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二期会「パルジファル」宮本亜門とヴァイグレによる最高のオペラ

2022-07-17 22:13:00 | 東京二期会オペラ
今日は二期会「パルジファル」で東京文化会館。
素晴らしかった。
今まで観たワーグナーのオペラは新国立でさまよえるオランダ人、マイスタージンガー、ワルキューレ、二期会ではタンホイザーぐらいだけど。
今日が最高だ。これほど感動したことはなかった。

ワーグナーオペラという以上に宮本亜門オペラというのがふさわしい、とは言い過ぎだろうが言いたくなる。
パルジファルの分身とも言える少年と母親を登場させ、人類のレガシーが集積される美術館を設定する発想、想像力。

それというのも古典の名作であっても、いまこの時代に上演する意義は何かと考えることから宮本さんの創作は始まる。
ヨーロッパの本格的なワーグナー歌いを連れてきて、本場のワーグナーオペラ(もどき)を観せようなんて発想は宮本さんにはない。

今回の演出にこめたメッセージは、人は間違いを犯しても罪を背負っていけばやがて解放される。困難な時代も未来を信じれば世界は変わっていく。
これこそ真の演出家、ホンモノの芸術家だろう。

そして今日の主役はマエストロヴァイグレの読響だと言いたい。220分に渡ってこんなワーグナーを奏でるってすごすぎる。休憩開けの2幕、3幕の頭でヴァイグレが楽団員を褒め、鼓舞していた仕草が忘れられない。カーテンコールでも繰り返し彼らを讃えていた。マエストロにとっても満足のいく演奏だったのだ。

山下浩司さん、清水勇磨さん、橋爪ゆかさんらの歌手陣良かった。これだけワーグナーが歌えるとはすごい。
そして伊藤達人さん。何度か観ているけど今日は最高だった。これは大ブレイクするね。

日本でこの時代にワーグナーのオペラを上演する意味、意義ってなに?
ぼくらがそれを観るのはなぜ?
そんなこともちょっと思った。
でも今日のパルジファル、サイコーだった。楽しんだよ。

























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