サーラ Notes

見えない世界から伝えられてくる
メッセージや提案を
より豊かで幸せな人生へのヒントにして頂ければ幸いです

心を育む~自発的な動き~

2014-04-08 |  ├ 事例
心を育みましょうという子育てへの提案は、今回で終了です。
最後にあたって、子どもの『自発的な動き』を大切にしましょうという提案です。


自発の力とは、内側から動き出す力、何かしようとする力、なんとかしようとする力です。
それが「ねばならない」「~した方がいいだろう」という頭(思考)からの強制や判断ではなくて、
ハートからの欲求として起こってくることが大切です。

ハートは深い自分(魂としての自分)と繋がる場所ですから、そこから動くからこそ、他者や周囲に翻弄されない、
自分らしい人生を創っていくことができます。


ここであるお母様Mさんからのメールを紹介します。
Mさんからは、4月から高校3年生に進学された娘さんAちゃんに関する相談を頂きました。


Aですが、ドライブがてら、目下のところなんとなく考えている地方の大学を見に行ってみようかと言っています。
無駄になるかもしれませんが、旅行気分なら気楽に行けるかなぁ~と思っています。

私からは、とてもいいことだと思うという返信をさせて頂きました。
それは何よりも、Aちゃんの中に『来年は大学なんだ』という意識を高める、一つのキッカケになるからです。
すると『どこを受けようか』という自発的な意思が高まり、大学を身近なものとして探し始めることにもなるからです。
また、色々な大学を見たり雰囲気に触れることは、大学を決めていく時に大切な内的な感覚を目覚めさせますし、
入学した後の心の充足感や安定にも繋がることだからです。

すると次のような返信をMさんが送ってくれました。

正直、Aの腰の重さについつい、苛立ちをおぼえてしまいます。
のんびりしたAを適度に促すのは、なんだか難しいです。
とりあえず、サーラさんのアドバイス通りに時間を見つけて、色々見に行ってみます。



このMさんの返信メールを読んで、皆さんはどう感じられるでしょうか?
強く伝わってくるのは、MさんのAちゃんのこれからに対する不安と、今のAちゃんの態度に対する不満足です。
そして何とかAちゃんを動かして、お母様自身が自分の中の不安と不満足を消していこうとされているのが分かります。

子どもが活き活きとした自分らしい人生を創っていくには、何よりも
魂としての内的な力に結びついた『自発力』が大切です。
そのためには幼い頃からの
『自分で感じて考えて、選んで決めて、そして動いて経験していく』ということが必要です。
これは何度もお伝えしていることです。
<<自発力(2012/05/03)>>
<<僕に必要なこと(2012/05/03>>

「見に行きたい大学があったり、お母さん達に出来ることがあったら何でも言ってね~」等と、応援している気持ちを表したり、
キッカケを作ってあげる様なこともお勧めできることです。
でも、行動するよう先回りし過ぎたり、お尻を叩くようなことばかりしていたのでは、子どもの生きて行く力は育ってはいきません。


『自発の姿にも個性があります』

自発というと伸び伸びと、活き活きとそれを表現する子どもをイメージされるでしょうが、でも、子どもには個性があります。

周囲からよく分かるように表現する子も、自分の心に持って他には見せない子どももいます。
また、態度や言葉で表現するといっても、迷っている途中の自分の心との会話を、親との会話で行う子どももいます。
こんな場合は、その時々で変わっていく子どもの話に翻弄されてしまったりもします。
だからこそ、自分の子どもの個性や表現の傾向を分かっていることは、とても大切なことです。

Aちゃんの場合は、ゆっくりとゆっくりと味わいながら考えを深めながら、着実な歩みを進められるお子さんです。
だからAちゃんのようなお子さんの場合、他者や世の中に振り回される度合いが少なく、ご自分の心で納得される選択をされますから、
一度決めたら揺らぐことも少ないです。

お母様のMさんは、何でも早く白黒をつけていきたい傾向が強い方ですから、Aちゃんは「腰が重いのんびり」に見えると思います。
でも私から見ると、Aちゃんは高校生活の中で、自分という個性を見つめながら味わいながら、
一歩一歩しっかりと自分の意思で歩みを重ねてこられています。思春期の理想の過ごし方です。
これまでのAちゃんの歩みを振返れば、お母様さんは、これからの歩みを信頼して見守れるのではないかと思います。




四月から高校三年生となられたお子さんをお持ちの方も多いと思います。
高校卒業後の進路を考えることは、自分が大人になった時の生き方を考えていくことです。
子どもにとったら『自分の人生に真摯に向き合っていく』という経験を重ねられる、得難い機会なのです。

どうぞ子どもの『自発力』が動いて、子どもらしい人生を見つけていくことを楽しみにされながら、
気長に見守られていかれますように!





*ここに紹介させて頂いている個人的な内容は、ご本人に了解を得て掲載しています。



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