 20時17分13秒 | 社会全般
11日の日経新聞に、「選ばれない国に成り下がる」と云う見出しの記事があった。これは外国人にとって、日本の企業に魅力を感じないと云う事であろう。確かに、給料は安いし、仕事の自由度や責任範囲が狭い事はマイナスである。しかし、多の先進国と同じ事をする必要はない。

自分の経験からも、昔からある日本の企業では、仕事の自由度や責任範囲は狭い。昔は新人の研修期間が1年以上も掛けた時代も有った程である。そして、責任のある仕事を任されるまでに、10年以上も必要であった。一方外資系の企業では、大卒であっても、2~3年で仕事を任される事もある。この点については、改善は必須であろう。

給与に関しては、難しい面がある。海外企業の給与は、特に経営トップ層の給与は高すぎ、これに日本の企業は見習う必要はない。見習うと、あの自動車メーカに居たゴーンの様な人間を蔓延らせる事になる。しかし、一般社員の給料を他の先進国並みにする必要はない。日本の文化は格差を作らない文化であったハズ。賃金格差は日本の社会では控えめにすべきであろう。但し、バブル崩壊以降に上がらなかった賃金は、大幅に上げる必要はある。

そして、一番大事な事は、失われつつある日本の文化を残した経営である。”仕事の自由度や責任範囲が狭い事”などの悪い点は直す必要はあるが、良い点も沢山ある。その一つが”格差を作らない”である。そして、日本には利他の精神があり、”自分だけが得をする”考えはそぐわない。幸せは自分が得する事ではない事を多くの日本人は知っている。その為、従業員の待遇に関して、他の先進国と同じ事をする必要はない。
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自動車のレンタルではEV車は敬遠されている

2024年01月14日 10時29分29秒 | 社会全般
昨日、オモシロイ記事を見かけた。その内容は、アメリカのカーレンタル会社でEV車2万台売却したとの事。その理由はガソリン車より補修費用が高い事と、需要が伸びないから。航続距離が短い事と、充電施設がまだ限定的である事が足かせになっていると想像。遠い将来はEV車だろうが、まだ時期尚早の感がある。

そもそも、電気は半永久的には貯めておく事は出来ない。使わなくても放電していく。そして、気温が低い時に、その機能は低下する。なので寒冷地での使用は考え所である。そして、充電に時間が掛かる事も欠点の一つである。レンタカーを返却する時、ガソリン車ではガソリンを満タンにして返却するのが通常であろう。であれば、EV車も充電した後に返却する事になるのだろうが、返却前に充電をする時間が無い場合もある。これらの理由から、やはりEV車を敬遠する人が多い事が十分理解できる。
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壊れたニッポンを治す為の処方箋#3:12月25日の日経の記事「上場企業 配当最高16兆円」

2024年01月08日 11時07分32秒 | 社会全般
昨年12月の日経に、「上場企業 配当最高16兆円」と云う記事があった。表面上は悪い情報ではないが、この配当の3割以上が外国に流れていると云う問題点がある。バブル期では5%程度だった外国法人による保有率が、様々な因縁を付けられ、日本企業が株を手放し、3割を超えた結果である。

1980年代の後半頃から、アメリカは盛んに日本の社会の閉鎖性を訴えてきた。その中には、日本の株の持ち合いも含めており、その持ち合いしている株を手放させる為に、様々な仕掛けをしてきた。その仕掛けに日本の企業はまんまと乗っかり、株を手放してきた。それを海外法人が買い取り、その恩恵を今受けている状況にある。

残念ながら、日本のナイーブで愚かな経営者はその事に気が付いていない。そしてもっと愚かな事に、殆どの政治家もその事に気が付いていないか、知っていても黙認している状況である。

この愚かさを気が付く為には、ちゃんとした理念や哲学を持つ必要がある。そして政治家や企業の経営者には、歴史観や国家観を持つ事が必要であるが、残念ながら日本のこれらの人達にはそれを持っている人はごく僅かである。

この様な日本を立て直す為には、何ができるだろうか?
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壊れたニッポンを治す為の処方箋#3:11月の日経の記事「中小127万社、後継者未定」の問題点の本質

2024年01月07日 10時03分17秒 | 社会全般
昨年11月の日経に、「中小127万社、後継者未定」と云うタイトルの記事があった。これには幾つかの問題点が内在するが、一番の問題点は、企業として収益を上げられていない為、親族に引き継ぎたく無いと云う経営者が多い事にある。利益が出ないのに、借金をして経営を続ける。この考え方を治す必要がある。

日本の製造業では、コスト削減は大変重要な経営課題であり、目標である。そして、取引先からの値下げ要求(コスト削減)はかなりキツイ。その様な状況下で、多くの中小企業が十分な利益を上げられない状況にあるのだが、この様な経営者の多くは、企業を経営していると云う事で独立はしているが、自立していないと云う事が問題である。

そもそも、企業活動を続ける為には、継続的に利益を上げる必要があるのだが、それが出来ていない中小企業が多い事に問題がある。経営として自立していない事が問題である。

あまり良くない製品を作っているのであれば話しは別だが、良い製品を作っているのに、適正な価格で販売できない理由は、主に次の3つであろう。
(1)供給が需要を上回っている
(2)価格交渉が出来ていない
(3)コスト削減が不十分である

(1)供給が需要を上回っている:
供給量が多ければ、価格競争に走らざるを得ず、その様な業界や製品・商品から抜け出す事が経営者として大事な判断である。または他社より良い製品を出すしか対応出来ない。この状態での課題は根深く、これから脱却する事は容易ではない。

(2)価格交渉が出来ていない
多くの企業の営業はこれに陥っている。要するに、交渉力が無いのである。但し、供給過多の業界・製品の場合、高度な交渉力がないと対応する事は難しい。問題は、良い製品を安く売るレベルの低い営業が多い事にある。

(3)コスト削減が不十分である
これは自社の努力で殆どを解決できる問題であり、中小企業の多くはこの努力が足りていない。但し、問題としてコスト削減で利益を確保するのではなく、売価も下げている事にある。ここで、価格交渉力の問題も関わってくる。

この様に、改善できる事が沢山あるのに、それを行っていない中小企業が多い事が問題である。その為、収益を上げていない為に企業価値が上がらず、後継者を見つけられない場合に、企業を売却する事も出来ない状況である事が問題である。


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壊れたニッポンを治す為の処方箋#3:イチローの言葉

2024年01月02日 10時02分11秒 | 社会全般
年末に、野球のWBCの番組があったのだが、イチローのインタビューを一番注目していた。その箇所がYoutubeに上がっていたので、文字起こしした。

「ちょっと下に見ている所がありますからね。個人に対してはそれは結果を残せばね、それは違うんだけど、それまでは相手にもしてくれない。現代ではなかなかそれを表現しないだけで、それはあるって…」
これを肌感覚で体験した人間と、そうでない人間が理解し合える事は大変難しい。

因みに、この感覚は、アメリカに長年住む事で得る事が出来る。但し、全ての人が長年住む事でこの感覚を得られる訳ではなく、感覚が鈍い人は得る事は出来ない。なので、政治家の茂木敏充や林芳正の様な凡人(感性において)で、2~3年程度の滞在では得る事は出来ない感覚である。また、感性が豊な人や、知性が高い人であれば、アメリカに住まなくてもこの感覚を持っている人も少なくない。その代表が石原慎太郎氏であり、司馬遼太郎氏であろう。石原さんについては生前の言動を聞けばその感覚を持っている事が分かるし、また司馬さんも著書の「アメリカ素描」等で知る事が出来る。

これを理解出来ない人間の行動や意見には時には滑稽さを感じるが、多くは嫌悪感や違和感を感じる事が多い。こればっかりは、体験しないと分からない事ではあるが、少なくとも頭の中で理解しようとする事が増える事を期待したい。
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