サーラ Notes

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感情ドラマ~母性を育む1

2014-06-14 | 感情ドラマ
感情ドラマの最後に取り上げるのは”母性”です。
”母性”とは、子ども(誰か)を愛で育んでいく性質のことを言います。

母親ならば”母性”を持っているのが当然という見方をする人もいますが、
人間にとっての”母性”は、元来備わっているものではなく、育てていくものです。

その時に大きな影響を受けるのが、自分の育てられ方です。
人間は気付きと意思によって変えようとしない限り、自分が育てられたように、子どもを育てていこうとするものです。


自分が記憶のない赤ちゃんの頃に、暖かく抱きしめられ可愛がられたことのない人の多くは、
我が子を可愛いと思って抱きしめることが難しかったりするのです。

”母性”という愛が開花成長していくためには、
”愛の種”になるような愛を受取っていることが大切です。
転生を繰返している魂ですからすでに豊かな愛を持っておられる方もありますが、
多く場合、この愛は生育者から受取るものです。

色々な事情から幼い頃に暖かい愛(母性)を受けることが出来なかった方もおられると思います。
そんな方の励ましになればいいなと思い、Hさん(40歳過ぎ)の経験を紹介させて頂きます。
Hさんは、過酷な環境で育ちながらも
『我が子を愛する母親になりたい』という意思で、豊かな”母性”を育まれた方です。


Hさんは、ご自分のお母様のことを次のように書いてくれました。

「私は幼い頃から母親の愛情を受けた記憶がありません。
冷ややかな目と、怒りに満ちた目ばかりを思い出します。
叩かれ、なじられ、どんな希望や意見も否定され、踏みにじられ、
一人で何でもこなさなければいけない状況に置かれながら、幼い私は現実逃避しながら日々を過ごしていました。」

小学校低学年に始めた遠方への習い事へは、不安に押しつぶされそうになりながら、
最初から一人で市バスに乗って通ったそうです…
学校への提出物はいつも期限に遅れて、Hさんはすぐにお母様に渡していたにも関わらず、
先生からもお母様からも怒られていたそうです…

Hさんは、中学に上がった時から自分でお弁当を作って登校されていたそうで、
彩りも何もないお弁当を隠すようにして食べていたそうです…
中学高校を通してお母様がお弁当を作ってくれたのは、一回だけだったそうです…



Hさんは、幼い心に不安や心細さをいっぱい抱え、傷つけられることばかりで、
誉められることも応援されることもなく、年齢を重ねていかれた訳です。

母性を育てるための”愛”の種をもらうどころではなかったHさんです。
子育てを始めた頃の思い出したくない時間を振返って下さいました。

「私の産後はしばらく真っ暗闇でした。
楽しみで仕方なかった子供を産んでから、私を苦しめたのは、まさかの産後鬱でした。
まさに、先の見えないトンネルに入ってしまったようで、ただただ、辛かったです。

可愛いはずなのに、ふとした時に、どうして子供なんか産んでしまったのかと落ち込み、
そう思う自分に罪悪感を感じて、また落ち込み、、そんな繰り返しでした。

このままでは大変なことになると思い、なんとか抜け出そうと、あの手この手で周りに迷惑かけながらもがきました。」



そしてHさんは、変わられました。
母性という愛を育てながら、人間としても成長していかれました。

この時に誕生されたお子さんは、今中学生です。
暖かな環境で愛され育まれていることが分かるように、伸び伸びと大らかで、安定した土台(土壌)を持っておられて、
大好きな部活に打ち込みながら充実した日々を送られています。

次回は私が出会ってから今に至るHさんのことを、紹介させて頂きます。





*ここに紹介させて頂いている個人的な内容は、ご本人に了解を得て掲載しています。



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